“奴隷解放の日”を祝日にした97歳の立役者が思うこと 分断が広がる世界へのメッセージ
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年6月19日 17時13分
6月19日はアメリカで奴隷解放を祝う祝日です。この日が祝日になるきっかけを作った97歳の黒人女性活動家が分断が広がる世界へのメッセージを語りました。
きょう、都内で行われたイベント。アメリカで奴隷解放の記念日を祝うために始まったもので、今年は日本でも行われました。
参加者
「(行進を通して)人は自由であるべきだということを一番に訴えたい」
「この行進はアメリカだけでなく、あらゆる場所での自由を象徴しています」
「オーパルズ・ウォーク」と呼ばれるこの行進の名前の由来となったのが、活動を始めたオーパル・リーさん(97)です。
オーパル・リーさん
「全ての人に自由を。世界には家や仕事のない人、医療サービスを受けられない人が多くいます」
リーさんは1926年生まれ。1世紀にわたってアメリカで黒人が差別されてきた歴史を目撃してきた生き証人で、長年、「自由」を訴える活動を行ってきました。
2016年に始めたこの行進は、その5年後にバイデン大統領が奴隷解放の記念日を祝日とする法案に署名するきっかけとなりました。
リーさんたちの訴える「自由」。それは黒人の自由だけではなく、誰しもが安心して暮らす平等な社会を目指したものです。
オーパルさんの孫 ディオン・シムズさん
「これは“ブラックのこと”ではなく、“ホワイトのこと”でもありません。“正しいこと”なんです。肌の色は問題ではありません。人が困っているからやるんです」
来日中に開かれたイベントでは、人と人との繋がりの大切さを訴えました。
オーパル・リーさん
「母親が買い物に行くときに子どもたちの世話をしてあげたり、私のような老人が道を渡るときに手を差し伸べる。もしも、多くの人がそれをやってくれたら、なんて素敵な世界に変わるんでしょう」
アメリカや世界で分断が広がるなか、できるだけ多くの人にメッセージを伝えられるよう、これからも活動を続けていきたいといいます。
オーパル・リーさん
「人は憎しみを抱くよりも、愛する傾向にあります。だから、これが世界中に広まることを期待しているし、私はそれを見るために生きたいの」
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