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「普通に買えても面白くない」 解読しないと着られない…服の中に“暗号”を仕掛けた狙いは?【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年8月21日 14時20分

TBS NEWS DIG

Tシャツに描かれている地球や犬のイラスト。これらはただのイラストではなく、答えが隠されている「暗号」になっています。さらに、その「暗号」が解けないと、お金を出しても並んでも購入することができません。一風変わった売り方の理由を取材しました。

「解けないと着れない」暗号専門アパレルブランドとは…?

あなたは普段、どんな服を買っていますか?

20代
「シンプルな服が好きなので、ユニクロとかH&Mとか」

10代
「韓国が好きなので韓国風な感じで」
「量産型にならない、個性を出していきたい」

20代
「自己表現の一部みたいな感じで、服を買うことが多い」

いま、新たなアパレルブランドによる斬新な販売手法が注目を集めています。それが「解けないと着れない」

暗号専門アパレルブランド「トキキル」。一見、普通の通販サイトに見えますが購入しようとクリックすると…

「暗号の答えを入力」

実はこのサイトにあるすべての服のイラストは「暗号」になっていて、解読しないと購入することができないのです。

例えば、地球のイラストが描かれているTシャツの場合…。地球が縦に5分割されているので、地球を5文字で表し「EARTH」

地球を一周する飛行機が一番右の「H」から「T」まで飛んでいるので…並び替えると、答えは「HEART」になります。

“対面販売”なのに「買わせてもらえない」…トキキルの魅力とは

「解けないと着れない」をコンセプトにした「トキキル」。代表のもとを訪ねました。

この日は事前に公開した暗号が解けた人に向け、5分間だけの限定販売を行います。

トキキル代表 長島くるみさん
「(午後)10時になりました。ショップがオープンしました」

8000円の服が100着以上、5分間で80万円ほど売り上げました。

長島さん
「(Q.〔暗号の〕難易度は?)難しいです。私もヒントなかったら解けないと思います」

自身の謎解き好きが高じ、2年前に「トキキル」を立ち上げた長島さん。商品数はすでに70種類以上。

「購入時に暗号を解読する」というハードルをあえて設けた理由については。

長島さん
「欲しいものをすぐオンラインで買える時代に困難を置くことによって、解いたときの達成感、自分で解けたものに対する愛着を大事にしてます」

これまでは、ポップアップストアでの“対面販売”が中心だったといいますが、訪れたファンは…

トキキルのファン
「服屋さんなのに買っちゃいけないんだっていうのがまず新鮮で、『買わせてもらえないんだ』みたいな。楽しいから行っているというのが他の服屋さんと違うのかな」

また、”購入後の楽しみ”も…

トキキルのファン
「謎解き知らない人でも、『そのTシャツ可愛いね』ってなった時に『ありがとう』で終わるんじゃなくて、『実はこれ謎解きになってるんだよ』って会話できるのが楽しいです」

代表の長島さんは服そのものよりもこういった一連の“購入体験”がトキキルの魅力だといいます。

長島さん
「解けないからこそチャレンジしたくなるところがとても大事。チャレンジしてチャレンジしてチャレンジして、やっと買えた時の喜びというのがあると思う。普通に買えても面白くないので、面白いことを続けていきたいです」

「広告」「教育」にも活用 新たなマネタイズ手段でクイズ・謎解き業界にパワーを

藤森祥平キャスター:
クイズをきっかけに一気に商品の価値が高まる、気持ちがぐっと寄るというのは面白いですね。

Quiz Knock CEO 伊沢拓司さん:
クイズの効果・効用を挙げるのであれば、「能動的にさせる」ところなのかなと思います。

服を買うだけ、人の服を見るだけではなく、「面白い服だね」という会話がスタートして、どんどん興味を引っ張っていけるというのは、ある種、自分の主張をする道具であるファッションとの相性がすごく良さそうですね。

最近流行りの「トキ消費」という、その場でしかできないことを楽しむという消費傾向にもすごく合っていて、時代を捉えるマーケティングセンスの高い商品だと思います。

藤森キャスター:
ビジネスの場面にクイズが入り込むチャンスですね。

伊沢拓司さん:
ポテンシャルはあって、日能研の「四角い頭を丸くする」広告が電車の中吊りにあったり、(広告などに)昔からクイズが使われていたりします。

海外だと授業中に使えるサービスもあります。日本だと小テストを配るところを、海外ではツールやインターネットを使いながら、「クイズ大会」をしたりします。

教育への応用性も高いとは思いますが、安定的な需要があるわけではないので、プレイヤーが足りなかったり、クイズを作る人にお金が回らなかったりする現状もあります。

そうした中で、付加価値をつけるマネタイズの手段が広まるというのは、クイズや謎解きの業界に、よりパワーをもたらしてくれるのかなと思います。

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<プロフィール>
伊沢拓司さん
株式会社Quiz Knock CEO
東京大学経済学部卒
クイズプレーヤーとして活躍中

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