同情するなら?関係ないね?しにましぇん?心に残る日本ドラマの名セリフ
日本タレント名鑑 / 2016年5月23日 14時55分
ドラマを彩る名セリフ。最近は戦略的に「流行らせる」と明確に打ち出されたセリフも多く見られます。たとえば『あまちゃん』の「じぇじぇじぇ」から続く、びっくりした時のセリフシリーズ。『花子とアン』の「て?」や、『あさが来た』の「びっくりぽん」なども、そんな制作側の思惑を感じます。そんなワケで今回は、日本ドラマの“心に残る名セリフ”をいくつか集めてみました。
愛が伝わる!想いの込もった名セリフ
“愛の名セリフ”として誰もが思い浮かべるのはやはり、婚約者に先立たれ恋に臆病になっている女性に想いを告げる場面が有名すぎる、『101回目のプロポーズ』の「僕は死にましぇん」でしょう。今ならストーカー扱いされてしまいそうですが、とにかく一途で誠実、博多弁の飾らない叫びには痺れました。
飾っているようで飾っていない、そんなツンデレっプリが可愛い『やまとなでしこ』の桜子の告白「残念ながら・・・あなたといると・・・私は幸せなんです」も良かったです。格差を考えてしまいおよび腰の彼氏に対してベストな発言。純粋さが素敵でした。
逆に、強い気持ちで思いをぶつけるツンデレちゃんといえば、「あたしがあんたを幸せにしてやっても良いよ」という、『花より男子』の牧野つくしのセリフ。つくしの男らしさには、男女問わずにキュンキュンしたものです。
そして名作『高校教師』。家庭内で性的虐待を受ける女子高生・繭が担任教師羽村に「わかんない・・・けど、会いたかったの。先生に会いたかったの」と思いを伝えるシーンのせつなさはなかなかでした。
“愛”あるセリフは恋愛だけではありません。2010年にドラマ化、2011年に映画化した『八日目の蝉』で、不倫相手とその妻の子を誘拐し育てていた希和子(ドラマ版・壇れいさん/映画版・永作博美さん)が、逮捕される際に「その子はまだ朝ご飯をたべていないんです」と叫ぶシーン。とにかく涙がとまりませんでした。自身が逮捕される事よりも、子どもが朝ご飯を食べていない事の方を心配するなんて、なんて親心でしょうか。
生徒を愛する先生のセリフにも名台詞は多いのですが、個人的な最高峰といえば、『ごくせん』ヤンクミの言った「生徒を守れないなら教師やってる意味がないから」。生徒はきっと、誠心誠意向き合い想ってくれる、そんな言葉が欲しいのでしょう。
思わず納得!物語が集約された名セリフ
貧しい生活や悲惨な現状を打破するにはお金が必要です。言わずと知れた『家なき子』の「同情するならカネをくれ」。とにかく流行りました。実際、同情の気持ちだけではなんともなりませんし、気持ちを形にしてくれないと誰も助かりません。真理ではありますが、そのあまりのインパクトには大きな衝撃を受けたものです。
この頃はティーンが主演のドラマが全盛期。『金田一少年の事件簿』も大ブームとなりました。主人公の「じっちゃんの名にかけて」というセリフひとつに、事件を解決しようとする強い意思とプライドなど、すべてが集約されています。
最近一番の流行セリフといえば、やはり『半沢直樹』の「倍返しだ!」になるでしょう。『あまちゃん』の「じぇじぇじぇ」のようなブリッジであると同時に、絶対に銀行を変えるという主人公の強い信念が詰まっている名セリフです。
何度もタイムスリップを繰り返し、好きな子が他の男と結婚するのを阻止するドラマ『プロポーズ大作戦』では、まるで名言格言カレンダーに出てきそうなセリフが多く、ファンの共感を得ました。「明日やろうはバカヤロー」は、ヒロイン礼の祖父が言ったセリフですが、実はコメディアン萩本欽一さんの名言のひとつです。簡単にいえば「いつやるの?今でしょ」的な事。萩本さんの全盛期を知らない若い世代にも、ドラマを介して「名言」は語り継がれていくのでしょう。
いじめの辛さに負けずに強く生きる姿を描いた『ライフ~壮絶なイジメと闘う少女の物語』。いじめられていた歩のセリフも、物語の「本筋」を見事に表した名セリフです。いじめの首謀者だった愛海がいじめのターゲットにされた時、歩は彼女を助けます。「別にあんたを許したわけじゃない・・・でもイジメはもっと許せないから」。“どんな理由でもいじめはダメ”という素晴らしいメッセージでした。
流行りに流行った名セリフ
それこそ「じぇじぇじぇ」級に流行った名セリフたちは、時を経てもやはり世代を越えて語り継がれています。
『スチュワーデス物語』における、主人公・千秋の自己紹介「ドジでノロマなカメです」は、当時の女子が片っ端から自己紹介で使った名言中の名言。「お前はドジでのろまで“カワイイ”亀だ」とイケメン上官にも言われていますし、つまりは、自分は「ドジカワイイ」と自称しているようなもの・・・、なかなかの根性です。
『あぶない刑事』で柴田恭兵さんが演じたセクシー大下こと大下刑事の「関係ないね」。柴田さんのモノマネの定番でもありますが、実際は劇中一回しか発言していません。たったの一言で、何度も発言されていた「じぇじぇじぇ」級のヒットなわけですから、そのインパクトの強さには驚きです。
『家政婦のミタ』の「承知しました」や、『ガリレオ』の「実に面白い!」も後世に語り継がれていく名セリフとなるかもしれません。ただ「じぇじぇじぇ」と違い、セリフ自体は普通の言葉なので、10年後に使ったところでスルーされておしまいな気もしますが・・・。
名セリフメーカー?あの人の名セリフ
印象的なセリフはやはり発言者の言葉力があってこそ。今回「名セリフ」をあげてみたところ、ある二人の俳優さんのセリフが非常に多い事に気が付きました。
一人目は、男気あふれる俳優さんとして人気の長瀬智也さん。『池袋ウエストゲートパーク』などは特に名言ラッシュです。「好きな女も守れなくて何が男だよ!」「世界中が認めなくてもな、俺が認めてやるよ」など、男気あふれるセリフ群に、もう女子はキュンキュンです。『タイガー&ドラゴン』の「女に振り回されるな、振り回す男になれ」、『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』の「ズルかまして手にいれたってお前、意味がねーんだよ」など、もう男らしすぎてたまりません。マイ☆ボスのセリフに関しては、プリンの話をしているのですが・・・。
そしてもうひとり。ジャニーズの先輩、木村拓哉さんも日本有数の名言メーカーです。最初の名言といえば「俺じゃダメか?」、そう、バックハグからの「俺じゃダメか?」です。名作『あすなろ白書』で、あて馬でありながらもこの破壊力。「掛居くんより取手くんがイイ!」と大騒ぎになりました。『ロングバケーション』の「何しに来たの?」「キスしに来た」や、『Beautiful Life ~ふたりでいた日々~』の「俺があんたのバリアフリーになってやるよ」も、見事なまでに女子のハートを撃ち抜きました。
日本ドラマの名セリフ、たくさんありすぎてなかなか絞りきれません・・・。あなたの心に、ヒットドラマの名セリフはどれだけ残っているでしょうか?何十年も前のドラマのセリフが、今でも若い世代に語り継がれているのを見ると、ドラマ好きとしてはなんだか嬉しくなります。これからもたくさんの名セリフが生まれる事を考えると、やはりドラマはやめられませんね。さて・・・今宵はここまでに致しとうござりまする。
文/藤原ゆうこ
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