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外来生物アカミミガメを肥料に 食害で消えたハス復活へ 新潟市【現場から、】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月24日 12時38分

TBS NEWS DIG

シリーズ「現場から、」です。新潟市の湖でカメによる食害でハスが消滅、生態系が悪化しています。厄介者のカメを駆除しながら活用する取り組みが始まりました。

佐潟クリーン大作戦の会 中務謙吾 副代表
「もうハスだらけだったんですよ。今はこれですよ、見ての通り」

国際的に重要な水鳥の生息地としてラムサール条約に登録されている新潟市西区の佐潟です。10年前に撮影された写真には、一面にびっしりとハスがありますが、今は全くありません。

新潟市によりますと、ハスは2018年に突然姿を消し、その後、消滅状態が続いていました。

佐潟の環境保全に取り組む中務謙吾さん(43)は、その原因について…

佐潟クリーン大作戦の会 中務謙吾 副代表


「これが全部、食われたやつですね。これ、カメがパクっと食べちゃう、パクっと」

「ミドリガメ」の通称で知られるミシシッピアカミミガメによる食害です。アカミミガメは飼育はできるものの、自然界に放すことを禁じる『条件付特定外来生物』に指定されています。柔らかいハスの葉などの水草が好物で、佐潟には少なくとも1万匹いると見られています。

ハスなどの水草は水質汚染の原因となる窒素やリンを吸収し、水質の改善にも一役買っていました。そのハスが無くなったことで佐潟では…

佐潟クリーン大作戦の会 中務謙吾 副代表
「これ今、茶色なんですけど、茶色が今度、緑になるので。すさまじい緑です」

水質も悪化してしまったのです。そこで新潟市はハスの復活と水質改善に向けてアカミミガメの生息数を把握しようと、今年度からわなでの捕獲を始めました。

この日、中務さんらは新潟の湖で起きていることを知ってもらおうと、地元の小学生たちと一緒にカメを捕獲しました。これまで取ったアカミミガメの多くは処分してきましたが…

佐潟クリーン大作戦の会 中務謙吾 副代表
「カメを取るのはいいけれど、じゃあ何に使うんだということで、私たちが考えたのは、これを堆肥、肥料にして、野菜を育ててみようと」

「命を無駄にしたくない」と、堆肥に変える取り組みを始めたのです。甲羅は焼くことで3週間ほどで堆肥になり、それ以外の部分はもみ殻などと混ぜて1~3年ほどかけ堆肥にします。

佐潟クリーン大作戦の会 中務謙吾 副代表
「これ、みんなカメの甲羅や骨ですね。この白い粒、全部カメですね。ニンジンも甘いですよ、生で食べられます」

カメを駆除した佐潟周辺の湖では、一部でハスが復活し始めました。

佐潟クリーン大作戦の会 中務謙吾 副代表
「ここで釣りをしたり、泳いだりできたんですけど、今はそんなこと一切できないので。これを10、20年、しいて言えば100年後になんとかできればいいかなと思っています」

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