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超過酷「近代五種」の銀メダリスト・佐藤大宗選手の1日は「マグロのようなスケジュール」【THE TIME,】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年8月21日 8時0分

TBS NEWS DIG

水泳・フェンシング・馬術・ラン・射撃と全く違う5つの競技で戦う「近代五種」。2028年のロス五輪からは、人気番組『SASUKE』をベースにした新競技が採用されます。パリ五輪銀メダリストの佐藤選手も、すでに準備を始めていました。

日本では競技人口わずか50人

「メダル取って歴史を変えたいなと思っていたので、頑張ってきてよかった」
パリ五輪「近代五種」で銀メダルを獲得した佐藤大宗選手(30)。
1902年から112年、メダルはおろか個人入賞もできなかった日本に、初めてのメダルをもたらしました。

しかし、佐藤選手いわく、近代五種は日本ではかなりマイナーな種目。

「近代五種」銀メダル 佐藤選手:
「近代五種って何それっていう人の方が多い。競技人口は50人いるかいないか

一方、ヨーロッパでは人気が高く、“キングオブスポーツ”とも呼ばれる近代五種は、水泳・フェンシング・馬術・ラン・射撃と全く違う5つの競技を一人で、決勝は1日で全て行う過酷なスポーツ。逆転につぐ逆転が生まれるところも面白さの1つです。

パリ五輪の決勝は【馬術】からスタート。

まず大事なのが“運”!乗る馬が試合直前の抽選で決まるため、初対面の馬とわずか20分間の練習で本番に臨まなければなりません。佐藤選手は馬術で見事満点を獲得。

すると5分後には次の【フェンシング】がスタート。この日は2試合でしたが、佐藤選手は5位に順位を落としてしまいます。そして休む間もなく【水泳】へ。自由形200mで4位に浮上します。

疲れ切った体でラストは【射撃】と【ラン】を組み合わせたレーザーラン。
800mダッシュしたら止まって射撃、これを4回繰り返します。息切れを我慢しながら10m先の的を狙い、5回当てたらダッシュ。4位だった佐藤選手は連続で射撃を命中させ、2位に!銀メダルを獲得しました。

「近代五種」銀メダル 佐藤選手:
「表彰台に上ったときに、本当に俺が取ったのかなって一瞬分からなかったんですけど、こみ上げる感情とかすべて交えて、もう最高だなって思いました」

「マグロみたい」銀メダリスト佐藤選手の1日

それにしても、5つもの競技をどうやって練習しているのか…?
佐藤選手が「魚に例えたらマグロみたいな感じで常に動いている状態」と話す1日のスケジュールは、朝5時からスタート。

【AM5:00:10kmラン】⇒(3時間後)⇒【フェンシング2時間】⇒昼食・ケア⇒(1時間後)⇒【水泳】⇒【射撃】⇒自主トレ

「近代五種」銀メダル 佐藤選手:
「本当に朝から晩まで動いて、夜ご飯を食べてすぐ寝る。また朝早く起きて走る」

フェンシングはパリ五輪で金メダルを獲得した日本代表の合宿にも参加したという佐藤選手。他にも馬術に射撃に水泳と、練習場所を探すのも大変そうですが、実は所属する自衛隊体育学校には5競技すべての練習環境が整っています。

佐藤選手が近代五種を始めたのも自衛隊に入ってから。水泳が得意でスカウトされたといいます。

『SASUKE』がオリンピック競技に

練習環境の確保の難しさもあるのか、競技人口は日本ではわずか50人、世界でも約1万5000人にとどまっている近代五種ですが、大きな変化が!

2028年のロサンゼルス五輪では馬術がなくなり、人気番組『SASUKE』をベースとした障害物レース、「オブスタクルスポーツ」が採用されました。

今や世界165の国と地域で放送され、「ニンジャウォーリアー」の名で高視聴率をたたき出している『SASUKE』。

すでに海外でテスト大会が開催され、競技用のコースも決定しました。

スタートは、『SASUKE』でもおなじみの、内側に傾いた足場を交互に跳んで進んでいくエリア。さらに、初期の『SASUKE』にあった吊り輪を使ったエリアや、名物「そり立つ壁」もあります。

ルールは『SASUKE』とは少し違い、2人同時にスタートして走り切ったタイムを競う方式。各エリアで2回失敗した時点で失格となります。

馬術から障害物レースへの変更を、佐藤選手はどう受け止めているのでしょうか。

「近代五種」銀メダル 佐藤選手:
「馬たちも本当、家族のように一緒に頑張ってくれた相棒なので、もうお別れする機会も出てくるんだなと思うと結構悲しいけど、新競技は楽しみ、ワクワクがある」

自衛隊体育学校にも、これから専用の練習場を作る予定ですが、待ちきれずポールを組み立て「吊り輪」のトレーニング施設を作っちゃったとのこと。

すでに練習を始め、気づいたこともあるといいます。

「近代五種」銀メダル 佐藤選手:
「SASUKEのように自分の体重を支えるぐらいグッと掴むようなことは、近代五種ではやっていないので、選手村で同じ部屋になったスポーツクライミングの楢崎選手と安楽選手に体の使い方を教えてもらったりしたい」

さらに楢崎選手は、完全制覇している“サスケくん”こと森本裕介さんともつながりがあると聞いたそうで、「サスケくんというのも、すみません、おこがましいですけどサスケくんさん。サスケさんに教えてもらいたいなという気持ちもあります」

佐藤選手の新たなる挑戦は、もう始まっています。

初めての国別対抗『SASUKE』が開催

スタジオでは、近代五種のあまりの過酷さに日向坂46の松田好花さんは「メダルを5枚あげてほしい。1枚じゃちょっと足りないんじゃないかというぐらい」と話した。

また、オリンピック競技にまで発展した『SASUKE』は、2024年に初めてとなる国別対抗のワールドカップが開催された。
出場国は日本、アメリカ、ドイツ、フランス、オーストラリアの5か国7チーム。
(※日本は3チーム出場)

実況を担当した杉山真也アナは、「普段は自分のためにやってるものが、今回は仲間や国のため。本当にSASUKEは国境がないと実感した」と現場の興奮を伝えた。

(THE TIME, 2024年8月20日放送より)

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