スケボー四十住さくら「初めてカラオケ行った」“笑顔”の再始動でロス五輪目指す【高橋尚子インタビュー】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年10月10日 22時0分
パリオリンピック™のスケートボート・女子パークで連覇を目指した四十住さくら(22)。パリ大会では決勝に進めず10位となったが、その視線はすでに4年後のロサンゼルス五輪に向けられていた。以前より取材を続けるシドニー五輪マラソン金メダリストの高橋尚子キャスターが進行形の彼女に迫った。
朝ごはんはいつも“アサイー”
Q(髙橋尚子):
おひさしぶりに会えて良かったです。いま、朝食中ですか?
四十住さくら:
アサイーを食べています。ここのアサイーはインスタでバズって。
Q:よくここに来ると食べる?
四十住:
朝ごはんはいつもこれです。
「人の失敗は祈りたくない」フェアプレー精神に注目
連覇を目指していたパリ五輪。予選1組目で4位。3組を残し厳しい状況に置かれた四十住選手だったが、直後のインタビューで印象的な言葉を残した。
「最後まで諦めずに、でも人の失敗は祈りたくないので」
結果は予選敗退だったが、インタビューの発言は日本でも話題にもなった。
Q:他の競技者を待つ立場ですごく複雑な気持ちでは…
四十住:
みんな同じ条件で自分も3本だし、相手も3本なので、(自分と)同じ気持ちにはなって欲しくない。
自分は2、3本目をミスっちゃったから、もうしょうがないので、そこは(失敗を)祈れなかったですねやっぱり。
Q:そのフェア精神はスケートボードに関わるみんなの気持ちなのか?
四十住:
やっぱり、スケートボードというのは、そういう所が大切なスポーツだと思うので、そういう所も拡げていけたらなと思っています。
怪我との戦いは「怖いけど、こわ楽しい」
1本に懸ける想いが強いからこそ、常に失敗と隣り合わせとなる。それは怪我の恐怖との戦いでもある。
四十住選手は去年5月、オリンピック1年前の大事な時期に右膝の靱帯を断裂していた。それでもメンタルは前向きだったという。
四十住:
怖いけど、こわ楽しいです。ずっと怖くて乗れなかった技が乗れた時は嬉しくて楽しくなるし、それでいい成績を獲れた時はもっと嬉しいです。
パリ五輪後「初めてカラオケ行った」
Q:パリ五輪の後、休む時間を作った
四十住:
旅行も行ったし、行きたい所も結構行って、初めてカラオケ行ったりとかいろいろしたので、本当に楽しいです。
Q:今までにこれだけ休む時間を作った事は?
四十住:
いや、ないです。初めてです。(怪我で休むのとは)全然違いますね。やっぱり体も動くししたい事できるし。1回何も考えないで、海に入ったりとか、京都行ったりとか、いろいろしてます。
綺麗に滑る人がいないので、そこに行きたい
Q:4年後に向けては
四十住:
ニュートリックも必要だけど、やっぱり20歳を超えてくると怪我をしやすくなるので、トレーニングだったりとか、あと技の質を上げたりとか。みんな、なんか、すごい技があるけど、(技が)綺麗な人って、なかなかいないので、その辺をちょっと強化していきたいなと思ってます。
迫力がある選手はいっぱいいると思うんですけど、女子では綺麗に滑る人がいないので、そこにちょっと行きたいなって思ってます。
再始動は「笑顔でスタートもしたし、笑顔で終わった」
9月の取材時、2日後に大会を控えた四十住さくら選手は大技を着地した直後に転倒し、後頭部を強打するアクシデントの場面があった。意識は朦朧とし、誰もが欠場を考えたが、大会には、四十住選手の姿があった。
そこには、普段と変わらない笑顔もあった。その結果は日本人最高の4位。彼女の表情が、その充実感を物語っていた。
Q:(出場を)やめようかなという気持ちは?
四十住:
いや、なかったです。やっぱりスケートボードって楽しくないとだめだし、楽しい姿を見て貰いたいから笑顔でスタートもしたし、笑顔で終わった。それが今後のロス五輪に向けての大会でもそうやって出来るようにしたいなと思って出ました。
四十住さくら(よそずみ・さくら)
2002年3月15日生、和歌山県出身 女子パーク(お椀型のコースで滑り技の難度を競う種目)
兄の影響で小学校6年生の時にスケートボードを始めた。18年には日本選手権、アジア大会、世界選手権と全ての大会で初代女王に輝いた。21年の東京五輪で大技540を2回を成功させ、金メダルを獲得。連覇を目指した24年パリ五輪は決勝に進めず、10位。9月のXゲームズ千葉大会では日本人最高位の4位。
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