夏の夜に思いきり泣こう!改めて観たい“泣きドラマ”10選・・・+2
日本タレント名鑑 / 2015年8月13日 11時55分
みなさん、しっかりと泣いていますか?「私は我慢強いの」「男が涙を見せるなんて」という硬派な方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、実は時々思いきり泣いた方が体にも良いのです。実生活において我慢に我慢を重ね、ストレスをためてしまう人こそ、感情を噴出する機会が少なかったため、ドラマなどで大泣きしてしまうそうです。日頃、我慢しているあなたこそ、思いきり泣くことが必要。今回は、「これは泣ける!」と思われる名作ドラマを10本セレクト・・・しようと思ったのですが絞りきれずに12本に・・・。ぜひ感動の泣きドラマでたっぷり泣いて、心の掃除をしてみませんか?
理不尽な運命に耐えて戦う姿!『家なき子』『イグアナの娘』『大地の子』
「同情するなら金をくれ!」の名セリフで、安達祐実さんを一躍スターダムに押し上げたドラマ、1994年の『家なき子』。家庭内暴力や虐待、いじめ、お金を持つ事で人格が変わってしまい、信じている人に裏切られたり、すれ違いや勘違いでいがみ合ったりと、もう誰も信じられなくなる絶望を感じながらも、強く生きる主人公・すずの姿が印象的でした。
1996年の『イグアナの娘』も、『家なき子』ほどバイオレンスではありませんが、長女を愛せず次女との対応に大きく違いが出てしまう母親と、そのことから自信をなくしてしまう長女の心の葛藤が描かれています。親の愛や教育を受ける権利、最低限の衣食住など「あって当たり前」と思うものの根底が崩れるというのは非常に恐ろしいものです。
上川隆也さんの出世作となった1995年『大地の子』。原作の山崎豊子さんが“泣きながら取材した”というこの作品は、中国残留日本人孤児の問題をクローズアップしています。敗戦後に置き去りにされ、育ててくれた里親までもがまとめて非難され、日本人であるが故に冤罪に陥れられたり強制労働させられたり、苦境に立たされながらも強い心で立ち向かい信頼できる仲間を得て生きていく姿には毎回涙させられたものです。
病という敵と愛で戦う!『1リットルの涙』『世界の中心で、愛をさけぶ』『Beautiful Life ~ふたりでいた日々~』
もっとも涙を誘うドラマといえば、やはり「闘病物」でしょう。1964年『愛と死をみつめて』などが有名ですね。同年に吉永小百合さんが主演された映画版も根強い人気です。設定だけで泣きそうな話だからこそ、しっかりとした演技力のある俳優さんでないと感情移入できずに薄っぺらく感じてしまうものです。
2005年・沢尻エリカさん主演『1リットルの涙』は、出演した俳優さんすべての演技力が話題となりました。そして、映画もドラマも好評だった2004年の『世界の中心で、愛をさけぶ』。お互いを慈しみあうサクとアキの、心からの笑顔も哀しい顔も無理して笑う姿も、そのすべてが健気で、シーンひとつひとつが毎回涙を誘いました。山田孝之さん、森山未來さん、綾瀬はるかさん、長澤まさみさん。映画・ドラマに主演した4人は、今や日本を代表する俳優さんです。
木村拓哉さん演じる美容師・柊二と常盤貴子さん演じる車いすの司書・杏子との恋を描いた、2000年放送『Beautiful Life ~ふたりでいた日々~』。「違う人間でも、寄り添う気持ちがあれば分かりあえる」「俺があんたのバリアフリーになってやる」など、心に刺さるセリフのオンパレードでした。悲痛感なく明るくまっすぐ、少々ツンデレ気味でちょっと男らしい杏子。病気だからと言って「支えられる」だけではなく、柊二を支える勢いでとても魅力的。DVDパッケージの弾ける笑顔がとても印象に残っています。
犯罪被害者家族と加害者家族の苦悩!『アイシテル~海容~』『それでも、生きてゆく』
どうする事もできない状況で誰かを責めずには生きられない。誰を責めても救われない・・・。大切な人の死や、大切な人がしてしまった事への苦悩に揺れたのが、2009年『アイシテル~海容~』、そして2011年の『それでも、生きてゆく』。
どちらの作品も、犯人の少年はひどい事件や心ない言葉で心に傷を負い、トラウマを抱えています。一見普通に見えるので誰もそんなトラウマに気が付かないまま、ただふとしたきっかけで爆発して罪を犯してしまう・・・。相手を責め、自分を責め、やりきれない感情をもてあます、どうしようもない感情に揺れる関係者達の心情が丁寧に描かれており、どの役にも深く感情移入してしまい、とても涙なしには見ることができません。
一緒に乗り越える!絆の強さが涙を誘う?『君の手がささやいている』『14才の母』『僕と彼女と彼女の生きる道』『未成年』
1997年から2001年までスペシャルドラマとして放送された『君の手がささやいている』。耳の不自由な女性が恋をして結婚をし、そして子育てをする。当人の苦労だけではなく、支える側の苦悩までもがひしひしと伝わってくる名作です。あえて手話のシーンに字幕を入れないのも、同じもどかしさを共感できる部分ではないでしょうか?主演の菅野美穂さんは当時まだ20歳。とても20歳の演技とは思えない熱演で、その才能に魅了された方も多かったのではないでしょうか。
中学生の妊娠というヘビーな問題で賛否両論あった、2006年の『14才の母』。自分が妊娠したことで弟がいじめられたり、金銭的に無理をして行かせて貰っていた名門中学の退学問題などに直面しながら、家族や恋人、おなかの子を思う志田未来さん演じる未希の姿はとても健気でした。
幼い娘を置いて妻が家出、突然シングルファザーとなってしまったエリートサラリーマンの奮闘を描いた、2004年『僕と彼女と彼女の生きる道』。草なぎ剛さん演じる父親が、だんだんと父親らしくなっていく姿が感動を呼びました。さらに、賢く思いやりがあるがゆえに大人びてしまい、我慢してしまう娘・凛を演じた美山加恋ちゃんの演技も大きな話題となりました。同枠での草なぎさん主演作『僕の生きる道』『僕の歩く道』。どちらも人と人との絆を感じさせる“泣ける名作”です。
そして青春の苦悩や葛藤と友情の絆を描いた、1995年の『未成年』。出来のいい兄にコンプレックスを持ついしだ壱成さん演じるヒロの、友情や恋愛に対する純粋さや弱さは、無気力世代の共感を呼びました。反町隆史さん演じる暴力団員のゴロ、知的障害があり、いじめや差別にあっているデク、他校に通う優等生の勤や、浜崎あゆみさん演じるお嬢様のひとみなど、様々な人達との交流を持ち、友情をはぐくみます。そして友情の為の暴挙・・・。無気力だったヒロが熱く語る最終話は、彼の抱えるもどかしさや思いが心にそのまま伝わってくるようでした。
さて、あなたが涙を流した一本はありましたでしょうか?まだまだお勧めしたい“泣きドラマ”は山ほどあります。人生は良いことばかりではありません。夏の夜、つらい涙も感動の涙もいっぱい流してスッキリしましょう。
今回選ばせて頂いた、名作“泣きドラマ”12作品
『家なき子』
『イグアナの娘』
『大地の子』
『1リットルの涙』
『世界の中心で、愛をさけぶ』
『Beautiful Life ~ふたりでいた日々~』
『アイシテル~海容~』
『それでも、生きてゆく』
『君の手がささやいている』
『14才の母』
『僕と彼女と彼女の生きる道』
『未成年』
文/藤原ゆうこ
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