1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

小池氏「都政を爆速で進める」蓮舫氏「本物の改革を推し進める」小池都知事と蓮舫氏が同日に公約発表 違いは?【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年6月19日 12時40分

TBS NEWS DIG

「東京大改革3.0」として50の公約を打ち出した小池氏に対し、「7つの約束」を掲げた蓮舫参院議員。20日に告示をむかえる東京都知事選挙、東京都の小池知事と蓮舫氏ともに18日に公約を発表しました。その具体的な中身は?

小池知事を「さすが」と蓮舫氏が持ち上げる場面も

「東京大改革」

同じ日に公約を発表し、たまたまなのでしょうか、“右肩上がりの矢印”を象徴として採用した2人の都知事候補。小池氏は18日の午前10時から、蓮舫氏は午後2時から会見を行いました。

東京都 小池百合子 知事(71)
「都民のため、都民とともに、都政を爆速で進めて参ります。大目的は東京を世界で一番の街にすることであります」

冒頭、都知事としての実績を強調した小池氏。

東京都 小池百合子 知事(71)
「2期8年、うち1200日というのは、世界の動きを止めた、あの新型コロナウイルスとの戦いでした。史上初めて1年遅れで、かつ無観客で東京2020大会を開催しました」

3選を目指して「東京大改革3.0」と銘打ち、50の公約を打ち出しました。

東京都 小池百合子 知事(71)
「子育て・教育にお金がかからない東京を目指します。出産時の支援といたしましては、無痛分娩費用に対する助成制度を新たに創設します。また保育料の無償化ですが、第一子まで拡大。志ある若者にどんどん海外に羽ばたいてもらう、そのための東京版海外留学制度の創設」

子育て支援や教育支援をさらに強化していくとした小池氏に対し、蓮舫氏は…

蓮舫 参院議員(56)
「さすがだなと思いました。無痛分娩とか留学の支援というのは、当事者にとってみて、自助でできないときは公助で支援が欲しいと思える分野だと思う」

「さすが」と小池氏を持ち上げました。自身の公約については…

蓮舫 参院議員(56)
「私は2つの柱を軸に、7つの約束を前に強力に進めていきたい。1つは若者の手取りを増やす。徹底した若者支援を行う。これが本物の少子化対策だと考えています。もう1つは私の得意分野です。徹底した本物の行財政改革を行います」

会見中「本物」という言葉を繰り返した蓮舫氏。8年前に小池氏が掲げた「7つのゼロ」を意識したのでしょうか、少子化対策や都政の透明化など「7つの約束」を掲げました。

出馬表明から3週間、蓮舫氏が公約発表を引っ張ったワケは?

蓮舫氏が都知事選出馬を表明したのは5月27日。すでに3週間が経過したところでの公約発表となりました。

Q.一番大事な公約発表がここまで引っ張る形になった理由は?

蓮舫 参院議員(56)
「ごめんなさい、ずいぶん長くお待たせしてしまいましたが、特に行革の部分は丁寧に洗っていたこともあります。現場に行ったものの声も入れたかったのと、仲間と意見交換もしながら詰めてきたから、きょう(18日)の発表になったということです」

東京・赤坂で会見を行っていた蓮舫氏。ちょうどその最中、都庁で取材に応じた小池氏は…

Q.(蓮舫氏が)小池知事を意識したような発表をしているが?

東京都 小池百合子 知事(71)
「拝見していないので、チャレンジャーの方はたくさんおられますので、それぞれ頑張っておられると思います」

蓮舫氏は“チャレンジャーの一人”だとして、余裕の表情を見せました。

都知事選をめぐっては、広島県安芸高田市の石丸伸二前市長が「政治再建」などを柱とする公約を発表したほか、田母神俊雄元航空幕僚長が自信と誇りを持たせる教育の実施などを公約に掲げていて、これまで50人以上が立候補の意向を示しています。

“タイトルホルダー”小池知事は現職の強みを徹底的に活かした戦い

藤森祥平キャスター:
同じ日の公約発表になった2人の記者会見について見ていくと、小池さんは記者を会場には入れない、オンライン形式でのやり取りでした。質疑応答に答えられた記者は5人です。

一方、蓮舫さんは記者を招き入れた対面形式で、答えられた記者は19人。こういった差がありました。

23ジャーナリスト 宮本晴代記者:
私もオンラインで小池知事の会見を見ていましたが、参加人数は約120人だったそうです。そのうち質疑応答で当てられたのが5人ということは、ちょっと短いなと。私も挙手していましたが当てられる時間がなかったので、公務の都合もあったのだと思いますが、もう少し時間が欲しかったなと思いました。

藤森キャスター:
改めて、この2人の公約の中身を見ていきます。

まず小池さんは「東京大改革3.0」と題し「セーフシティ」「ダイバーシティ」「スマートシティ」などと挙げています。このなかでダイバーシティにはタイトルに「子育て・教育」とあり、「無痛分娩費用も新たに助成」「保育の無償化、第一子まで拡大」といった公約が含まれています。

一方の蓮舫さんは「7つの約束」と題し、まずは「現役世代の手取りを増やす」ことで本物の少子化対策に繋がる。また、「本物の行財政改革」でガラス張りの都政にする。これを2つの柱にしていました。

そしてもう一つ、「東京全体をもっと良くする」という公約については「神宮外苑の再開発を見直して、大切な緑を守ります」とのことです。

23ジャーナリスト 宮本晴代記者:
この2人に限った戦いをボクシングに見立ててみると、知事を2期務めた現職、いわば“タイトルホルダー”である小池さんが2本のベルトを巻いています。その小池さんに、“チャレンジャー”の蓮舫さんが挑むという形です。

まず公約発表のタイミングを考えてみると、実は蓮舫さん陣営の関係者は「公約発表は相手の出方を見てから。なぜならパクられるから」と話していました。結果的に出馬の表明から少し間が空いて、18日の公約発表という形になったわけです。

一方、政策の中身がどうかというと、タイトルホルダーである小池さんは、現職の強みを徹底的に活かした戦いです。無痛分娩費用の助成や、保育の無償化拡大など、非常に子育て世代にアピールする政策です。

これらは批判しづらい政策ですので、チャレンジャーである蓮舫さんも「さすがだなと思いました」と発言しました。「いい政策は、もし自分が知事になったら引き継ぎます」と言わざるを得ず、ここまではチャレンジャーが現職を追う展開になるわけです。

“チャレンジャー”蓮舫氏は「神宮外苑の再開発」を争点にする構え

23ジャーナリスト 宮本晴代記者:
しかし、攻守が入れ替わります。それが、神宮外苑の再開発の見直しについてです。この事業は東京都が主体ではないのですが、有権者の関心が非常に高く、都知事としてどうするかという立場が問われます。そこを蓮舫さんは「見直します」「これを争点にしたい」と、王者の小池さんに攻め込みたいわけです。

ですが小池さんは18日の会見で、神宮外苑の再開発については一切触れませんでした。正直、これを争点化したくないというのが透けて見えます。私も質問したかったのですが時間切れということで、今後これがどう展開していくかですね。

小川彩佳キャスター:
こうした民間の開発事業に都がどう関与して、どうまち作りをしていくのか。東京都をどういった都市にしていくのかという理念のようなものが垣間見える争点でもありますから、小池都知事には正面から向き合って改めて答えていただきたいと感じますが、宮田さんはどのように見ましたか。

データサイエンティスト 宮田裕章さん:
ビジョンに基づいて選挙を考えていくことはすごく重要だと思います。

小池さんはやはり2期8年務めただけあって、網羅的で非常に重厚な政策が出てきたと思いますが、やはり8年務めた責任ですよね。これまでがどうだったのか。

「9割達成した」と言及していますが、前回の「7つのゼロ」という政策のなかには、介護離職のように達成できなかった、悪化したものもあります。すべて成功させることは難しいのですが、それを踏まえてどうしたかというほうが信頼を得られると思います。

蓮舫さんに関しては、まさに“ガラス張り”というものを打ち出してきましたが、裏金問題で政治の透明性が問われるなかで、この争点は非常に重要だと思います。

一方でガラス張り、透明性というのは、何でも見せることだけではありません。政策と、いわゆる目標の関係を明確にしていくということも含めて、やはり重要なんですよね。

今回出ていた政策案などでも、いわゆる少子化と、東京都庁の非正規職員を正規化するということは結構飛躍があったりするので、こういった論点を丁寧に示していくことがこれから重要だと思います。

いずれにせよ、選挙期間に入ったらこういった政策論争をして、東京都をより良いものにする、そういった議論のなかでの選挙は、すごく大事だと思います。

藤森キャスター:
徹底的に議論してほしいですね。

東京都知事選について「みんなの声」は

NEWS DIGアプリでは『東京都知事選』について「みんなの声」を募集しました。

Q.東京都知事選 最も重視する政策は?
「教育・少子化」…17.3%
「福祉・高齢者」…20.4%
「東京一極集中の是正」…20.6%
「災害・環境」…13.4%
「景気・雇用」…22.8%
「その他・わからない」…5.5%

※6月18日午後11時11分時点
※統計学的手法に基づく世論調査ではありません
※動画内で紹介したアンケートは19日午前8時で終了しました。

小川キャスター:
争点も多くあり、50人以上が立候補を表明しているということで、異例の都知事選です。20日に告示、そして7月7日に投開票になります。

========
<プロフィール>

宮本晴代 記者
23ジャーナリスト 政治部で与党や外務省を担当 NY支局時代は国連を取材
趣味はキックボクシング 特技はハンガリー語

宮田裕章さん
データサイエンティスト
慶応大学医学部教授
科学を駆使して社会変革に挑む

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください