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ワグネル・プリゴジン氏の武装反乱から1年 長期政権の“ひずみ”浮き彫りに 【現場から、】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年6月24日 12時43分

TBS NEWS DIG

シリーズ「現場から、」です。ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者・プリゴジン氏が起こした武装反乱から1年。反乱が浮き彫りにしたのは長期化するプーチン政権のひずみでした。

去年春、ウクライナ侵攻での犠牲をいとわぬ攻撃で存在感を強めていたワグネル。プーチン大統領と近い関係とされたプリゴジン氏と国防省との対立も先鋭化していました。

ワグネル創設者 プリゴジン氏
「ショイグ!ゲラシモフ!弾薬はどこだ!」

当時のショイグ国防相らを罵倒。「お前らが高級オフィスで太るために兵士らは死んでいく」と批判しました。そして、ちょうど1年前のきょう。

プリゴジン氏
「われわれは軍司令部にいる。現在、午前7時半」

プリゴジン氏は武装反乱を起こし、首都モスクワに向けて進軍。ロシア軍のヘリなどを撃墜し、兵士ら十数人が死亡しました。

プーチン氏は「裏切りだ」と非難。結局、部隊を撤収させ反乱はわずか1日で収束しました。

「見て!落ちていく!」

2か月後、プリゴジン氏のジェット機が墜落し死亡が確認されました。彼が埋葬された墓地には、今…。

記者
「こちらのプリゴジン氏の墓には、新たに本人の銅像が建てられました。今も多くの支持者らが参拝に訪れるといい、花が手向けられています」

今も一定の支持があるとみられ、この日も雨の中、墓を訪ねる人が相次ぎました。

「私にとって彼はロシアの英雄です。彼は軍に対し秩序を望んでいました」
「特別軍事作戦の主要人物です。敬意を表しますが、反乱が彼をおとしめることになった」

ワグネルを題材にしたオンラインゲームの製作も進められています。

侵攻の実際の作戦をモチーフにしているといい、開発者は「戦争の悲惨さを伝えたい」としながらも「兵士らの英雄的行為も見せたい」と強調。ゲームを通じて愛国心を浸透させる狙いもうかがえます。

通算5期目を迎えたプーチン政権。

プリゴジン氏と対立したショイグ氏は国防相を解かれ、側近の国防次官ら幹部も侵攻の裏で賄賂を受け取っていたなどとして相次いで摘発されました。

新たに国防省を率いるのは、経済が専門のベロウソフ氏。軍事費の管理を徹底し、弾薬などの供給体制も見直すとしています。

プリゴジン氏が批判していた国防省の改革に乗り出した形ですが、反乱を起こすまでプリゴジン氏を放置したのはプーチン政権だともいえます。

市民
「なぜ彼が権力を握ることができたのか。プーチン政権のシステムが彼を生み出したからです」
「侵攻下の国民の不満が彼の存在を大きくしたのです」

長期化するプーチン政権のひずみを浮き彫りにしたプリゴジン氏の反乱。その余波は今も続いています。

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