宮本佳林、島倉りか etc.…20歳前後のアイドルたちを惹きつけてやまない「松田聖子」 の魅力とは
日本タレント名鑑 / 2020年6月2日 10時27分
ハロー!プロジェクトのアイドルグループ・BEYOOOOONDSのメンバー・島倉りかさん(19歳)が“80年代歌謡曲愛”を全面に出した動画をグループの公式YouTubeにアップし、主にファンの間で話題になっていましたが、島倉さんは、80年代の歌手の中でも特に松田聖子さんが大好きと語っています。ほかにも20歳前後の女性アイドル、アーティストで“松田聖子さん好き”を公言する人が増えています。もちろん聖子さんのアイドル全盛期は、彼女たちが生まれる前のことですが、聖子さんがそんな20歳前後のアイドルたちを魅了する理由を考えます。
■新井ひとみ、武藤彩未…20歳前後の女性アーティスト、アイドルに崇拝される存在
前出のBEYOOOOONDS・島倉さんは、聖子さんの楽曲を小さな頃から両親の影響で曲を聴いていて、中学生になり聖子さんの歌を改めて聴き、楽曲を自分なりに掘り下げていくうちにハマったといいます。悩んでいた時期に改めて聖子さんの曲を聴き、救われたとのことです。
聖子さんのアイドル全盛期は、もちろんリアルタイムで観ていない島倉さん、「生まれた時期が20年遅かったのを後悔したこともある!」とブログに綴るほど、聖子さんへの熱を感じさせます。
そんな島倉さんのハロー!プロジェクトの先輩にあたるJuice=Juice 宮本佳林さん(21歳)も、デビュー当時から“聖子さんを尊敬している”と語っており、昨年秋に行われた自身のソロライブでは聖子さんのヒット曲『天使のウィンク』をカバー、また2014年のバースデーイベントでも『瞳はダイアモンド』をカバーするなど、聖子さんの楽曲を自らカバー・パフォーマンスしています。
元「さくら学院」の初代生徒会長(リーダー)で、現在はソロシンガーとして活動する武藤彩未さん(24歳)は、聖子さんをはじめ80年代楽曲を趣味でよく聴くといい、最近ではアナログレコードで聖子さんのほぼすべてのシングルを集めて聴いているというのめり込みようです。武藤さんの音楽性もどこか80年代テイストを感じさせるとともに、自身で手掛ける詞でも自然に80年代楽曲の影響を受けていることもあるようです。
東京女子流の新井ひとみさん(22歳)は、グループ活動と別に行うソロ活動では、80年代アイドルテイストの衣装やヘアスタイルになり、太田貴子さんの『デリケートに好きして』や中森明菜さんの『少女A』といった80年代楽曲をカバーしてCDをリリースしています。この活動がきっかけで80年代楽曲の魅力にハマり、聖子さんや早見優さん、酒井法子さんなど80年代楽曲もよく聴くといいます。またステージ衣装を製作するにあたって、“松田聖子さんと中森明菜さんの雰囲気をミックスした”という話をしてくれました。
また4人組ガールズグループ・Maison book girlのメンバー・矢川葵さん(26歳)も以前から松田聖子さん好きを公言しており、その音楽や人間性に魅了されているようです。矢川さんは特に「“ソロ”で輝くアイドルに惹かれる」と語っています。
■親が“聖子ちゃん”ど真ん中世代 幅広い層に愛される、若手女性アーティストとしての理想像
現在も現役として歌手活動を行う松田聖子さん。ですが、アイドル歌手としての全盛期は1980年代で、上記で紹介した女性シンガーたちはまだ誰も生まれていない時代です。
1980年代というと、おそらく50歳前後くらいかと思われる彼女たちのお父さん、お母さんの学生時代、まさに聖子さんのど真ん中世代だと思います。武藤さんや矢川さんもお母さんが大ファンだった影響で聖子さんの音楽にハマっていったといいます。
最近の親御さんは娘の芸能活動に協力的な人が多く、むしろ親が芸能活動を勧めるケースもあるといいますが、娘に“自分が憧れていた聖子ちゃんのようになってほしい”という希望を抱く親もいるかもしれません。
また彼女たちが、自身も音楽と可愛いルックス、パフォーマンスで魅せる仕事に就き、その“元祖”のような聖子さんにリスペクトの念を抱くのは自然な流れだと思います。
聖子さんは、デビュー当初こそ男性ファンが圧倒的に多かったですが、デビュー2、3年目ごろからは女性からの支持も増え、以降男女問わず幅広い年齢層に支持される存在になりました。現在男性ファン中心の若い女性アーティストにとって、そんな聖子さんの、性別年齢を超えた幅広い人気はまさに理想像といえるのではないでしょうか。
■50代になっても“聖子ちゃん”と呼びたくなる 永遠のアイドル
聖子さんの魅力は、やはり歌唱力と表現力。圧倒的な力を感じさせられます。また、その楽曲にはエバーグリーンな魅力があり、今聴いても古くさい印象にはならないところが強みです。
年齢を重ねてもアイドル、50歳を超えても“聖子ちゃん”と呼んでも違和感がない存在。20歳前後の女性シンガーたちも、インタビューなどの仕事の場ではもちろん“聖子さん”と呼びますが、プライベートでコンサートやCD鑑賞を楽しむときには“聖子ちゃん”と呼んでいるみたいです。日本一息の長い“現役女性アイドル”といってもいいかもしれない聖子さん、実に稀有な存在で、現役女性シンガーにとってまさに理想の存在といえるでしょう。
今は10代〜20代前半の女性グループ歌手が自ら“アイドル”と名乗る時代。そもそも80年代ではあくまで“女性歌手”であって、“アイドル”とは国民的な人気がある“選ばれた”歌手のみが、世間からそう呼ばれる存在でした。
新型コロナウィルス感染拡大の影響で、今後はCDを発売して握手会など特典会イベントを行うというビジネスモデルは厳しくなっていくと思われます。そうなると80年代の聖子さんたちの時代のように、真に歌の力と楽曲の魅力がある歌手でないと生き残れない時代になるのかも。そんな時代の中で、聖子さんは女性シンガーにとってますます“神”のようになっていくのかもしれません。
文/田中裕幸
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