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SNS「複数アカウント」5割超、「実際会った」4割 日米中韓の高校生SNS調査 親の利用時間などの管理は“最下位” ルール作りどうする?【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月3日 12時50分

TBS NEWS DIG

2日、高校生のSNS利用について日本・アメリカ・中国・韓国の4か国で調査をした結果が初めて発表されました。SNSの利用方法から親の関与まで各国で違いが出る中、日本の高校生の特徴はどのようなものだったのでしょうか?

高校生、SNSアカウント「9個ある」 「SNSで知り合った人と会った」4割以上

SNSで複数のアカウントを持つ高校生。国立青少年教育振興機構が日本、アメリカ、中国、韓国の4か国の高校生のSNSの利用状況を調査したところ、「1つのSNSで複数のアカウントを使い分けている」と答えた日本の高校生が5割を超え、4か国の中で最も高くなりました。

――インスタやXのアカウントは何個ありますか?
高校3年生「6個ぐらい」


高校3年生「9個ある」

高校1年生
「友達と日常で使うアカウントと、サブで作ったアカウントと、公開アカウントで本アカウントと、オタク活動してるアカウントと、ディズニーの専用のアカウントを使っています」

高校1年生
「他の人に見られたくないものとかもあるし、この人に特定で見てもらいたいなっていうのもあるから、分けたりしてます」

また調査では、「SNSを通じて知り合った人がいる」とした人が半数「SNSを通じて知り合った人と実際に会ったことがある」とした人が約4割に上ったこともわかりました。

――ネットで知り合った人はいますか?
高校1年生の2人組
「ここがそうです」
――結構他にもいる?
「はい、いっぱいいます」

高校3年生
「あんまり人気じゃないアイドルとかを好きだったりすると、そういう(ネットで知り合った)人が貴重な友達になってくるんで、私はいいと思います」

高校1年生
「事件とかでも、ネットで知り合った人と会って何かしらの危害が加えられたというのはよく見るので、かなり僕は抵抗あります」

専門家「子どもは『大人も一緒にルールを決めて』と思っている」

子どものネット利用に詳しい兵庫県立大学の竹内和雄教授が注目したのは、「SNSを利用していて経験したことがあること」

日本は「架空請求をされたこと」が8.8%「アカウントの乗っ取り」が8.5%など、海外に比べて数は少ないものの、看過できない実態が浮かび上がったといいます。

兵庫県立大学 竹内和雄教授
「グローバル化していくので、日本の子どもたちもどんどん海外と同じように、お金の問題や誹謗中傷がどんどん増えていくだろうなというのが大きな印象」

さらに、ネット依存に陥る子どもも増えている中、親や大人の対応が急務だと指摘します。

竹内和雄教授
「(子どもたちは)ネット利用を自分らで“やりすぎ”と思っている。今の子どもたちは『もう限界』と、『大人も一緒に話し合ってルールを決めてくれ』というわけですよ。ネットで知り合って会うことは、『当然、今の時代だからもうしょうがないよね』で済ましてしまうには、危険が大きすぎると思う」

日本の高校生4割以上がSNSで“裏アカ”

藤森祥平キャスター:
国立青少年振興機構が、日本・アメリカ・中国・韓国の4か国の計1万5000人を対象に「高校生のSNSの利用状況」調査をしました。

4か国のなかで、「1つのSNSで複数のアカウントを使い分けている」と回答したのは日本の高校生が一番多く、54.2%と半数以上だということです。インスタグラムで2~3アカウントを使い分けるなどしているようです。

小川彩佳キャスター:
使い分けるのは難しそうだと思ってしまいます。

プチ鹿島さん:
やり方が分からないので、1アカウントです。新しいSNSが出ると若手スタッフに教えてもらうくらいです。

東京大学准教授 斎藤幸平さん:
番組のスタッフさんは普通のアカウントとは別に筋トレ専用のアカウントで写真をあげたりしているようです。筋トレは同僚には見られたくないそうです。

藤森祥平キャスター:
高校生の子どもに聞いてみたら、「インスタグラム」だけでも3つ持っていました。他にも「X」や「スレッズ」など、いくつかSNSを使っていると言っていました。

小川彩佳キャスター:
どう使い分けているんですか?

藤森キャスター:
具体的には教えてもらっていなくて…あまり詮索するのもどうかなと…。

子どものSNSの利用 親はどう関わる?

「SNS利用」について家庭の対応はどうなっているのでしょうか。

▼フィルタリング機能
日本:20.9%、アメリカ:10.0%、中国:15.1%、韓国:9.0%
▼時間を決める
日本:12.8%、アメリカ:14.3%、中国:52.9%、韓国:16.8%
▼金額を決める
日本:12.4%、アメリカ:19.8%、中国:21.1%、韓国:14.7%

アクセスできるサイトを制限する「フィルタリング機能」を利用している割合は日本が一番高いですが、「時間を決めて使う」や「金額の上限を決めて使う」などは日本が最も低い結果となっています。

小川キャスター:
ルールを作っている家庭はどのくらいあるのでしょうか。

斎藤幸平さん:
日本は少ないのではないでしょうか。藤森キャスターも「あまり“詮索”するのは」と話していましたが、“詮索”ではなく、コミュニケーションだと思います。

藤森キャスター:
「何かあったら」という話はしてますが、最初からガチガチに決めていくのはどうかなと思ってしまいます。

斎藤幸平さん:
日本は話し合いを避けて、フィルタリング機能のような技術で管理できるのであれば、話をしなくていいと考える家庭が多いのではないでしょうか。依存症や裏バイト、児童ポルノといった危険性もありますし、SNSを見ることで影響されて拒食症になってしまう人もいるなど、色々な問題があるように思います。

授業があればSNSを見ませんが、夏休みで一日中家にいることでSNSをずっと見てしまって問題が増えるかもしれません。

「今ならSNSを通じて人に会える」という時期なので、夏休みに入る前に家族でルールを作るといいと思います。

プチ鹿島さん:
うちの子どもは小学校4年生ですが、2日前にスマホを持たせました。「親はどうすればいいのか」と色々な記事を調べましたが、やはり「対話が大事」だという記事が多かったです。

「時間を決めてやろう」と対話、コミュニケーションがあれば、子どもも納得するということです。日本で「フィルタリング機能」を活用している家庭が多く、最初に親が(制限を)かけてしまうというのは、コミュニケーションがない証拠なので、「話し合いましょう」ということでした。

“面と向かって言えないことは送らない”…スマホ「18の約束」

小川キャスター:
アメリカでは、あるお母さんが子どもにスマホを与える際に作った「18の約束」が話題になりました。

【母から息子へ スマホ「18の約束」】
「面と向かって言えないことは送らない
隠すべきプライベート写真を送受信しない」
父や母からの電話は必ず出る」
「たまにはスマホを置いて出かけて携帯がなくても生きていけるように
「むやみに写真やビデオを撮らない経験は永遠に記憶に残るでしょう」

…などの18項目があります。ルール作りをベースにするのも良いかもしれません。

プチ鹿島さん:
「面と向かって言えないことは送らない」は、できていない大人も多いように感じます。道路ですれ違いざまに急に話しかけませんよね。(面と向かって)できないことはやらないということは大事だと思います。

小川キャスター:
「大人も一緒にルールを学んでいきましょう」というところから始めていくと良いかもしれません。ルールを決めて、ちゃんと聞いてもらうためにはベースのコミュニケーションができていないといけませんし、信頼関係が築けていないと…というところがあると思います。

「スマホ依存」を予防するためには?「みんなの声」は

NEWS DIGアプリでは『「スマホ依存」予防』について「みんなの声」を募集しました。

Q.「スマホ依存」予防するためには?
「ルールを決める」…23.2%
「時間制限機能の利用」…26.6%
「リフレッシュ方法を増やす」…24.4%
「学校で教える」…8.0%
「専門家のカウンセリング」…8.8%
「その他・わからない」…9.0%

※7月2日午後11時25分時点
※統計学的手法に基づく世論調査ではありません
※動画内で紹介したアンケートは3日午前8時で終了しました。

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<プロフィール>
斎藤幸平さん
東京大学准教授 専門は経済思想 社会思想
著書『人新世の「資本論」』が50万部突破

プチ鹿島さん
新聞14紙を毎日読み比べニュースを読み解く
時事ネタを得意とする芸風

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