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取り調べで検事が「ガキ」発言 賠償求めた訴訟で控訴審始まる 原告側「検察の組織の問題 毅然とした判断を」国側は控訴棄却求める 東京高裁

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年12月17日 19時9分

TBS NEWS DIG

検察官からの取り調べで「ガキ」などと言われ、精神的苦痛を受けたなどとして元弁護士の男性が国に賠償を求めた訴訟で、きょう東京高裁で控訴審が始まりました。

元弁護士の江口大和さんは2018年、横浜地検に犯人隠避教唆の疑いで逮捕、起訴され、執行猶予付きの有罪判決が確定しています。

江口さんは取り調べを受ける際、黙秘を続けていましたが、横浜地検の検察官から「ガキ」「おこちゃま発想」などと言われたうえ、取り調べも長時間に及んだとして、「黙秘権や人格権を侵害する違法な取り調べだった」と国に賠償を求める訴えを起こしています。

裁判をめぐっては、1審の東京地裁が検察官の発言を「侮辱的な表現」と指摘したうえで「人格権を侵害するもので違法」と認定し、国に110万円の支払いを命じましたが、判決では江口さんが黙秘の意思を示しながら長時間続いた取り調べについては違法性を否定。

江口さん側は判決を不服として、控訴していました。

きょう開かれた控訴審で、江口さん側は「黙秘しても、永遠と取り調べを続ければ、黙秘し続けることは不可能」「これに耐え切れた人だけが黙秘権を行使できるのなら、これは権利とはいえない」と述べ、改めて、取り調べが黙秘権の侵害にあたると主張しました。

その後の会見で江口さんの代理人は、「我が国では取り調べをめぐる事件が多発している」とした上で、「取り調べの問題は検察官個人の問題ではなく、検察の組織の問題」「正しい方向に導くために裁判所が毅然とした判断を示さなければならない」と訴えました。

国側は控訴棄却を求めていて、判決は来年2月6日に言い渡される予定です。

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