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「オーダースーツ」が1万9800円…激安&高品質で勝負する老舗の“型破り社長”とは【THE TIME,】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年10月29日 10時54分

TBS NEWS DIG

コロナ禍で激減したスーツ需要。その後も職場のリモート化やカジュアル化の波が襲うなかで、過去最高収益を出している“オーダースーツ”の店があります。人気のウラにあったのは名物社長が守る“祖父の教え”でした。

自社スーツをPRする“無茶苦茶”動画

既製品ではなく、一から作るオーダースーツ。
街で聞くと「本当は作りたいけど費用が…」「お金持ちの人が着るもの」と、値段を気にする声が多く聞かれました。

そんな、“オーダースーツは高い”というイメージを壊したのが、創業101年の老舗『オーダースーツSADA』(全国46店舗)。

フルオーダーながら、お試し1着1万9800円という低価格を実現したのが4代目社長の佐田展隆さん(50)です。

社長の“仰天発想”で売り上げをのばしているとのことで、話を聞くために指定された場所に行ってみると、なぜかそこは室内ボルダリング場。
すると発見!“スーツ姿”で社長が高い壁をよじ登っています!一体何をしているのか…?

佐田社長:
「自社のオーダースーツを着て、いろんな無茶なことをして動画を撮って、スーツの耐久性と運動性をYouTubeで発信しているんですよ」

そう、これまでもスーツを着てのサーフィンや素潜りに登山、さらにはスキージャンプまで!

社長自ら“オーダースーツで無茶苦茶なことをしても大丈夫”とPRしているんです。

佐田社長:
「ストレッチが入ってない生地でも、かなり激しい動きができるのがフルオーダーの特徴。体にフィットしていると動ける。オーダースーツは敷居が高く“自分と関係ないもの”と思われるけど、そんなことなくて、こんな面白いこともできるんだよと。とにかく興味持ってもらうことが第一」

“型破り”を支える祖父の教え

創業以来、生地の卸売と、オーダースーツの縫製を請け負う工場として成長した『SADA』。しかし先代の父親が、最新設備を備えた工場を中国に建設するもバブル崩壊で倒産寸前に…。そこで、起死回生の策として佐田社長が始めたのが「小売り」でした。
「売ってくれる人がいなくなっているなら自分で売るしかない」と、工場直販という強みをいかし1万9800円のオーダースーツの販売に乗り出したのです。

ところが道のりは険しく、宣伝のために朝7時から社員総出でティッシュを配ることも。
そんな宣伝費もない中始めたのが、“スーツを着て無茶なことをする”YouTube作戦でした。

なりふり構わずスーツをPRし続けたのには、ある理由があったといいます。

佐田社長:
「死んだ祖父から、“迷ったらいばらの道を行け”と幼少期から叩き込まれた。人間は怠け者だから、すぐ目先の楽な選択をしたがる。それは人間の本能だから、その本能を理性の力でねじ伏せたら、絶対にこっちに行くべきだっていうのは明確になると。それはどっちの道かというと、いばらの道になるぞと」

1万9800円のオーダースーツとは?

祖父の教えを守りヒットさせた1万9800円のオーダースーツ。一体、どのようなものなのか?
THE TIME,マーケティング部の西堀文部員が銀座店に行ってみました!

まず驚いたのが生地の多さ。リーズナブルなものから高級なものまでズラリと並んでいますが、初回限定価格の1万9800円なのは、ウール50%ポリエステル50%のもの。定価2万4800円から5000円引きです。

そして工場直販の強みは、デザイン選び。
シングルかダブルかはもちろん、襟の形、ポケットの角度、袖口のボタンの数に、ベントとよばれる裾の切れ目の位置など、細かいカスタマイズができるんです。

採寸も細かく、およそ20か所。

西堀部員:
「膝、膝も測るんだ」

採寸したら終わりではありません。普段の姿勢でしばし立っているように言われた西堀部員。すると店員さんから…

店員:
「結構体が反っていますね」

西堀部員:
「え?ウソ!私ですか?」

自分では気付かない体のクセもチェック。体が反っていると、裾の切れ目のベントがキレイに重ならないので、これもミリ単位で補正していきます。

ちなみに体型が変わっても、ウエスト周りのサイズ直しはプラスマイナス3㎝までは無料とのこと。ここまですることで、リピーターを獲得しているんです。

佐田社長:
「3年ぐらいで見ると、大体半分ぐらいの方がリピートしてくれる」

来店していた20代の男性客からも「いいねって声をかけられる」「仕事が丁寧なんじゃないかなという印象に繋がる」など評判は上々で、中にはこんな人も。

20代会社員:
「新人1年目のときにオーダースーツを着てたら、上司と一緒にいたんだけど、僕が上司だと間違えられたこともあった。『スーツがすてきだったので』って言われて、嬉しかったけど複雑でした(笑)」

「ビジネススーツは感謝と敬意を会う相手に伝えるためのアイテム」と話す佐田社長。あくまでもオーダースーツ1本で勝負を続けるとのことです。

安住アナ“オーダースーツ愛”を語るも実は…

THE TIME,10月レギュラーの菊池桃子さんも、コンサートなど特別な時はオーダーで服を作ることもあるとのこと。
安住紳一郎アナもオーダースーツについて、時計をする腕の手首周りを大きくしたり、利き腕で擦れやすい部分の対策もしてくれて「作ってくれる人の心遣いがあちこちに入る」と、その良さを熱弁した。

安住アナが語る“オーダースーツ愛”に感心する出演者だったが、実は安住アナ「私は全部、既製服なんですけどね」と一言。
拍子抜けするスタジオをよそに、ドヤ顔で「だいたい世界中のハイブランドが私の体にあわせて出来ているというのがあるんですよね」と話した。

この“ドヤ顔発言”に宇賀神メグアナから「えっ?どういうこと?」とやんわりツッコミが入る中、菊池さんは安住アナに大きく拍手。
続く安住アナの「ま、冗談ですけど」という言葉に笑って戸惑う菊池さんだったが、宇賀神アナや佐々木舞音アナは「菊池さん、菊池さん、拍手するところじゃないです!」と猛ツッコミ。
菊池さんは「みなさん厳しいです」と返し、スタジオを笑わせた。

(THE TIME,2024年10月28日放送より)

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