症状が熱中症にそっくり…夏の脳梗塞に注意 見分けるポイントは早期発見のサイン「FAST」【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月12日 21時0分
この数年増えているというのが、夏の脳梗塞。厄介なのは「熱中症の症状と似ている事」です。放置すると危険な状態になる可能性もあるといいます。
「熱中症で診察に来た患者が脳梗塞だったという例も」
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加藤シルビアキャスター:
そもそも「脳梗塞」とは、血栓ができて脳の血管が詰まることです。
冬場の脳梗塞は、寒さで血管が収縮し血圧が上昇、血管が詰まりやすくなるというものです。夏場は、脱水症状で血液がドロドロになり、血栓ができやすいということです。
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横浜フロント脳神経外科・泌尿器科 市村真也 理事長
「近年は連日の猛暑で、熱中症で診察に来た患者が脳梗塞だったという例も増えてきている」
熱中症と脳梗塞は、初期症状が似ているということで、注意が必要です。
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市村理事長によると、熱中症の症状というのは、頭痛・めまい、手足のけいれん、受け答えがおかしいというものです。
対して脳梗塞は、めまい・ふらつき、手足のけいれん、受け答えがおかしいというものだそうです。
ほとんど似ています。連日の猛暑で熱中症になる人が多い中で、脳梗塞なのに熱中症であると勘違いしてしまう方もいるということです。
時間との闘い 早期発見のための「FAST」
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加藤キャスター:
どのように見分けたらいいかというと、早期発見に必要なのは「FAST」だそうです。脳梗塞は時間との闘いです。
FASTはそれぞれの症状などの頭文字になっています。
【脳梗塞 早期発見のための「FAST」】
Face(顔):片側麻痺
Arm(腕):しびれ
Speech(言葉):ろれつ
Time(時間):すぐ病院へ
こういった症状も脳梗塞にとって危険なサインです。気になることがあったら、すぐに病院に向かうようにしてください。
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横浜フロント脳神経外科・泌尿器科 市村真也 理事長
「高血圧や糖尿病など、脳梗塞のリスクが高い人、それ以外の人でも心配な時は、ためらわずに受診をするようにしてください」
夏場に脳梗塞にならないために気をつけるべきことを、市村理事長に聞きました。
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まずは「水分補給」です。脱水を防ぐために、喉が渇く前に飲むようにしてください。
そして、「快適な室温・湿度を保つこと」です。大切なのは数字にとらわれることではなく、自分が涼しいと感じる温度や湿度を保つことだそうです。
さらには「規則正しい生活」です。健康的な食事と十分な睡眠が大切になってくるということです。
日比麻音子キャスター:
もう「暑い」という言葉では足りないくらい厳しい暑さになっています。こういう知識を一つでも知っておくことで、自分や周りの人を助けることにもつながるのかなと思います。
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東京大学准教授 斎藤幸平さん:
今までの常識が通用しないくらいの状況になってきていますよね。獲れる魚も変わってきたり、野菜の育て方も変えたりしなければいけないという話もあります。そうなってくると、人間の自然に対しての適用を、別の方法で考えなければいけない。
8月になればもっと暑くなると考えると、今のうちにこういうことを学んで、しっかり準備しておくことは大事ですよね。
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山内あゆキャスター:
血栓ができやすいという点が気になりました。夏休みになると、飛行機や列車などで長距離移動をする人がいるじゃないですか。エコノミークラス症候群などで、血栓ができやすくなるかもしれません。
さらに「熱中症とも似ている」と言われているので、やはり水分はしっかり摂った方がいいと感じます。今すぐ、実家の母に電話しようと思いました。
加藤キャスター:
水分補給、基本的な生活習慣、睡眠不足にならない、食事をとることも大切になっています。
日比キャスター:
最近、本当に寝苦しくて、思わず目が覚めてしまった日がありました。「寝る前にコップ一杯の水」と言われても、どうしても忘れてしまいますが、ちょっとしたことが大切だと思います。
東京大学准教授 斎藤幸平さん:
特に高齢者の方は、暑くても「電気代を節約しよう」と言って、エアコンなどをつけなかったりする方もいます。まずは健康が一番だと思うので、対処してほしいです。
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<プロフィール>
斎藤幸平さん
東京大学准教授 専門は経済思想 社会思想
著書『人新世の「資本論」』50万部突破
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