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台風10号日本列島直撃へ 台風が相次ぐ原因と指摘の「モンスーンジャイア」とは?ゲリラ雷雨も連日発生 マンホールが吹き飛ぶ “エアハンマー現象”に注意【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年8月23日 1時24分

TBS NEWS DIG

8月に入ってすでに6個目となる台風10号が発生しました。来週前半に日本列島を直撃するおそれが出てきています。立て続けに発生している台風。原因として指摘されている「モンスーンジャイア」とは、どんな現象なのでしょうか?

22日も各地で発生したゲリラ雷雨。静岡市では一時、大雨警報が…。道路は冠水し、車は水しぶきを上げていました。激しさを増す雨風が止むのを座り込んで待つ人の姿もありました。

東京都内も広い範囲で激しい雨が。東京・赤坂では、突然の大雨に傘を差さずに歩く人の姿も見られました。

動画の撮影者
「雨がすごすぎて、今、ベンチの上に避難しています」

世田谷区のテニスコートは突然の豪雨で冠水。動画の撮影者はベンチから動けなくなりました。

21日に都内を襲ったゲリラ豪雨。階段が滝のようになり、足首ほどの高さまで浸水した東京メトロ・市ケ谷駅は、一夜明け…

記者
「こちらの駅の出入り口ではシャッターが壊れ、通れなくなってしまっています」

浸水を防ぐ止水板が水圧の影響で閉まらなくなり、急きょ、シャッターを閉めて対応したところ破損。復旧は来月上旬になる見込みだということです。

新宿ではマンホールから大量の水が噴き出しました。別の映像からは、立て続けに水がふき上がり、画面の左側からはマンホールのふたとみられるものが吹き飛ばされていました。

目撃者
「爆発でも起きたみたいな大きな音がして。あんなの見たのは初めて。間欠泉みたいな感じ。気づかずに通ろうとする人とかいたので、穴に落ちるんじゃないかと」

雨が止んだあとの修復現場ではマンホールのふたが欠けていました。地面に落ちた際に割れたとみられます。東京都水道局によりますと、都内はほかに4か所のマンホールで、ふたがずれるなど被害があったということです。

一般的におよそ40キロもの重さがあるマンホールのふた。なぜ、ふき飛んだのでしょうか。

日本グラウンドマンホール工業会 大石直豪 事務局長
「業界の中では『エアハンマー現象』。(大量の水の流入などで)逃げ場を失った空気や水がふたの裏を強く『エアハンマー現象』で押し上げて、ふたを吹き飛ばしてしまう。圧縮された空気がハンマーのように、いわば爆発的な力で(ふたを)はじき飛ばそうとするから『エアハンマー』という言い方をしている」

専門家が指摘する「エアハンマー現象」。原因の一つは、想定以上の雨。下水管を想定した管に大量の水を流し込む実験では、処理しきれない水が勢いよくふき上がりました。

専門家は、マンホールの“古いタイプ”のふたには特に注意が必要だと話します。

日本グラウンドマンホール工業会 大石直豪 事務局長
「圧縮された空気をいかにうまく逃がすかがポイント。古いふたは圧力を逃がすという概念が全くない。新しい構造のマンホールのふたは、ふたと受け枠が一定程度浮き上がって、マンホール内部で高まった圧力、圧縮された空気、水を外に排出する」

ふたが飛んだマンホールは“穴”となり、気が付かないと転落するおそれがあります。

冠水した道路を想定した実験。茶色く濁った水が引いていくと、ふたが外れたマンホールが現れました。冠水した状態では“穴”の存在に気づけないことがわかります。

1998年に高知で発生した豪雨では、冠水した道路を歩いていた男子高校生と美容師の女性がふたが外れたマンホールに気付かず転落し、亡くなりました。

日本グラウンドマンホール工業会 大石直豪 事務局長
「集中豪雨時の道路を歩く際はマンホールのふたの近くを通行しないこと。道路冠水をしている時はなるべく外を歩かない、これが大事」

ゲリラ雷雨だけでなく、この夏、被害をもたらしているのが台風です。22日未明には、マリアナ諸島付近にあった熱帯低気圧が台風10号に発達。8月に入り、すでに6つの台風が立て続けに発生しています。

なぜ、短期間に台風が相次いでいるのでしょうか?

横浜国立大学・台風科学技術研究センター 佐藤正樹 副センター長
「モンスーンジャイアという現象が今年は現れていると考えている」

モンスーンジャイアとは「季節風の渦」を意味する言葉です。

横浜国立大学・台風科学技術研究センター 佐藤正樹 副センター長
「(今回の)モンスーンジャイアをたどってみると、北側のジェット気流が原因になっていて、これが蛇行を始める。蛇行したジェット気流の渦が切り離され、南の方に進むと」

こうして南の海上にできたモンスーンジャイアの中に次々と雲がわき上がり、台風が発生。その後、台風は高気圧の縁を沿って日本の本州付近にやってくるのだといいます。

横浜国立大学・台風科学技術研究センター 佐藤正樹 副センター長
「数年に1回、大規模なモンスーンジャイアが発生していて、2016年、(台風が)岩手県に上陸した」

さらに、今後も警戒が必要だといいます。

横浜国立大学・台風科学技術研究センター 佐藤正樹 副センター長
「(モンスーンジャイア)周辺域で9号、10号が生まれたように、まだ台風が発生する可能性はあると思う」

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