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「密着!断らない救急病院」 急増する搬送を断らない“命を守る”最前線 「熱中症」「危険生物」に突然の「心筋梗塞」

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年8月25日 17時2分

TBS NEWS DIG

急増する救急搬送を“断らない”病院、埼玉石心会病院を密着取材!猛暑で熱中症続出、スズメバチに刺され激痛、突如来る心筋梗塞の恐怖…。命を守る最前線の現場とは。

酷暑が続くこの夏、急増する救急患者に向き合う緊迫の医療現場。24時間365日“断らない救急病院”。そこにはどんな患者さんが、どんな理由で運ばれてくるのか密着しました。

埼玉県狭山市にある埼玉石心会病院「ER総合診療センター」。専属医師17名と22名の救急救命士が所属する、救急車受け入れ台数、県内トップクラスの病院です。

救命士
「身元不明で路上に人が倒れていて、通行人が発見し救急要請」

緊急搬送されてきたのは70代の女性。弱々しく、ぐったりした様子です。

医師
「ここどこかわかる?」

70代
「病院だと思うけど」

医師
「正解、正解。救急車が来た時のこと覚えてる?」

70代
「ぜんぜん」

医師
「覚えてないんだ」

体温は39.3℃、熱中症です。30℃を超える気温の中、路上で失神していた所を通行人が発見し、通報したといいます。

医師
「朝ごはんって、きょう食べられました?」

脱水症状もありましたが、幸い命に別状はなし。あと少し発見が遅ければ危険な状態となっていたかもしれません。

この病院が目指すのは、あらゆるの患者を受け入れる「断らない救急病院」。患者が続々と搬送されてきます。

医師
「わかりますか?お名前言えますか?」

80代の男性にも熱中症の疑いが、医師が声をかけますが反応がありません。通報を受け、駆けつけた救急隊に状況を聞くと…

救急隊
「傷病者のご自宅に入ったときはエアコンがついておらず、入っただけで発汗するような暑い部屋で」

搬送された時点で、男性の体温は39.6℃と、かなりの高温のため大量の保冷枕を使い、体を冷やしていきます。しかし、この発熱にはもうひとつの理由が…

医師
「コロナの方も発熱があるということで、検査したんですけど陽性が出ていました」

なんと新型コロナの感染も確認。

埼玉石心会病院 西絋一郎 ER総合診療センター長
「高温環境下にいたということで、コロナ感染症+軽度の熱中症みたいな感じになるのかなと思います」

こちらは、災難に巻き込まれたという女性。ガーデニングの最中に激しい痛みを感じたといいます。

「針が残っていないか、すごく気になっている」

原因は今の時期増えているあの危険生物によるものでした。

医師
「これがハチらしいです。スズメバチの一種だと救急隊の人たちからは聞いている」

夏の危険生物、スズメバチ。巣作りが盛んとなる8月は特に攻撃性が高まり、刺される被害も急増。いまが一番危険な時期でもあるのです。

看護師
「どこ刺されたかわかります?」

患者
「この辺、この中です」

医師
「(ハチに刺されたのは)きょうで4回目?」

患者
「4回目か5回目」

これまで5回ほどハチに刺されている女性。血圧低下や意識障害などを引き起こすアナフィラキシーショックを恐れ、救急要請。

実はハチに刺された直後、ある行動をとっていました。

患者
「バシバシ水をかけ続けたので、冷やしまくりました。始め痛かったんだけど冷やしていたら今はハチ刺され痛みは無いです」

ハチに刺された患部を冷やした女性。医師は適切だったといいます。

埼玉石心会病院 西絋一郎 ER総合診療センター長
「まずは冷やしてもらうこと、安静にしてもらうこと、症状が出てくるようであれば救急車を呼ぶなり、緊急で病院に入ってもらうことが必要」

その後、アナフィラキシーショックは起きることなく、無事、帰宅できたといいます。

続いて運ばれてきたのは60代の女性、手と足に強烈な痛みを訴えます。

医師
「動かしたら痛いんでしょ?めちゃくちゃ」

患者
「動かしたらめちゃくちゃ痛い」

医師
「めちゃくちゃ痛いよね、ここ痛い?」

患者
「痛いです、痛いです」

医師
「災難でしたね」

患者
「もう自爆です。ハンドルきりすぎて、目の前にドーンって感じです」

自転車での単独事故。女性によると、自転車にまたがり向きを変えようとした際に、バランスを崩して転倒。手と足をついてしまったといいます。レントゲンで見てみると…

医師
「骨折です」

患者
「え?足は?」

医師
「足も手も」

結果は、左手と左足の付け根2か所の骨折、2週間程度の入院が必要だといいます。

医師
「足は折れていたら手術になる」

患者
「やっちゃいました状態です。もう治すしかないのでリハビリ頑張らないと」

夜になっても続く、救急搬送。

医師
「肺に穴、空いちゃってるから、肺がしぼんじゃっているから、広げるために管入れるから。よくこんなんで朝まで耐えてたね」

1人でも多くの患者を救いたいと365日、24時間、いつでも断らない病院。休憩時間も気を抜くことはありません。

埼玉石心会病院 西絋一郎 ER総合診療センター長
「飯食っているときも緊迫していますよ」

すると、仕事中、胸の痛みに襲われたという50代男性。糖尿病・高血圧を患っているという事で検査をしてみたところ…

医師
「心臓に問題がありそうなんです」

50代
「うそ」

医師
「心筋梗塞の可能性を考えています」

医師の診断は心筋梗塞。命の危険が迫る一刻を争う事態、緊急手術が始まりました。

血管が詰まって起こる心筋梗塞。医師が行ったのは、心臓の血管「冠動脈」に管を通して広げ、血流を元に戻す「心臓カテーテル」です。

医師
「やっぱりですね、左の血管が詰まってました」

50代
「うわー、マジか」

細い管を慎重に血管へ通していきます。しかし、その最中、容体が急変!蘇生を試みます。

医師たちの迅速な処置により一命をとりとめた男性。3日後、院内には手術を無事終え、元気にリハビリに励む姿が…

50代
「ホッとした気持ちがほとんどですね。すぐに手術対応してもらって、今は治まっている状態なので非常にありがたかった」

埼玉石心会病院 西絋一郎 ER総合診療センター長
「食生活とかしっかりコントロールしてもらうのは、(心筋梗塞の)予防につながると思います」

断らない救急病院。いま、この瞬間も命の現場は動き続けています。

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