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番組スタッフがおすすめ!夏休みに行きたい穴場の世界遺産3選【世界遺産/ソチカルコの考古遺跡地帯(メキシコ)など】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年8月4日 10時0分

TBS NEWS DIG

そんなに有名ではないけれど、よく保存されていて見どころの多い「穴場の」世界遺産を3つ紹介したいと思います。3つとも番組「世界遺産」で撮影したことのある所です。

山の上の天空都市…メキシコ「ソチカルコの考古遺跡」

まずはメキシコの「ソチカルコの考古遺跡地帯」。標高1300メートルの山の上にある天空都市の遺跡です。ソチカルコは、昨年、番組「世界遺産」でも撮影したのですが、首都のメキシコシティから車で二時間ほどと撮りに行きやすい場所にあります。

その歴史は1300年前に遡り、大ピラミッドと呼ばれる神殿や球技場など、古代メキシコの文明の遺跡がよく残っています。またテオティワカンやマヤなど、他の地域の文化の影響も見ることができて、「中米の古代文明の要素を一通り見ることができる」遺跡といえます。

たとえばマヤの遺跡でよく見ることができる「球技場」。マヤの場合、球技の後に参加者の首を切り聖なる捧げものにしたともいわれ、球技場は神聖な儀式の場であったと考えられています。

ソチカルコには3つも球技場があり、球を入れる石の輪(つまりゴールです)も残っていて、よく見ることができます。

また「赤の男」といわれる真っ赤な像も出土しており、これも見どころ。赤はマヤでも太陽の色、つまり王権の色とされてきました。ソチカルコの「赤の男」も支配者階級の暮らしたエリアから発見されており、頭部の形はまるで光輪のよう。胴体部分も不思議なひねりの効いた造形で、不思議な魅力を放っています。

驚異の大噴水…ドイツ「ヴィルヘルムスヘーエ公園」

二つめの「おすすめの穴場の世界遺産」はドイツの「ヴィルヘルムスヘーエ公園」。これはロマンチック街道の街・カッセルにある、噴水など「水の芸術」が売りもののバロック庭園です。

長さ350メートルもある階段状の滝、高さ50メートルまで噴き上がる噴水、わざと廃墟のように作った水道橋から流れ落ちる水・・・300年前に建設を始めて100年がかりで完成させたものです。

基本的にはポンプなどの動力を使わず、自然の高低差を使って噴水を上げ、人工の水路を水が流れるように工夫がされています。番組でも撮影したのですが、これほど見どころのたくさんある水の庭園がドイツにあったとは驚きでした。

暑い夏にはぴったりの涼しげな世界遺産です。

ヨーロッパで最も美しい都市のひとつ…ポーランド「クラクフ歴史地区」

三つめは、ポーランドの「クラクフ歴史地区」です。クラクフはワルシャワに遷都する前、ポーランドの首都だった街。ワルシャワは第二次世界大戦の戦火で灰燼に帰したのですが(その後、戦前の姿そのままに復元した「ワルシャワ歴史地区」は世界遺産になっています)、クラクフは戦火を奇跡的にまぬがれ、中世以来の街並みをよく残しています。

歴代の王の居城だったヴァヴェル城、ポーランド最古のヤギェウォ大学、歴史は14世紀頃に遡るユダヤ人街のカジミエシュ地区など、さまざまな見どころがあり、コンパクトな街なので歩いて見て回ることが出来ます。

緑も多く、「ヨーロッパで最も美しい都市のひとつ」といわれるわりには、日本ではあまり人気・知名度が高くないように思います。

夏の最高気温は25℃前後と過ごしやすく、物価も他のヨーロッパ諸国よりも比較的安く、さらに農業国なのでワインも食事も美味しいので、おすすめの所です。さらに「ヴィエリチカ岩塩坑」などの他の世界遺産も近くにあります。

以上、番組制作を通じて、「穴場だ」と思った3つの世界遺産を紹介しました。「天空都市」の古代遺跡、「水の芸術」の大庭園、「ヨーロッパで最も美しい都市」のひとつ。どれもかなり満足度の高い世界遺産なので、夏休みの旅行先のご参考になればと思います。

執筆者:TBSテレビ「世界遺産」プロデューサー 堤 慶太

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