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首都決戦始まる!スウェーデン並みの予算規模「巨大都市東京」の“2重の長”都知事が持つ絶大な権力とは…【サンデーモーニング】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年6月23日 14時13分

TBS NEWS DIG

“一つの国家”とも言われる巨大都市・東京。そのリーダーを決める都知事選挙が始まりました。桁違いの財政力に裏打ちされた独自の政策が、国を動かすこともあり、都知事の影響力は日本全体に及びます。一つ一つが県並みの人口を抱える23の特別区を束ね、ある意味で“東京市長”の性格も併せ持つ都知事の権力の源泉とは…手作り解説でお伝えします。

中規模国家に匹敵「大都市・東京」

都庁プロジェクションマッピング、2年間の費用48億円は、一般的な村や町の1年間の予算規模にあたり、東京が桁外れの財政力を持つことが分かります。東京都の人口は1400万人。警察官や教員などを含めた職員の総数は16万6000人。年間の予算はスウェーデンやオーストリアといった中規模国家並の16兆円にのぼります。

都と市 “2重の長”の性格も…

都知事の権限は非常に大きく、国会議員の中から指名される総理大臣と違い、1150万人の有権者から直接選挙で選ばれるので、“大統領”に近いとも言われます。

そして、総理大臣が内閣全体で方針を決めるのに対し、都知事は、政策決定から、予算の編成・事業の運営まで一手に握っており、裁量が非常に大きい点が特徴的です。

もう一つ、ほかの道府県だと、たとえば、神奈川の「県知事」と横浜の「市長」といったように、別々の首長が存在しますが、都知事は東京都全体のトップであり、また、昔の東京市にあたる23区を実質的に束ねている、市長のような存在とみることもできます。

元都庁職員で中央大名誉教授の佐々木信夫さんは、「都知事は“2重の長”であり、ふつうは市が運営する公共交通機関や消防・水道・港湾施設も管轄するなど、権限が絶大だ」と指摘しています。

独自政策で国をリード

また、都道府県で唯一、地方交付税を受け取っていないことから、国に対して強い立場で、独自の政策を打つことができるのも特徴です。中には東京都独自の政策を、国が後から追従するケースもあります。

例えば美濃部知事時代には、70歳以上の都民の医療費を無料にしましたが、その3年後には、国も制度化しました(現在は有料)。
石原知事が取り組んだ「ディーゼル車規制」は、その後の国の排ガス規制の先駆けとなりました。一方、石原知事は、都の出資で中小企業向けの「新銀行東京」を設立し、世間を驚かせましたが、1000億円の累積赤字を抱え、経営に失敗し、撤退したこともありました。

また最近では、コロナ禍で休業要請に応じた企業に協力金として約2兆円を支出(国財源含む)するなど、強力な財政力に支えられ、ほかの自治体では真似できない施策を行えます。

共同会見に参加した4人の候補の「実現したい政策」は?

共同会見に参加した4人の候補は、「実現したい政策」として小池候補が「首都防衛」、蓮舫候補が「若者の手取り増」、石丸候補が「政治屋の一掃」、田母神候補が「結果を出す政治」を掲げました。

小池都政8年間の審判でもある今回の都知事選、東京の次の舵取りを担うのは誰になるのでしょうか

(「サンデーモーニング」2024年6月23日放送より)

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