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「勝利への道が存在しない」バイデン氏撤退を表明 後任のカマラ・ハリス氏は勝てる候補?トランプ氏「バイデンよりも倒しやすい」【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月23日 12時14分

TBS NEWS DIG

大統領選からの撤退を表明したバイデン大統領。後任にハリス副大統領を推しました。なぜこのタイミングで撤退を決断したのか。ハリス氏はトランプ氏に「勝てる」候補になるのでしょうか?

バイデン氏“撤退表明”の内幕は? 決断は前日か

高齢不安、“身内”からの圧力、そしてトランプ氏暗殺未遂事件後の共和党の勢い…。逆風の中、バイデン大統領が決断を下しました。

バイデン大統領(21日、Xより)
「再選を目指すというのが私の考えだったが、自分が撤退し、残りの任期に大統領としての責任を果たすことに集中することが、党と国にとって最善の策だと思う」

再選を狙った現職大統領が選挙戦から撤退するのは、1968年のジョンソン大統領(当時)以来で、56年ぶりとなるきわめて異例の事態。バイデン大統領は今週、自身の決断について国民に説明するとしています。

声明から1時間半後、トランプ氏はSNSで、こう発信しました。

トランプ前大統領(SNSより)
「インチキ ジョー・バイデンは、我が国の歴史上、群を抜いて最悪の大統領だ」

また、民主党のオバマ元大統領は、バイデン氏の決断を称えたうえで、こう述べました。

オバマ元大統領の声明
「ドナルド・トランプ氏をホワイトハウスに復帰させ、共和党に議会の支配権を与えれば、彼(バイデン氏)が生涯を通じて戦ってきたことすべて、そして民主党が支持するすべてが危険にさらされるのだ」

注目されるのは、次の民主党の大統領候補です。

バイデン氏は“後継候補”として、ハリス副大統領を支持する考えを表明。これに対し、ハリス氏も「党の候補者指名を勝ち取りたい」と意欲を示しました。

トランプ氏は、CNNの取材に対し、こう答えています。

トランプ前大統領
「ハリス氏のほうがバイデン氏よりも倒しやすい」

移民対策を担当するハリス氏を、これまでも批判し続けていたトランプ氏。

トランプ前大統領(20日)
「私は笑うカマラ(・ハリス)と呼んでいる。笑い方で多くのことが分かる。彼女はクレイジーで狂っている」

共和党もさっそく、ハリス氏の移民対策が不十分だったと批判する動画を投稿。ハリス氏が笑う場面を何度も登場させ、非難しました。

バイデン大統領(12日)
「選挙戦を続けるのか?撤退するのか?私は出馬し勝つつもりだ!」

一転して撤退表明となったバイデン氏。その決断は、いつ下されたのでしょうか。

CNNによると、声明の前日、バイデン氏は側近2人と会合を開き、世論調査などで「勝利への道が基本的には存在しない」ことを示されたといいます。

会合の終了前に、撤退の意向を示したというバイデン氏。側近に声明の作成や発表の準備を指示し、この日の夜、家族会議を開いたということです。

そして声明当日、バイデン氏はハリス氏と複数回の会談を行い、決断を伝えたといいます。

ハリス氏は不支持率が上回る状況…勝利への道筋を描けるか

小川彩佳キャスター:
ワシントン支局の涌井さんに聞きます。民主党の候補はハリスさんで決まりということになるのでしょうか?

ワシントン支局 涌井文晶 記者:
民主党は、正式な候補者選びの手続きを近く決定するとしていますが、現時点ではハリス氏が選ばれる可能性が高くなっています。

ワシントンポストによると、民主党の上下両院の議員と州知事、合わせて286人のうち、これまでに185人がハリス氏の支持を表明しました。この中には大統領候補として名前が挙がっていた、カリフォルニア州のニューサム知事も含まれています。

このほか、クリントン元大統領夫妻もハリス氏の支持を表明するなど、民主党内ではハリス氏への支持が広がっている状況です。

ただ、仮に民主党がハリス氏に候補を一本化したとしても、勝利への道筋を描くのは簡単ではありません。

そもそも、ハリス氏は副大統領として担当していた不法移民対策などで実績を残せておらず、評判は芳しくありません

各種の世論調査の平均では、ハリス氏の支持率は38.1%、不支持率は52.3%と、不支持率が大きく上回ります

トランプ氏との直接対決では、ハリス氏のほうが若干バイデン氏よりも支持率が高いという結果も出ていますが、選挙まで100日余りと残された時間が限られる中で、共和党を上回るような勢いを民主党が作り出すことができるのか問われることになります。

小川キャスター:
ずっとバイデン氏の撤退論が続いてきたわけですが、このタイミングでの撤退を、星さんはどうご覧になりますか?

TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
6月のテレビ討論でバイデンさんはどうも調子が悪かったので、民主党の議員の人たちからは“トリプルレッド”という不安が出ていました。

つまり、大統領も取られて、上院と下院の多数も共和党に取られるというのは大変なことだと。その懸念が、バイデンさんにも伝わったというのが一つあるでしょう。

もう一つは、ハリスさんのトレンドが少しずつよくなってきたことです。もしかしたらこの勢いなら、民主党が結束すればトランプさんを打ち負かすことができるのではないかという期待をバイデンさんが持ち始め、最終決断をしたとみられています。

いずれにしても、大統領選挙が俄然面白くなってきたことは間違いないです。

==========
<プロフィール>
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年

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