「柏木由紀が卒業したら、知ってるメンバー誰もいない」…そんな人へ新生AKB48の楽しみ方
日本タレント名鑑 / 2024年4月10日 17時7分
AKB48の柏木由紀さんが今月でグループから卒業します。最近は柏木さん最後のシングル『カラコンウインク』でテレビ出演も多いAKB48ですが、その度にネット上では「柏木由紀が卒業したら、知ってるメンバー誰もいない」という声も目立ちます。いわゆる“神7時代”はアイドルに詳しくない人でも顔と名前が一致するメンバーがたくさんいたとは思いますが、現役メンバーにも、ルックス的にもパフォーマンス的にも当時のメンバーに引けをとらない魅力あるメンバーが多数在籍しています。ここでは柏木さん卒業後のAKB48の見どころを紹介します。
★“AKB48愛”“現役メンバーへの思い”にあふれた柏木由紀卒業コンサート
3月、柏木由紀さんの卒業コンサートが神奈川・ぴあアリーナMMで行われました。
2007年に15歳でAKB48 3期⽣としてデビュー。2009年からチームBの初代キャプテンを務めた柏木さん。参加した「AKB48選抜総選挙」は全て9位以内にランクインし、2015年には⾃⼰最⾼の2位に輝きました。歴代最⻑のAKB48グループ在籍⽇数を誇り、常に最前線でグループ全体を牽引してきた彼⼥は、昨年10⽉に開催した武道館コンサートにて卒業を発表。そして今年3⽉発売の⾃⾝の卒業シングル『カラコンウインク』で念願の初単独センターを飾っています。
その卒業コンサートでは、柏木さんのアイドル人生を表したようなソロ楽曲、往年の大ヒット曲の数々、メンバーたちの個性を引き出したユニット曲など多彩な楽曲を披露。また高橋みなみさん、小嶋陽菜さん、指原莉乃さんら、ともにAKB48の黄金期を牽引したレジェンドOGたちが集結。柏木さんが参加した派生ユニット“フレンチキス”も1日限定で再結成されるなど、彼女のアイドル人生を総括するような内容で、それでいて、しみじみとした雰囲気が強くなりすぎることもなく、柏木さんらしい笑顔に満ちた内容でした。
またかねてから「今のAKB48が一番好き」、卒業コンサートでも「今のAKB48が最強で最高」と語っていた柏木さん。セットリストから、パフォーマンスから、ラストのメッセージから、彼女のAKB48愛や、現役の後輩たちへの愛が滲み出ていました。柏木さんは4月30日の卒業公演をもってグループから卒業する予定です。
★柏木さん卒業後のAKB48を引っ張ることを期待されるメンバーたち
そんな柏木さん卒業後のAKB48を引っ張る存在として注目の存在が、以前、このコーナーでも紹介した小栗有以さん。『ラヴィット』(TBS系)に時折登場したりバラエティ番組などへのソロ出演が多く、単独のレギュラー番組もあり、柏木さん以外ではメディアで目にする機会が最も多いメンバーです。女優活動もコンスタントに行い、最近では映画『ガールズドライブ』で主演しています。王道のアイドル性がある一方、22歳となり大人の魅力、同性からも憧れられる存在感も身につけています。その清潔感のあるキャラクターで、最近はCMや広告に起用されるケースも増えており、今後もさらにCM出演が増えるのではと思われ、これからAKB48ファン以外の人の目にも触れる機会が増えるのではないかと思います。
昨年秋に行われた武道館公演では、卒業を発表した直後の柏木さんから「AKB48のことは任せたよ」とステージで直々に声をかけられた小栗さん。前作シングル『アイドルなんかじゃなかった』で表題曲センターを務めたのをはじめ、近年では選抜メンバーの中でも中心的ポジションで活躍するなど、すでにエースとして活躍目覚ましい彼女ですが、柏木さんの卒業後はこれまで以上にグループを引っ張っていく存在になるでしょう。
小栗さんに続き、最近テレビ番組でのソロ稼働が目立つのが千葉恵里(えりい)さん。『ラヴィット』のほか『呼び出し先生タナカ』(フジテレビ系)で村重杏奈さん(元HKT48)や、えなこさんらとともにおバカ枠で出演するなど番組出演する機会も増えています。またモデルとして新宿・ルミネエストの大型壁面広告に登場したのも話題になりました。60thシングル『久しぶりのリップグロス』でセンターを務めた千葉さん。20歳になり、大人っぽさもさらに増しています。
そして3月まで総監督を務めた向井地美音さん。子役出身で、ドラマ『アンフェア』で主人公・雪平(篠原涼子)の娘役を演じていた……といえばピンとくる人もいるかもしれません。演技畑出身ということもあってか、「AKB48の楽曲の歌詞がすごく好きで、どの曲も歌詞の解釈をしながらパフォーマンスすることが楽しい」と語っていた彼女、その表現力が持ち味です。総監督は退任したものの、“個人のことよりAKB48全体を考える”スタンスは変わらないと思いますが、重圧から解き放たれた彼女個人の今後のパフォーマンスにも注目です。
『ガールズドライブ』では小栗さんと共演し、メインキャストを演じた山内瑞葵さん。2020年発売の57thシングル『失恋、ありがとう』でセンターに抜擢されました。以降表題曲センターはありませんが、フォーメーションでは小栗さんとともにトップ下の目立つポジションでパフォーマンスする機会が多く、中心メンバーとなっています。童顔が特徴の彼女ですが小栗さんと同い年の22歳。今後のAKB48を引っ張るメンバーになると思います。3月まで前総監督の向井地さんがメインDJを務めていたBAY FMのラジオ番組『柱NIGHT! with AKB48』に、4月から新メインDJとして出演しているのも、中心メンバーとしての期待を感じられます。
そして今回柏木由紀さんの卒業コンサート終了をもって、向井地さんから「AKB48総監督」を引き継いだのが倉野尾成美さん。初代・高橋みなみさんから数えて4代目の総監督に就任しました。今後、AKB48がどんな変化、進化を見せてくれるのも楽しみですが、“役職が人を育てる”といわれるように、彼女個人の輝きが増していくことも期待されます。
★早くも選抜入りを果たすなど“研究生”にも逸材が続々
AKB48の『シングル選抜総選挙』があった時代は、総選挙対象シングルだけでなくAKB48名義のシングルは、全国48グループの人気メンバーにより選抜メンバーが構成され、“AKB48のシングル=全国48オールスター選抜”の意味合いが強かったのですが、58thシングル『根も葉もRumor』(2021年)以降は再びAKB48所属のメンバーだけで表題曲選抜が構成されるようになり、その分若手にもチャンスが広がり、研究生でも選抜に抜擢される機会も増えています。
中でも17期研究生でいち早く、60thシングル『久しぶりのリップグロス』(2022年)で選抜に抜擢された佐藤綺星(あいり)さん。現在19歳。研究生になってわずか5ヶ月での抜擢でした。以降すべてのシングル表題曲で選抜入りしています。3月のコンサートで全員が正規メンバーに昇格することが発表された17期生の中でもエース的な存在となっています。17期では平田侑希さん、山崎空さん、橋本恵理子さん、水島美結さんも研究生時代から選抜入りを果たすなど逸材揃いです。
18期研究生で注目株は八木愛月(あづき)さん。現在19歳。昨年秋の日本武道館公演でソロ曲を担当し注目され、最新シングル『カラコンウインク』で初選抜に選ばれています。またレジェンドOGの小嶋陽菜さんが彼女のことを一目見て“可愛い!”と気に入ったというエピソードでも話題になりました。3月のコンサートでは19期研究生もお披露目されました。まだ世に知られていない研究生、今のうちからその成長過程を見守るのもまた楽しいものです。
そんな彼女たちの魅力を体感できるのはやはりライブ。劇場公演はチケットを取るのが大変ですが、ホールコンサートだと当日券が出ることがあり、熱心なファンでなくても観られるチャンスはあります。
また深夜のテレビ番組やラジオなどでグループのレギュラー番組もあり、特に
『AKB48、最近聞いた!』(テレビ東京)や前述のラジオ番組『柱NIGHT! with AKB48』などではメンバー個々のキャラクターをより理解でき、より親しみを感じることができます。
先日OGの人気メンバー・北原里英さんに筆者がインタビューさせてもらった際、「ゆきりんが卒業してからが勝負かなと思っていて。ゆきりんがいると(メディアや視聴者は)どうしてもゆきりんを追っちゃう。彼女がいなくなることはピンチだと思いますが、それをチャンスとして活かせたら、もう一回トップに返り咲くチャンスかなと思って」(GirlsNews、2024年2月掲載)と語ってくれました。歌番組に出演した際などトークコーナーの中心になるのは柏木さんが多く、柏木さんがいるから番組に呼ばれたりトークコーナーで長い尺をもらえるという部分もあったのは確かだと思いますが、彼女の卒業後は、
上記のメンバーを中心にそれぞれの知名度をアップさせ、番組出演の際にはより存在感をアピールでき、その良さを幅広い人に認識してもらえるチャンスといえるでしょう。
“神7時代”は大ファンだった、推しメンバーがいたという人も、今改めてAKB48に帰るにはおもしろいタイミングだと思います。
文/田中裕幸
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