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イチョウの枝落下で男性死亡 原因は「ギンナンの重み」?専門家に聞く“危険な街路樹”の見分け方【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年9月16日 21時15分

TBS NEWS DIG

東京・日野市の緑道で、イチョウの木の枝が落下した事故。この事故で、緑道を歩いていた36歳の男性が死亡しました。全国で相次ぐ、街路樹の倒木。危険な街路樹の見分け方とは。

イチョウの“枝落下”で男性死亡 秋に注意が必要な訳

良原安美キャスター:
12日、東京・日野市で高さ10mのイチョウの木の上部の太い枝が折れ、下の枝を巻き込み落下。歩いていた男性(36歳)が死亡しました。

特にこの時期、イチョウの木に関しては注意が必要だといいます。

春にギンナンがつき始め、7~8月にかけて実が大きく育ちます。

そして、今の時期になるとギンナンの重み枝がたわむほどになります。

樹木医の石井誠治さんによると「数十キロ~数百キロのギンナンが実る枝もある。生育のバランスや劣化の度合い次第で、大きな枝が折れる引き金になることもある」といいます。

過去にも、この時期にイチョウの木の枝が折れるという事故がありました。

2022年8月、鹿児島・曽於市の小学校で、樹齢160年を超えるイチョウの木(長さ約8m、直径約30cm)の枝が折れ、下敷きになった校長が亡くなっています。

事故の報告書によると、内部などで腐った形跡はなかったといいますが、例年よりも多く銀杏がついていたといい、「風や自重など何らかの力で裂けているようである」ということです。

ホラン千秋キャスター:
自治体が管理している木々は樹木医などが管理して状態を見ていると思いますが、年々木も年をとっているので、ある時、急にこういった事故に繋がってしまうこともありますね。

パナソニック社外取締役 ハロルド・ジョージ・メイさん:
確認すると言っても、中を調べるわけにもいかないので、ほとんど目視しかできないですよね。数秒違っていたらどうなっていたのか、本当に悲惨な事故になってしまいました。

井上貴博キャスター:
橋や高速道路は、高度経済成長期に作られて老朽化し、今、何とかしないといけない。

街路樹も一緒で、高度経済成長期に植えられたものが老朽化して、腐敗も進んでいます。こういうことを防ぐために、人とお金が必要ですよね。

大変痛ましい事故を防がないといけませんが、どこまでリソースを割けるかという話になりますよね。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
日本に限らず、海外でもインフラの老朽化が問題になっています。木の老朽化もその1つですよね。

だからといって予算をかけられるのかというと、それなりにメンテナンスもしていたという話も聞きますし、難しいですね。

毎年約5200本が倒木 “危険な街路樹”見分け方は? 根や幹にキノコが…

良原キャスター:
イチョウの木といえば街路樹としても親しまれていますが、街路樹の倒木は全国で毎年起こっています。

全国の街路樹、約720万本を調査したところ、毎年平均で約5200本が倒木しているといいます。内訳は、強風などの災害が約3700本。そして腐食などが約1500本だといいます。

樹木医に“倒木の危険”のある樹木について見分け方も聞いてみました。

▼葉がある時期に葉が少ない・茶色
→枝が枯れている可能性

▼木の根元などにキノコが生えている
→根や幹が腐っている可能性

こういったことを少し意識してみてみるといいかもしれません。

井上キャスター:
工事現場を歩いていて、落下物のリスクを考える経験はありますが、木の脇を歩いていて、木が落ちてくることを想定したことはなかったですね。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
倒木の約70%が風や台風の影響ということですが、普通に歩いていて、大きな枝が落ちてくるなんて想定しないので本当に悲惨で稀な事故ですよね。

ホランキャスター:
その木が実をつけるのかどうか、どういう状態の木なのかということを知っておくのは重要なのかもしれないですね。

==========
<プロフィール>
ハロルド・ジョージ・メイさん
プロ経営者
1963年オランダ生まれ
現パナソニック・アース製薬の社外取締役など 

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