実はこれも漫画だった!?知っている人は知っている「実は漫画原作」な名作ドラマ!
日本タレント名鑑 / 2016年2月23日 10時55分
漫画原作ドラマといえば、爆発的人気ドラマ『花より男子』や昨クール放送の『監獄学園』など、やや若者向けのイメージがあるかもしれません。しかし実は、オリジナルドラマの多い月9ドラマや日曜劇場などの高予算ドラマでも漫画原作の作品は多いのです。
今回は、そんな“知っている人は知っているけど知らない人は知らない”漫画原作ドラマをいくつか集めてみました。
青春ドラマは漫画原作の宝庫!
漫画原作のドラマは昔からありましたが、やはりアニメチックで弱年齢層向けの内容が多い傾向にありました。
1950年代~は『ハットリ君』や『鉄人28号』などの特撮作品が多く、水谷豊さんの初主演作品『バンパイヤ』も手塚治虫さん原作漫画を映像化した特撮系ドラマでした。
転機となったのは1969~1971年の『柔道一直線』あたりではないでしょうか?特撮系ドラマでありながらも青春ドラマとして成立し、日本柔道の発展も促すなど、大ヒットしました。近藤正臣さん演じる結城真吾が足でピアノを弾くシーンはあまりにも有名です。
70~80年代前半は、現在の漫画原作ドラマと同様、『おくさまは18歳』『ヤヌスの鏡』『ゆうひが丘の総理大臣』など、若者向きのドラマに多数漫画原作が起用されました。
低年齢向けドラマ全盛期のバブル期。実は意外な名作も登場!
80年代後半から90年代前半になると、漫画原作ドラマはさらに低年齢層をターゲットにした作品が多くなります。より特撮色の強い『スケバン刑事』シリーズや『白鳥麗子でございます』、『闇のパープルアイ』、『金田一少年の事件簿』などなど、比較的漫画原作だと分かりやすい作品が多く放送されました。
大人向けドラマはオリジナル作品が多め。そんな中、大人向けのドラマシリーズとして人気の高かったのが、1990年~の『HOTEL』でしょう。実は仮面ライダーで有名な石ノ森章太郎さん作画・大石賢一さん脚本の漫画が原作。高嶋政伸さん初主演のこのドラマは、2002年まで続く息の長い作品となりました。
家庭裁判所での事件裁判に関わる人々の心を描いた1993~1996年『家栽の人』も実は漫画原作。どちらも人間ドラマかつ、一話で話が完結する、時代劇のようなスタイルの作品です。
上記のような時代劇スタイルは、漫画でもドラマでも成立しやすく、これまでも『子連れ狼』『浮浪雲』などがヒットしています。実は『HOTEL』『浮浪雲』『家栽の人』は、すべてビッグコミック連載作品。この時代の大人向け漫画として安定した人気がうかがえます。
また、大人向け漫画雑誌からのドラマ化・映画化はロングヒットが多いのも特徴です。『釣りバカ日誌』が漫画原作なのは比較的有名ですが、2002年から放送されている人気ミステリーシリーズ『おみやさん』も石ノ森章太郎さんの漫画を原作としています。
医療経済・そしてレスキュー!あのドラマも実は漫画原作!?
現在、特に23時台など深い時間帯の漫画原作ドラマは、ファンタジー表現やアクションなど、漫画的表現が多い傾向にあります。逆にゴールデンタイムには、大人向けドラマにも数多く漫画原作が使われており、漫画を知らない世代が逆にドラマから漫画を読む現象さえ起きています。
医療や経済、そしてそれに伴う人間描写など、漫画という表現方法で、非常に分かりやすくドラマチックに伝わってくるため、社会問題ともリンクしやすく、より受け入れやすいのでしょう。
2001年『カバチタレ』、2009年『銭ゲバ』は経済。2006年~『医龍-Team Medical Dragon-』2003年~『Dr.コトー診療所』2011年『最上の命医』などの医療ドラマも漫画原作です。
2003年の『ブラックジャックによろしく』は原作もとても人気があり、ドラマ化の際は大きな話題となりましたが、若年層や壮年層は漫画原作だったことをご存じない方も多いようです。
『医龍-Team Medical Dragon-』や、解剖医が主人公の『きらきらひかる』、レスキュードラマ『海猿』などは大ヒットして続編も作られています。これらの作品は、設定や登場人物こそ漫画と同じですが、ドラマとしてのオリジナル要素も強い作品。このような作品は漫画原作であったことを知らない、もしくは忘れている方が多いのかもしれません。
2014年『S -最後の警官-』、2015年『ウロボロス~この愛こそ、正義』、記憶に新しい『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』もすべて漫画原作。作者の山崎紗也夏さんは“精神状態が正常ではない登場人物”を書かせたらピカイチ。ドラマも好評ですし、気になった方はぜひ漫画の方も読んでもらいたいものです。
月9ドラマは実は漫画原作の宝庫!
バブル期の月9ドラマは『同・級・生』、『東京ラブストーリー』、『あすなろ白書』など、ヒットメーカー柴門ふみさん原作のドラマが目立ちます。時にわがままで時にまっすぐ、時に純愛で時に揺れる・・・。そんな繊細で人間味あふれるキャラクターは時を経ても愛されています。
月9の漫画原作と言えば、やはり柴門ふみさんのイメージが強いですが、1996年中山美穂さん主演の『おいしい関係』、1998年田村正和さん主演の『じんべえ』なども実は漫画原作。なんと『じんべえ』は、人気アニメ『タッチ』のあだち充さんが原作です。あの絵柄のキャラを田村さんや松たか子さんが演じる姿はとても新鮮でした。
最近でも、『失恋ショコラティエ』、『5→9 ~私に恋したお坊さん~』と、漫画原作ドラマの人気は続いています。これからもたくさんの漫画から、多くの人気ドラマが生まれる事でしょう。楽しみですね。
文/藤原ゆうこ
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