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8年間の極秘プロジェクト!“陸上養殖”の「あおさ」味噌汁 9月から販売 栄養に違いは?【ひるおび】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月23日 16時37分

TBS NEWS DIG

みそ汁に入れると磯の香りがふわっと広がる「あおさ」。
陸上養殖のあおさの味噌汁が、世界で初めて販売されます。

冬のみ⇒通年で収穫が可能に

マルコメが、あおさの「陸上養殖」に成功しました。
これまであおさは海で「海面養殖」されていましたが、順次「陸上養殖」にシフトしていく考えです。

インバウンドもあり健康食品のひとつとして需要が高まっているあおさですが、温暖化の影響で収穫が減少しています。
例えば高知・四万十市では1983年のピーク時に約45.7トンあった収穫が、2021年・2022年・2023年と収穫ゼロに。

マルコメはあおさの自社生産を進めるべく、愛媛県西予市の1万平方メートルの土地に大小合わせて48基の水槽を設置しました。


「海面養殖」は基本的に冬しか収穫ができないのに対し、「陸上養殖」は水温の調節が可能で、さらに暑さに強い品種の発見もあり通年で収穫が可能となったのです。

生産が安定することで商品価格が安定するほか、鳥の羽や釣り糸などの異物混入のリスクも減らすことができます。

マルコメ開発部 資源開発課の松島大二郎課長は、
「この取り組みが、幅広く全世界の方にあおさの良さを知っていただくきっかけになれば」
と話しています。

「海面養殖」「陸上養殖」栄養に違いは?

あおさの栄養素は▼食物繊維▼ミネラル類▼ビタミンA▼β‐カロテンなどですが、陸上養殖は海上養殖と同じ海水を使用しているので、栄養素的な変化は全くないということです。

コメンテーター 山之内すず(陸上養殖のあおさの味噌汁を試食):
すごいですよ、もう香りが豊かで。味に変化があるのかと言われたら分からないですけど、あおさの旨みがすごく詰まってます。

8年間の研究と挑戦

「陸上養殖のあおさの味噌汁」の開発には8年の月日がかかっています。
担当として選ばれたのが当時入社1年目の松島さん。
極秘プロジェクトだったため、具体的に何を研究しているかは社内でも知られてはならず、同期の間では「あおさの“何か”を研究している人」と思われていたそう。

現在、資源開発課課長となった松島さんは
「通年で養殖するために暑さにも耐えうるあおさの種を探すことにかなり時間がかかった」と、その苦労を語っています。
通常あおさは海水温が20℃より高くなると生育できないので、暑さに強い高温体制株を発見するため日本中を探したそうです。

またあおさは生育が早く、水槽に入れて50日~60日で生育します。「味」「色」を追求し、約5年間幾度となく試食を繰り返してようやく完成させたのです。

今後はー

マルコメは、9月から順次「生みそ汁 料亭の味 あおさ8食」の一部を「陸上養殖あおさ」に切り替え販売する予定です。
今後は段階的に設備を増設していき、2027年度までに年間収穫量14トンを目指します。

松島さんは、
「他に育ちにくい藻類に対してもこの技術は応用できると思う。海藻全般の将来に繋がってくれれば」
と話しています。

弁護士 八代英輝:
水産業界の大きな盛り上がりは、今「陸上養殖」みたいですね。いろいろなところがトライしてますけど、あおさは初めて聞きました。

恵俊彰:
開発にもいろいろな苦労があったようですから、日曜劇場かなにかでドラマ化してほしいですね。

(ひるおび 2024年7月22日放送より)

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