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通園バス置き去り死で元理事長に実刑判決 「きょうも娘に謝っている」女児の父が心境語る【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月5日 9時59分

TBS NEWS DIG

静岡県でおととし、通園バスに置き去りにされ、3歳の女の子が熱中症で亡くなった事件の判決公判が開かれました。元理事長に言い渡されたのは、禁錮1年4か月の実刑判決。これを受け、父親が心境を語りました。

通園バス置き去り死 元理事長に実刑判決「事件の教訓になるために生まれてきたわけではない」

亡くなった千奈ちゃんの父親
「命を落としてしまって、元通りに戻らないから、千奈ちゃんは本当に私たちが経験したことがない苦しみを味わいながら亡くなったので、じゃあこれで実刑になってよかったねとは思えない」

幼い命が奪われた痛ましい事件。その判決が言い渡されました。

2022年9月、静岡県牧之原市の川崎幼稚園で3歳の河本千奈ちゃんが通園バスに置き去りにされ、重度の熱中症で亡くなりました。

千奈ちゃんの父親(2023年)
「朝、妻が結んでくれた三つ編みも汗でびっしょり濡れているような状態でした」

事件をめぐっては、当時バスを運転していた元理事長の増田立義被告(74)と、元クラス担任の西原亜子被告(48)が業務上過失致死の罪に問われました。

そして4日、静岡地裁は増田被告に対し、禁錮1年4か月の実刑判決。西原被告に禁錮1年(執行猶予3年)の判決を言い渡しました。

そして、裁判長は声を詰まらせながら被告に語りかけました。

國井恒志 裁判長
「千奈ちゃんは、両親を不幸にするために生まれてきたわけではなく、幸せにするために生まれてきた。今回のような事件の教訓になるために生まれてきたわけではない」

判決を受け、千奈ちゃんの父親は…

千奈ちゃんの父親
「増田立義被告は実刑だとわかった瞬間は、本当に何も考えられない状況でした。妻とは手を握り合いました。だけども、基本的にはそれでよかったねとはあまり言えないのかなと思います。(娘には)いつも謝っているので、手を合わせる度にきょうも、それでもごめんなさいと謝るとは思います」

この事件をきっかけに、政府は通園バスに安全装置の設置を義務付け、3月末までに全国約5万台への設置が100%の見込みになったということです。

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