温暖化を逆手に… ミカン王国愛媛、地中海沿岸原産のオレンジ栽培
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年10月13日 18時36分
「ミカン王国」愛媛から。温暖化を逆手に取り、ある果物が栽培されています。
ミカン産地として知られる愛媛県。ここ宇和島市で20年ほど前から栽培されているかんきつがあります。
「こちらがブラッドオレンジ。地中海原産です」
ブラッドオレンジです。「タロッコ」と「モロ」という2つの品種があり、今はまだ青い状態ですが、2月から3月の収穫時期を迎えると、その名の通り果肉が赤く染まります。
濃厚な甘味とほどよい酸味が特徴のブラッドオレンジは、地中海沿岸が原産で、宇和島市では年間およそ500トンが生産されています。
愛媛で作られるようになったわけを、栽培を後押しした県に聞いてみると…
愛媛県みかん研究所 上田造晶さん
「宇和島市の平均気温が南イタリアの気候に近づいたことから、宇和島市でもブラッドオレンジを生産できるのではないかと考え、提案した」
産地化に動き出した2007年ごろの宇和島市の年間の平均気温は17.5℃。30年前の1970年代と比べ、1.6℃上昇し、地中海の気候に近づいていたのです。
ミカン農家の児玉恵さん(58)は、先駆けてブラッドオレンジを栽培した一人です。
ミカン農家 児玉恵さん
「消費低迷と価格低迷の中で、どうしても(温州)ミカンにかわる代替の品種、単価の高いものをいろいろと模索していた」
試行錯誤を重ね、今は年間8トンを主に関東方面に出荷しています。
ミカン農家 児玉恵さん
「この暑さ、尋常じゃないでしょう。だけど、このブラッドオレンジ、暑さに強い。ガンガンのお日さまにも強いし、雨が降らなくても、乾燥にも強い」
猛暑や少雨にも強く、温州ミカンに比べ、1.5倍ほど高い値段で取引されるというブラッドオレンジ。ジュースや酒、それに菓子といった様々な加工品も登場しています。
国内最大のブラッドオレンジの産地となった宇和島市。ミカン農家たちは“温暖化を逆手にとった農業経営”で気候変動に向き合います。
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