今できる備えは? 南海トラフ「巨大地震注意」、筑波大・八木教授「防災に対する意識、イメージを膨らませて」【news23】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年8月9日 1時4分
「南海トラフ地震臨時情報」の「巨大地震注意」が発表されましたが、具体的にどのような備えが必要なのでしょうか?
■今できる備えは? 南海トラフ「巨大地震注意」
藤森祥平キャスター:
これは内閣府の発表ですが、例えば▼対象地域の方は家族の所在を把握できる状態にしましょう。それから、▼非常用袋やヘルメットを準備できているかどうかの確認、さらには▼寝るときに枕元に靴があると良いでしょう、などです。
TBS 福島隆史 解説委員(災害担当):
いま夏休み中なので、たまたま旅行先が南海トラフ沿いっていう方もいらっしゃると思うんですね。そうすると、土地勘がないので、いざっていう時にどこに逃げたらいいのかわからない、どういうルートを取って逃げたらいいのかわからないという方がいると思いますので、できれば地震と津波のハザードマップ、地元でどういうものが出ているのかを確認していただいて、もう頭の体操です。
もしここで新たに地震が起きたら、津波が来ることになったら、どこに逃げたらいいのかっていうのは想定しておいていただきたいと思います。
藤森祥平キャスター:
海に遊びに行くな、近づくな、ではなくて、そういうことを想定すれば、出かけてもいいんじゃないかと。
TBS 福島隆史 解説委員(災害担当):
そうですね、記者会見でも評価検討会の平田会長は、そういった、いざというときにすぐに逃げられるような体制を整えて、逃げる場所とかを明確にしておけば、海水浴などに行くことは何ら問題ないだろうというふうに言っていました。
藤森祥平キャスター:
夏休みで、お盆前で、3連休ですもんね。
小川彩佳キャスター:
猛暑の中での防災対策ということになりますから、そうしたことも頭に入れて、行動をイメージするということですね。
筑波大学 八木勇治 教授:
そうですね。これを機に防災に対する意識、イメージを膨らませておくことが重要だと思います。
小川彩佳キャスター:
改めて再確認をしていただけたらと思います。そして宮崎に喜入キャスターが入りました。今どんな状況でしょうか?
■空の便にも影響、南海トラフ「巨大地震注意」
喜入友浩キャスター:
震度5強を観測した宮崎空港です。先ほど羽田からの最終便が到着したという状況です。我々もその便に乗っていましたが、迎えに来た方で、先ほどこの辺りはごった返していました。これほどまで混雑することは普段ないということです。
飛行機は2時間ほど遅れての到着となりました。ただこの時間はバスも電車もないということで、出発前から到着後の交通手段を確保するよう呼びかけがありました。
迎えに来た方に話を伺いますと、大きな横揺れを感じたといいます。すぐさま職場の机にしがみついたんですけれども、その机ごと動いてしまい、なかなか体が安定することはなかったという話をしていました。
また、山の方に住んでいたということで、空港に来るまで道路の状況を確認しながら非常に不安を感じたということを話していました。
そして、この宮崎空港というのは、かなり海に近い場所にあります。空港職員の方によりますと、津波注意報が出たときには、お客さんが自主的に2階以上に避難をして、特に混乱した様子はなかったということなんですけれども、その後スマートフォンや空港にあるテレビなどで情報収集するのに少し時間がかかったということをお話しされていました。
9日以降も揺れに備えて不安の声が聞かれる宮崎空港です。
■冷静な行動を…南海トラフ「巨大地震注意」
小川彩佳キャスター:
「南海トラフ地震臨時情報」も初めての経験ですし、8日の夕方に揺れがあった地域では不安な夜を過ごす方も多くいらっしゃるかと思います。改めてですが、福島さん、どんなことに注意しておく必要がありますか?
TBS 福島隆史 解説委員(災害担当):
国からのメッセージは、とにかく普段の社会活動、経済活動、これは維持してください。その上で、今までよりも若干、巨大地震が発生する可能性が高まっているので、それに備えて地震への備えを再確認しておいてくださいということです。
次に強い揺れに見舞われたとき、津波がやってくるときに、すぐに反応して、安全を確保できるようにすることを普段よりも高めておくということが大事だと思います。
筑波大学 八木勇治 教授:
今回の情報というのは、非常に扱いが難しいというふうに思います。「若干高まっている」というのは、どれだけ高まってるのかっていうのが、実際の所よくわからないというところがあります。
マグニチュード7の地震が、どこで起こるのかも極めて重要です。例えば紀伊半島沖で起こった場合、これは私は十分警戒する必要があるというふうに考えています。
なので、今回の情報をどういうふうに判断するのか、というのは我々が委ねられているんだろうというふうに考えています。
小川彩佳キャスター:
今後1週間というのも、あくまでも目安ということですよね。
筑波大学 八木勇治 教授:
はい、そうですね。
小川彩佳キャスター:
そうしたことにも注意していただきながら、改めて日頃の備えの確認をお願いいたします。
========
<プロフィール>
八木勇治さん
筑波大学教授
専門は地震学・地震発生物理学
世界各地の地震を研究
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