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「汚れた政治の膿を出し尽くしていく」立憲民主党代表選・野田元総理 政策発表会見 “国会議員の世襲制限”など打ち出す【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年9月5日 21時6分

TBS NEWS DIG

立憲民主党の野田元総理はきょう5日、党の代表選に向けた政策を発表しました。「本気でこの汚れた政治の膿を出し尽くす」と訴え、自民党と対峙する姿勢を鮮明にしました。

政権を失い12年…今も「分厚い中間層の復活」にこだわり?

立憲民主党 野田佳彦 元総理
「政権交代前夜という位置づけの構想とさせていただきました。『さぁ共にこの国を背負って立とう』という同志に対する呼びかけであります」

立憲民主党の代表選をめぐり、立候補を表明している野田元総理が5日、政策発表会見に臨みました。

まず、経済対策として掲げたのが「分厚い中間層の復活」です。

野田佳彦 総理(当時・2011年)
「分厚い中間層によって支えられる安定した社会の再構築を実現をする決意です」

当時の民主党政権で総理大臣だった野田氏は「普通に努力すれば誰もが家族をつくり、生活できる社会を取り戻すべき」として、この「分厚い中間層の復活」を掲げていました。この政策に、いまだこだわりがあるといいます。

立憲民主党 野田佳彦 元総理
「むしろ中間層からこぼれ落ちる人たちが多くなってきているのではないか。格差の拡大に歯止めをかけていくことが最も今、重要な政策だと思います」

さらに、自民党の「政治とカネ」の問題についても…

立憲民主党 野田佳彦 元総理
「まず第一が限界点を突破した政治不信であります。本気でこの汚れた政治の膿を出し尽くしていかなければいけない」

野田氏は政治改革について、▼「企業・団体献金禁止」などの政治資金規正法の改正や、▼国会議員の世襲制限などを打ち出しました。

さらに批判の矛先は、自民党総裁選への出馬を表明した、茂木幹事長のこの発言にも…

自民党 茂木敏充 幹事長
「防衛増税・子育て支援金の保険料の追加負担、それぞれ1兆円は停止し、新たな財源確保策で対応します」

茂木幹事長は成長戦略による税収増などで財源を確保し、「増税ゼロ」にすると訴えたのです。

5日の会見でも、“これまで進めてきた政策と発言に矛盾はなく一貫している”と主張しましたが、野田氏は…

立憲民主党 野田佳彦 元総理
「筋悪の減税でも『ありがとう』と思う人が本来は多いはず。でも評価しない。多分、自民党の幹事長も分かったんだろうと思います」

自民党との対立姿勢を鮮明にしました。

立憲の代表選に加え、自民党の総裁選への出馬がとりざたされている候補の中で、唯一の総理経験者である野田氏。2012年の党首討論では…

野田佳彦 総理(当時)
「解散をします、やりましょう」

自民党 安倍晋三 総裁(当時)
「約束ですね、約束ですね」

自らの判断で解散総選挙を断行し、政権を失ってから12年。「再び総理大臣を目指す」と訴える野田元総理ですが、再び総理の座に就くことはあるのでしょうか。

政権交代にはどんなハードルが? 星浩さんが解説

井上貴博キャスター:
立憲民主党をしっかりと根の張った組織にしていけるかどうか。ある意味で、自民党の総裁選挙よりも重要といえるかもしれません。

政権交代に向けてどんなハードルがあるのか、TBSスペシャルコメンテーターの星浩さんに解説していただきました。

まず、ほぼ間違いなくこの秋に行われるといわれている次の衆議院議員選挙については、自民党を単独過半数割れに追い込めるのか?立憲民主党が第一党になれるのか?このあたりがポイントになるといいます。

また、これまで立憲民主党が訴えてきた政策については…

○ 政治資金規正法の再改正
△ 消費税引き下げ
× 安全保障関連法の反対

政治資金規正法の再改正については、きょう5日の会見で野田さんも踏み込んでいましたし、自民党との差として、企業・団体献金の禁止まで話をしていました。これは「○」で、再改正できるのではないかと星さんはみていますね。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
政治資金規正法については、自民党の中からも「政策活動費をやめよう」というような声も出てきているぐらいですから、何らかの再改正はあるでしょう。

消費税引き下げについては「△」としました。なかなか実際には難しいことなので、立憲も実はもう取り下げようとしています。しかし、何らかの還付や給付の手当は出てくるかもしれません。

安全保障関連法については、もちろん参議院は自民党と公明党が多数で、そう簡単に改正はできないため「×」です。この法律を前提に、アメリカとの安全保障のいろいろなオペレーションが進んできたので、そう簡単に変えることはできないでしょう。少し問題点を指摘していくということになってくると思います。

ホラン千秋キャスター:
実際に数字上でも、自民党に対しての信頼が今どんどん減っている状況にあると思いますが、かといって立憲民主党も支持率が高いわけでもありません。どう戦っていけばいいのでしょうか?

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
2009年のときは、当時の民主党の支持率のほうが自民党を上回る勢いでしたが、今回はまだ、立憲に対する追い風はそれほどでもないです。

ただし選挙区でみると、特に都市部周辺では、立憲の若手議員が非常に健闘しているところがあります。そのあたりが、どんどんこれから広がってくるかどうか。

そういう意味では、今回の代表選挙でどういうアピールをするか、リーダーを誰か選ぶだけではなくきちんと現実的な政策を打ち出せるかどうかが課題になると思います。

井上キャスター:
野田さんが本当の保守なのだということを期待する声は大きいですが、党との齟齬をどうしていくのかといったところも、今後の課題になるのかもしれません。

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<プロフィール>
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年

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