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「爆発でも起きたみたいな音が」マンホールから水が噴き出し…東京・港区に「記録的短時間大雨情報」 帰宅ラッシュを直撃 JR山手線などが一時運転見合わせに【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年8月22日 2時27分

TBS NEWS DIG

東京都港区付近では、21日午後7時までの1時間におよそ100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。帰宅ラッシュ時を襲ったゲリラ雷雨に、JR山手線や東海道新幹線が一時、運転を見合わせるなど、大きな影響が出ました。

報告
「六本木です。すごい雨が降ってきました」

帰宅ラッシュの時間に東京都心を直撃した“ゲリラ雷雨“。

報告
「あ、今すごい雷の音が…」

取材の間も、雨は強くなっていきました。

報告 
「東京・麻布なんですが、帰宅ラッシュの時間帯にすごい雨が降っています」

港区・麻布の道路は膝の高さまで冠水。それでも家路に向かう人の姿がありました。

学生(20代)
「室内にいて今まで、雨の音は聞こえていたんですけど、外の状況は全くわかんなくて、まさかこんなにひどくなっているとは。(Q.これ最初に見たとき、どう思いましたか?)プールだなと」

近くにある都営地下鉄「麻布十番駅」では、駅構内への浸水を防ぐためシャッターが閉められました。

港区付近では午後7時までの1時間におよそ100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁が「記録的短時間大雨情報」を出しました。 

都内は広い範囲で激しい雨に見舞われ、道路の冠水があちこちで発生。品川区ではマンホールや道路の割れ目から水があふれる中、車が水しぶきを上げて進む様子が。市ケ谷駅周辺の道路では川のように水が流れていました。

足首の高さほどまで浸水した渋谷区の東京体育館。施設の中にも水が入り込みました。

東京体育館の浸水被害を撮影した人
「すごい水が入口に流れ込んでいて、スタッフの人が一生懸命、水が中に入らないように食い止めようとしているという感じで。浸水している中、無理やり入ったんですけど、足のかなり高いところまで、膝近くまで水に浸かってしまっていて」

さらに新宿駅の近くでは、ふたが外れたマンホールから大量の水が噴き出しました。

マンホールから大量の水が噴き出す動画を撮影した人
「爆発でも起きたみたいな大きな音がして、あんなの見たのは初めてでしたね。間欠泉みたいな感じ。気づかずに通ろうとする人とかいたので、穴に落ちるんじゃないかなと。そういう不安はありましたね」

動画が撮影されたおよそ2時間後、現場では修理作業が行われていました。吹き飛んだとみられるマンホールのふたは欠けていました。

通行人
「マンホールが割れるの初めて見た」
 
渋谷区のアンダーパスでは、冠水のためエンジン停止したとみられるタクシーが…。警察官が人力で押すなどして移動しました。

大雨の影響で、都内の駅では雨漏りや冠水被害が相次ぎました。

東京メトロ「市ケ谷駅」では駅構内が浸水。足首ほどの高さまで浸かってしまっています。都営大江戸線の国立競技場駅では階段に大量の雨水が。利用客がズボンをめくりあげ、下りていきます。都営三田線の御成門駅ではエレベーターのドアから大量の水が流れ出していました。

東京・品川駅の様子。駅のホームには滝のように水が流れています。JR田町駅でも天井からスプリンクラーのように雨水が落ちる様子が。JR新宿駅の構内でも雨漏りが発生。バケツのようなものが設置されていますが、周囲の床には水があふれ出しています。

この影響で、JR山手線は午後6時50分からおよそ30分にわたり運転を見合わせました。

喜入友浩キャスター
「山手線が運転を見合わせているということで、こちらタクシー乗り場ですが長い行列ができています」

帰宅ラッシュを直撃した雨。次々にタクシーが入ってきますが、列が縮まる気配はありません。

タクシー利用客
「京浜東北線で帰ってたんですけど、満員すぎて、子どもたちもいたので降りてタクシーに替えようと。(Q.なぜ満員?)雨で遅延していたみたい」
子ども
「(Q.雨どうだった?)ザーザーだった。(Q.電車の中は?)いっぱいだった」

また、東海道新幹線も雨量計の数値が規制値に達したため、午後6時38分から東京駅と新横浜駅の間の上下線で運転を見合わせました。その後、午後7時半ごろに運転を再開しましたが、この影響で関東から離れた名古屋駅でも新幹線がストップ。

名古屋駅のアナウンス
「運転再開は東京地区の雨が弱まり次第、順次運転再開となります」

多くの人が一時、足止めとなりました。

誘導員
「通れないですね」

このほか、東京湾岸道路(国道357号)では「東京港トンネル」 が冠水し、一時、上下線で通行止めに…

報告
「冠水によって通行止めとなり、立ち往生した車が次々とバックで脱出してきています」

また、羽田空港でも大雨による落雷の懸念から、一時、航空機が離陸できない状態になりました。

わずか1時間に降った猛烈な雨で多くの影響が出た東京都心。1時間に100ミリの雨が降ったとみられる港区を中心に、世田谷区でも1時間に52.2ミリの雨を観測しています。

数年に一度程度しか発生しないような大雨を短時間に観測・解析をしたときに発表される「記録的短時間大雨情報」。東京23区では先月31日にも···

喜入キャスター(7月31日)
「JR巣鴨駅前です。ここにはかなりの水が溜まっていて冠水しています」

板橋区付近や練馬区付近、 北区付近で「記録的短時間大雨情報」が発表されました。

東京を襲う激しい雷雨。一体、何が起きているのでしょうか? 

藤森祥平キャスター:
ゲリラ雷雨の影響があった東京・品川区から喜入友浩キャスターです。

喜入キャスター:
JR大崎駅からすぐ近く、マンホールから水が噴き出した現場です。2時間ほど前に雨はやみましたが、今も川の生臭いにおいが漂っています。ここは住宅街の真ん中ですが、道路の境目がずれて、高いところで15センチほどせり上がっています。こちらは横断歩道の手前ということで、人や車が通ると危ないような状況になっています。

地元の方によりますと、午後6時ごろにいきなり台風のような天気に変わったといいます。雨が1時間ほど降り続いて、横断歩道の真ん中あたりにあるマンホールから水があふれ出たといいます。近くにある亀裂からも水があふれ出ていたそうです。

辺り一帯がうすく冠水していたということですが、この場所は、奥に目黒川があり、橋があって少しせり上がって、そこから少し下る谷のような場所になっています。

先ほど下水道局の方が一つ一つマンホールを開けて点検をしていましたが、いまだ詳しい原因はわからないということです。道路をよく見ると、大きく歪んでいるように感じます。

藤森キャスター:
先日もゲリラ雷雨の取材で埼玉の現場に行ったときも、同じように道路が隆起するような事がありましたよね?

喜入キャスター:
前回も夕方から夜にかけてで、今回も夕方から夜にかけてです。ライトを照らさないと、街灯がないと、つまずくような場所でして、警察や下水道局の方が呼びかけを行っているということで、暗い時間にかけての雨というのはこうした注意も必要です。

藤森キャスター:
明るくなっていろいろ見えてくるものがあると思います。ゲリラ雷雨の後にはこういう現象が起きるということを頭の片隅に入れていただきたいと思います。続いては、國本未華気象予報士の解説です。例えば台風の情報が事前に分かっていれば備えもできるかもしれませんが、急な雨でああいう現象がいろいろ起きるんですね。

國本未華 気象予報士:
1時間ほどの出来事であそこまでになるというのは、ちょっとあまりないですよね。渋谷は落ち着きを取り戻してはいるんですが、気温に注目すると25℃台ということで、20日より2℃くらい低くなっています。これがまさに雨で気温が下がったということで、雨の激しさを物語っているんです。

21日の雨を振り返ると、非常に急でした。午後3時ごろにはほとんど何もなかった状態なんですが、急に雨雲が湧いてきました。北から流れてくるような雨雲ではなく、都心上空で湧いて、しかもとどまるという状況だったんです。

積乱雲の高さとしても14キロぐらいはある背の高い積乱雲で、猛烈な雨が降ったということになります。東からの風と南からの風、この2つの風がちょうど集まって、雨雲をより発達させたというのが原因の一つになります。

さらに雷雨が連日あったりもして、特に今年の特徴ではあるんですが、空気中の水蒸気の量が非常に多いんです。水蒸気が多いところが白く出ている「水蒸気画像」というものを見てみると、熱帯低気圧があるようなところはより白いんですが、関東周辺もより白いのが分かります。さらにこの周辺の海面水温も高いですし、上空の風も弱いということで、一旦積乱雲ができてもなかなか動かないんです。その分、雨量が短時間でかさんでいってしまうということが原因に挙げられます。

22日も引き続き大気の状態不安定です。ちょっと違うのが、朝から雷の鳴る確率が高いということなんです。九州の西の方も高いんですが、さらに昼を過ぎますと、東北南部の方にかけても急な雷雨が起こりやすいという状態になっていきそうです。

夜は若干落ち着いてきます。夜に関しては、内陸の山沿いを中心に引き続き天気の急変に注意という状況になりそうです。朝からちょっと油断せず、こまめに空模様、特に22日は見ていただきたいです。

藤森キャスター:
こうした不安定な天気はまだ続きそうですが、台風の心配があるんですよね?

國本 気象予報士:
今のところ熱帯低気圧ではあるんですが、今後発達して台風に22日にも変わる見通しです。進路を見ますと北上傾向なんです。先日、台風7号が東の方を通りましたが、そことはまたちょっと違うルートを通るということで、海面水温がまだ30℃近いようなところもあります。そこを通っていくことで、やや発達しながら本州へと近づく、そんな見通しになってきています。

週間予報を見ても台風の接近も予感させるんですけれども、ガラッと変わりまして、まるで梅雨かのような週間予報なんですが、特に台風自体が近づくのは来週初めごろという見通しではあるんですけれども、それよりも前の土曜日・日曜日あたりからも湿った空気の影響を受けそうです。急にザっと降る強い雨、激しい雨にご注意ください。

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