長嶋茂雄、王貞治…大谷翔平へ託した“先人たちの夢”

日刊大衆 / 2019年6月23日 6時0分

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 メジャー2年目のシーズンを迎えたエンゼルス・大谷翔平(24)。6月13日(現地時間)のレイズ戦では、日本人初となるサイクル安打を達成するなど、快進撃が止まらない。

「昨年10月に米ロサンゼルス市内の病院で、痛めた右肘内側のトミー・ジョン手術(靭帯再建手術)を受けたため、1年間は投手としてのプレーはできません。 打者としてなら数か月のリハビリで復帰可能だったため、今季は5月から“打者・大谷”として活躍しているわけです。もし、彼が投手だったら、今シーズンは棒に振っていましたね」(スポーツ紙現地特派記者)

 大谷の専売特許が投打の“二刀流”だからこそ、今季もフル稼働できるわけだ。

「エンゼルスでは、クリーンアップを任され、3番DHで出場することが多いですね。チャンスに強く、長打も打てる大谷は、現地でも大人気ですよ」(前同)

 36試合に出場した6月19日の時点で、打率・277、9本塁打、30打点の成績。このまま調子が上がっていけば、「3割、30本も十分可能」(同)というからすさまじい。大リーグ評論家の福島良一氏が解説する。

「日本人初となるサイクル安打を記録したのを機に、現地メディアでは絶賛の嵐です。“世界一の二刀流選手”とか、“史上最高の日本人選手”と評したメディアもありますね」

 メジャーの元選手からも、称賛の声が上がっているという。

「エンゼルスOBで解説者のブライアン・アンダーソンは、“投手としても素晴らしいが、爆発的なバッティング力を持っている。ベーブ・ルースもなしえなかったサイクルヒットを打つなど、ベーブ・ルースを超えた存在になっている”と高く評価しています。マリナーズでイチローのチームメートだったエリック・バーンズも、“イチローにパワーが加わったような存在”と、最大限の賛辞を贈っています」(前同)

 実は、全米では「打者・大谷こそ最強」との声が高まっているという。

「私は、史上初の二刀流選手として活躍し続けてほしいと思っています。ただ、今季の活躍を見て、“打者に専念すべき”とする専門家も出てきています」(同)

 二刀流反対派の代表格である評論家の江本孟紀氏も、「今季の活躍は、バッター一本でやっているから。わざわざ二刀流なんかやることはない。ピッチャーなんかやったら、また故障のリスクを抱えるだけの話」と断言。またぞろ議論が沸騰しそうなのも、それだけ、大谷の活躍がすさまじいからだろう。連日、全米を沸かせている大谷。「リトルリーグ時代から、120キロ近く出ていた」(地元関係者)という証言もあり、プロ入り前から怪物伝説には事欠かない。

「“岩手の強豪”花巻東高校の2年時には、甲子園で150キロを出し、田中将大(現ヤンキース)の記録に並ぶと、3年時の岩手県大会ではアマ球界では前人未到の160キロを達成し、スカウトの度肝を抜きました。打者としても、3年時のセンバツ大会では、藤浪晋太郎(現・阪神)からホームランを打っています」(高校野球専門誌記者)

■王会長も目撃した藤浪からのホームラン

 大谷が藤浪からホームランを放った試合は、王貞治ソフトバンク会長も観戦していたという。

「王さんは、“彼は打者として大成するはず。僕のホームラン記録を抜くことができるかもしれない”と絶賛していました。一流は一流を知る、ということですね」(王会長に近い関係者)

 それでも、王会長がGMを務めるソフトバンクは、2012年のドラフトで大谷を指名しなかった。

「大谷の才能に目をつけたドジャースやレッドソックスが、ドラフト会議前に大谷に接触し、獲得を打診していたからです。本人もメジャー志向が強かったため、“大谷はメジャーに行く”というのが球界関係者の共通認識になっていました。日ハム以外が指名を見送ったのは、そうした理由からです」(スポーツ紙デスク)

 メジャーに行きたいという大谷の気持ちを知りながら指名を強行した日ハム。当初は大谷に門前払いを食らったが、諸葛亮を訪ねた劉備の“三顧の礼”のごとく粘り強く交渉し、ついに入団の同意を勝ち取る。「栗山英樹監督の熱意が通じたんでしょう。球団は、“二刀流への挑戦”と“将来のメジャー移籍を許す”という条件を飲んだとされています」(前同)

 1年目は11回の先発登板で、3勝と負けなし。野手としては77試合に出場し、打率・238、3本塁打、20打点を記録している。

「プロで本当に二刀流を実現したわけですが、ルーキーということもあり、投打とも成績は中途半端に終わっています。そのため、球界では二刀流に対する懐疑論が持ち上がり、“打者大谷”“投手大谷”で侃侃諤諤の議論となりました」(スポーツ紙デスク)

 しかし大谷は、周囲の雑音を自らシャットアウトしてみせた。

「2年目は先発ローテの柱を担い、24試合に登板し11勝4敗。打っても、打率・274、10本塁打と、“2ケタ勝利、2ケタ本塁打”を実現しました。これで世間を、“本当に二刀流ってできるんだ”と認めさせたわけです」(前同)

 圧巻は4年目の16年シーズンだ。20回の先発登板で、10勝4敗、防御率1・86。野手としては打率・322、22本塁打、67打点を記録。

「まさにプロでも“エースで4番”の活躍」(同)という離れ業をやってのけた。

「本人は信念を持っていましたが、本当は二刀流に対するプレッシャーも相当あった。“プロなのに、二刀流なんてワガママを言うんじゃない”と憤る球界OBもいましたし、栗山監督だって、“勝ち星が計算できる投手専任で起用したい”のが本音だったはずです。 そうしたモヤモヤしたものが、16年のシーズンを経て、すべて吹っ切れてしまったんです」(スポーツ紙パ・リーグ担当記者)

 ひと皮剥むけた大谷。そんな怪物が、さらなる覚醒を遂げたのが、この年のシーズンオフに実現した“ミスタープロ野球”長嶋茂雄氏(巨人軍終身名誉監督)との出会いだった。

 6月24日発売の『週刊大衆』では続けて大谷翔平について特集。ミスターが贈った大谷への言葉を紹介している。

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