シシド・カフカ、miwa、大原櫻子…女性ミュージシャンが続々ドラマ&映画で活躍 その魅力とは!?
日本タレント名鑑 / 2017年9月1日 12時5分
(C)赤城大空・小学館/ 『二度めの夏、二度と会えない君』パートナーズ
NHK連続テレビ小説『ひよっこ』で、ヒロイン・みね子(有村架純)が住むあかね荘の住人のOL・早苗役を演じるシシド・カフカさん。独特な存在感で注目を集めていますが、彼女の“本籍”はドラマーです。シシドさん以外にも、miwaさん、大原櫻子さんなど女性ミュージシャンがドラマ、映画での演技で注目されているケースが昨年、今年と増えています。彼女たちが重宝される理由とは…。
“本籍”はドラマーのシシド・カフカ 美貌とキャラクターを生かし女優としても“いい味”
男性ミュージシャンが俳優としてドラマや映画で活躍する例は、以前では長渕剛さん、大江千里さん、山崎まさよしさん、最近でも星野源さんらが活躍、決して珍しくありません。またシシドさんが出演する『ひよっこ』でも銀杏BOYZの峯田和伸さんがみね子の叔父役で出演したり、古舘佑太郎さんが近所の和菓子店の息子役で出演するなどミュージシャンの出演も目立ちます。
シシド・カフカさんは元々はミュージシャンとしてデビュー。ドラマーとして主に活躍し、ボーカルも務めています。また長身でスタイルの良さをいかしてモデルとしても活躍。そんなシシドさんが女優としても一躍注目されたのは2014年に出演したドラマ『ファーストクラス』。女性社会の“マウンティング”を取り上げた作品で、彼女が醸し出す独特の雰囲気が役柄とぴったり合っていました。
『ひよっこ』で演じる早苗は、ぶっきらぼうな物言いでひときわ独特なキャラクターである一方、“実はいい人”という素顔も垣間見せ、そのギャップでも人気になっています。特に対照的なキャラクターのみね子との絡みも面白い。シシドさんは女優として現在はドラマ『カンナさーん!』(TBS系)にも出演しています。
miwa、藤原さくら、大原櫻子など注目ミュージシャンが女優として出演する話題作が続々
その他、“本籍”がミュージシャンで女優としても活躍している人には、今年2月に公開された映画『君と100回目の恋』で主演したmiwaさん。本格的な演技は2015年にヒロイン役で出演した映画『マエストロ!』以来ですが、みずみずしく、堂々とした演技を見せてくれました。
他では、昨年ドラマ『ラヴソング』(フジテレビ系)で、いきなりの月9ドラマ ヒロインデビューした藤原さくらさん、同じく『ラヴソング』で主人公の、亡くなった恋人役を演じた新山詩織さんも注目です。音楽業界を扱った作品ということで、ともに若手ミュージシャンである二人が抜擢されました。
藤原さんはドラマデビュー作ながらナチュラルな演技で注目され、新山さんは出演シーンは多くないものの印象を残す役柄でした。二人ともあくまでもミュージシャンであり、この作品を機に女優進出ということではありませんでしたが、新山さんはNTT西日本のCMに出演したり、新曲のミュージックビデオを岩井俊二監督が務め、その中で少し演技を見せるなど、その透明感のあるルックスと雰囲気のある存在感を生かし、女優としての才能も垣間見せています。
また10代の等身大のラブソングで女子中高生に大人気のシンガーソングライター・井上苑子さんも2015年公開の映画『私たちのハァハァ』で主演しています。もともと歌手と女優の両方でデビューしている大原櫻子さんは、歌手としてコンスタントにリリースを続ける一方、今年ミュージカル『Little Voice(リトル・ヴォイス)』で主演したり、映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』に出演するなど、話題作に続々出演しています。
ガールズバンド“たんこぶちん”のボーカル・MADOKAは初演技で映画ヒロインデビュー 抜擢のきっかけは?
そんななか次世代のミュージシャン発女優として注目の存在が、ガールズバンド「たんこぶちん」のリーダーで、ボーカル & ギターを務めるMADOKAさん(女優としては“吉田円佳”名義)。本日9月1日に公開される映画『二度めの夏、二度と会えない君』にヒロイン・森山燐役で出演します。
MADOKAさんは小学校6年生の時に幼なじみのメンバーでバンドを結成、2013年にヤマハのオーディション“Music Revolution”で入賞したことをきっかけに同年メジャーデビューしています。
そして2015年に発売されたアルバム収録曲『花火』のミュージックビデオでのMADOKAさんを観た映画関係者から声がかかり、今回の映画出演につながったと言います。このMVではセリフを話すなどの演技をしているわけではありませんが、曲のイメージを表すキャラクターとして浴衣姿のMADOKAさんが登場。その儚げな表情が大いに目を引きました。
このMVでの存在感と、バンドで楽しそうに演奏する彼女の姿を買っての抜擢となったと思いますが、今回の映画では初体験とは思えないほど堂々とした演技を見せています。大きな病気を抱えながら、夢だったバンド結成、ライブ成功のために奔走するヒロインにぴったりと合っています。
本職がミュージシャンであることを生かし、映画のキャンペーンでは、MADOKAさんが劇中曲をアコースティックギターの弾き語りで全国を巡っています。
“本籍”ミュージシャンの女性が演技でも力を発揮できるポイントは…
こんなふうに若手ミュージシャンが女優としても力を発揮するのは、どんな要因があるのでしょうか。まずはミュージシャンとしての優れた“表現力”が挙げられます。
MADOKAさんにインタビューさせてもらった際、初めての演技にあたって、「歌詞を自分の中で汲み取って自分の声に乗せて目の前にいるお客さんに届ける…それと、セリフを覚えて人に伝えるということは、なんとなく似ているのかなと、映画の撮影が始まる前に思っていました」と話してくれました。
普段から楽曲制作、ライブでのパフォーマンスを通して感性が研ぎ澄まされている彼女たちは、経験の少ない演技の世界にもすんなりと入っていけるケースが多いようです。
またソロシンガー、バンドのボーカルや主要メンバーとして、フロントラインに立っている人は、スター性、カリスマ性があり、画面やスクリーンでも目を引く要素が強く、抜群の存在感を放ち、新たなスターを求めるドラマ界、映画界は放っておけない存在であります。
8月30日にメジャーデビューした歌手の足立佳奈さんは、先月12日、NHKドラマ『1942年のプレイボール』で主人公一家・野口家の三女役で一足先に女優デビューを果たしていますが、女優としての活躍が期待できそうなミュージシャンはまだまだおり、今後も注目の存在です。
文/田中裕幸
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