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トランプ氏暗殺未遂、警備に問題は?銃撃犯とみられる男を目撃した人「男がよじ登っていくのに気づいた」【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月15日 20時55分

TBS NEWS DIG

11月のアメリカ大統領選挙に向けた選挙集会で起きた、トランプ前大統領の暗殺未遂事件。発生からまる1日を超えて、容疑者像や犯行当時の様子などが徐々に明らかになってきています。こうした中、トランプ氏は共和党の全国大会に出席するため、ウィスコンシン州に入りました。

警察官の隙をついて発砲 殺傷能力高いライフル使用か

テレビ中継もされていた選挙集会中の前大統領への銃撃

シークレットサービス
「頭をおさえてください。急いで移動しなければなりません。急いで移動してください」
トランプ前大統領
「靴をとらせてくれ」

世界に大きな衝撃を与えました。

この事件でトランプ氏は右耳をけが。ほかに男性3人が撃たれ、うち1人が死亡、2人は重傷です。

亡くなった男性は地元の消防士で、家族をかばって犠牲になったということです。

記者
「事件で亡くなった男性が使っていた消防服のすぐそばには花が手向けられています」

亡くなった男性の同僚
「彼は本当に思いやりがあり、できるだけ多くの人を幸せにしたいと思っていました。自分よりもみんなを優先していました」

事件をめぐっては、当時の状況が徐々に分かってきました。

現場で射殺されたトーマス・クルックス容疑者(20)は、トランプ氏が演説をしていた場所から約135メートル離れた建物の屋上にいたとみられています。

選挙集会に参加していた人
「シークレットサービスが突然フェンスを乗り越えて、建物に駆け上がるのが見えたんだ。悪夢だよ。まるで映画の中にいるようだった」

AP通信によりますと、クルックス容疑者は駆け付けた警察官にライフルを向け、警察官がはしごを降りた隙にトランプ氏に向けて発砲したということです。

また、アメリカメディアは、使用されたのは殺傷能力が高いライフル「AR15」で、容疑者の父親が合法的に購入したものだと報じています。

クルックス容疑者の高校の同級生「服装のことでからかわれていた」

そのクルックス容疑者の人となりについても少しずつ明らかに。容疑者の高校の卒業式の映像。同級生は当時の様子について…

高校の同級生
「彼はいじめられていて、お昼休みも一人で座っていた。彼はたまに狩りの格好をしていて、服装のことでからかわれていた」

高校卒業後、クルックス容疑者は現場から車で1時間ほどのところにある介護施設に勤務していたことも分かりました。

FBIは単独での犯行とみて、動機の解明を進めています。

「国をひとつに」トランプ氏、共和党大会へ 演説内容書き直しの報道も

暗殺未遂事件から一夜明け…

バイデン大統領
「アメリカでは意見の違いを銃弾ではなく、投票箱で解決するのだ」

バイデン大統領が国民に向けて演説。「今こそ冷静になるときだ」と述べ、党派を超えた団結を呼びかけました。

一方のトランプ氏は、共和党全国大会が開かれる中西部ウィスコンシン州へ。これに先だち、トランプ氏は…

SNSより
「銃撃者に予定を変更させない」

SNSで事件に屈しない力強さをアピールし、空港に到着した際にも右手を突き上げるパフォーマンス

記者
「ウィスコンシン州ミルウォーキーです。私の後ろの会場で、あすから共和党全国大会が開かれます。トランプ前大統領の銃撃事件の直後とあって、厳戒態勢が敷かれています」

そして、事件を受けて、街なかも厳戒態勢となっています。

記者
「トランプ前大統領が宿泊しているホテルですが、近づけないようになっています。あたり一帯、すべて封鎖されています」

こうした中、アメリカの保守系メディアは、トランプ氏が事件を受けて、党大会での演説内容を全面的に書き直していると報道。

もともとはバイデン政権の政策への批判を中心とした演説を予定していましたが、国民に団結を呼びかける内容に変更するということです。

「この歴史的な瞬間を活かし、国をひとつにまとめたい」

トランプ氏は党大会の最終日18日に指名受諾演説を行う予定です。

約135m離れた位置からライフルで複数回発砲 その後トランプ氏は右手を掲げる

南波雅俊キャスター:
7月14日(日本時間)、ドナルド・トランプ前大統領の暗殺未遂事件が発生しました。

事件が起きたのは、ペンシルベニア州・バトラーで、トランプ前大統領の選挙集会が行われていました。

午前7時すぎに複数回の発砲音があり、弾丸がトランプ前大統領のすぐ近くを通過したとみられる写真も撮影されています。

容疑者は会場から約135m離れた建物の屋根の上にいました。演説会場にはトランプ前大統領、手前に被害者3人がいたということです。会場付近には、シークレットサービスの狙撃兵もいる状況でした。

容疑者はライフルで複数回発砲し、会場内の観客の男性1人が死亡、男性2人が重傷だといいます。

ホラン千秋キャスター:
世界中にかなりの衝撃を持って伝えられたのではないでしょうか。

明海大学教授 小谷哲男さん:
トランプ前大統領は世界的にも注目を浴びている人物です。銃撃され大事には至りませんでしたが、巻き込まれた人はいます。アメリカ社会が分断されている中で、さらに悪い方向に行かないか、注目が集まっていると思います。

井上貴博キャスター:
銃撃を受けた後、血が出ている状況で冷静にSPをとめて、右手の拳を掲げていました。力強い“リーダー像”として、その光景が世界に発信される結果になりましたが、あの瞬間にトランプ氏の執念が集約されていたようにも感じました。

経営コンサルタント 坂口孝則さん:
あの写真に相当な効果があったと思います。

トランプ前大統領の演説を2時間通して聞いたことがあるのですが、演説中の動きがアグレッシブな印象です。少し動きが変わってたら、最悪のことが起きていたかもしれないと感じました。ある種の興奮状態でもあるのかなとも感じていますが、不幸中の幸いだったと思います。

ホランキャスター:
アメリカ大統領選は長期戦で、様々な州を回らなければいけない中で、州によって状況や場所、環境は全く違うと思います。その中で、どのように警備を行っていくことができるのでしょうか。限界もあるのでしょうか。

明海大学教授 小谷哲男さん:
当然、大統領候補なのでシークレットサービスを中心に厳重な警備が敷かれます。地元警察の協力も必要ですが、その調整がうまくいかない時も出てきます。もしかすると、今回はうまくいかなかった事例なのかもしれません。

井上キャスター:
演説を建物の中で行うということにはならないのでしょうか。

明海大学教授 小谷哲男さん:
警備上は屋内がのぞましいですが、多くの人が集まるため屋内でできるところが限られてきます。

特に郊外の町では適した場所がなかなか無く、多く人を集めるという観点で、屋外になってしまいます。

地元警察官「銃を向けられて、身を隠した直後に会場に発砲した」

南波キャスター:
銃撃犯とみられる男を目撃した人の証言もあります。

銃撃犯とみられる男を目撃した人
「私たちから15m離れた建物の屋上に男がよじ登っていくのに気付いた」

男性は警察に伝えたということです。

地元警察官(ワシントン・ポストより)
「目撃情報を得て、状況を確認するため屋根に登ったが、こちらに銃を向けられて、身を隠した直後に会場に発砲した」

明海大学教授 小谷哲男さん:
今回は警備のミスがあったことは間違いないと思うので、今後精査していく必要があると思います。

井上キャスター:
いくつか映像を見ましたが、狙撃兵は早い段階で容疑者の方を向いています。なぜ防げなかったのでしょうか。

明海大学教授 小谷哲男さん:
地元警察が犯人に近づいている時に、スナイパーを待っていたことが分かってきています。地元警察とスナイパーが連携していたのだろうと思います。

井上キャスター:
警察の到着を待っていた可能性があるということですね。

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