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「高級外車に飛び石当たった」因縁つけ免許証撮影し個人情報を悪用…不正クレカ作成で4000万円の被害 専門家「ICチップを本人確認に活用すべき」【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年9月5日 11時8分

TBS NEWS DIG

「トラックからの飛び石が当たって車に傷がついた」。このように因縁をつけたとされる容疑者たちの狙いは「賠償金」ではなく、「免許証」の情報でした。一体、なんの目的があったのでしょうか?

飛び石で因縁 狙いは「免許証の情報」

詐欺と窃盗の疑いで逮捕された斎藤貴聡容疑者(32)。妻の智華容疑者(33)と不正に得たクレジットカードを使い、衣類など約10万円分を盗むなどした疑いが持たれています。さらに野村祐貴容疑者(30)と、家電量販店でスマホ2台をだまし取った疑いも。

3人はどのようにして、犯行に及んだのか。

きっかけとなった場所は「高速道路」でした。容疑者らは、高級外車フェラーリなどに乗り、高速道路でトラックの後ろを走行。そして、パーキングエリアなどに停まったトラック運転手に声をかけ…

「飛び石が当たって車に傷がついた」。こうしたいいがかりをつけ警察に通報します。かけつけた警察官が事情を聞きますが…

警察官
「飛び石の証拠もありませんし、事故扱いは出来ないので、あとは当事者同士でお願いします

その後、警察官が立ち去った途端、語気を強め、相手に免許証を撮影させるよう要求するのです。

容疑者らが狙っていたのは「免許証の情報」でした。そして、手に入れた免許証の情報を銀行のサイトに入力し、運転手名義のネットバンキングの口座を開設。その口座に紐付けたクレジットカードも作成し、衣類やスマホなどの商品を購入していたということです。

口座に入金がないことに気づいたカード会社が名義人に連絡すると、「飛び石で因縁をつけられた」と話し、不正利用が発覚したということです。

さらに手に入れた免許証の情報を使い、都内十数か所にアパートを契約。アパートはクレジットカードを受け取るために使っていたとみられ、その際、本人確認書類として偽造免許証を作成し、提示していたということです。

斎藤容疑者らは同様の手口で、2022年12月からの1年半の間に9人の名義で34枚ものクレジットカードを不正に作っていたとみられ、被害総額は4000万円にのぼるということです。

取り調べに対し、斎藤容疑者は黙秘。妻の智華容疑者は「身に覚えがない」と容疑を否認しているといいます。偽造免許証が使われた事件は、他にも…

偽造できてしまう難点“本人確認書類” 専門家「ICチップ活用を」

8月に逮捕された犯罪グループの関係先から押収された偽造免許証や偽造の健康保険証は、その数470枚です。これらを使い、800件近くもクレジットカードや銀行口座を不正に契約していたといいます。

男らは、不正に契約したクレジットカードなどを使い、スマホなどを購入・転売し、確認されているだけで9500万円にのぼる犯罪収益を得ていたとみられています。

専門家は、こうした偽造免許証などをつかってクレジットカードを不正に契約する手口は、“以前からよくある”とした上で…

神戸大学 森井昌克 名誉教授
「(銀行にとって)一番大事なのは、加入してもらって口座を作ってもらうこと。5分(で発行)だとか、身分証明書の画像だけで口座が開設できるというのは、非常に大きな売りになるわけですよね。便利さゆえに安全性が損なわれてしまう」

森井教授は、現行の本人確認だけでは不十分だとし、マイナンバーカードなどに付いているICチップを本人確認に活用すべきだと指摘します。

神戸大学 森井昌克 名誉教授
「(本人確認書類は)偽造できることが一番の難点。ただ偽造ができても、中のICカードの部分まで偽造するのは非常に困難なので、特にマイナンバーカードはアプリを用いてそれが本当のものなのかどうか、(ICチップで)判定することが行えるようになった、それを利用した認証も考えられる」

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