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西宮市消防局 記憶伝えるネガフィルム~阪神・淡路大震災から30年~【現場から、】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年1月17日 10時36分

TBS NEWS DIG

6434人が犠牲となった阪神・淡路大震災から30年です。兵庫県の西宮市消防局に発災当時の活動を記録したネガフィルムが保管されていることがJNNの取材で分かりました。1300枚以上の写真からみえる当時の状況とは。

1995年1月17日午前5時46分。最大震度7の揺れが兵庫県を中心に関西地方を襲いました。崩れた高速道路の下敷きとなったトラックや、1階が潰れてしまったマンション。6434人が犠牲となった阪神・淡路大震災。兵庫県西宮市でも1146人が亡くなるなど甚大な被害が出ました。

あれから30年。最前線で救助活動にあたった西宮市消防局に“当時の記録”が保管されていることがJNNの取材で分かりました。

「震災のときに撮影したネガフィルムと、それを現像した写真」

消防隊員が撮影した53本のネガフィルムです。全てを現像すると、その総数は写真1363枚にのぼります。

本棚が倒れ、資料が散乱する発災直後の消防局内。ビルの倒壊現場で生き埋めになった人を探す消防隊員。そして、倒壊した家屋から運び出される遺体。

変わり果てた街の中で、一人でも多くの命を救おうと懸命に救助活動にあたる姿が記録されていました。

発災当時救助活動にあたった 西宮市消防局 中越仁志さん
「未曽有の大災害になると、ここで起きていることは、どこで起きてもおかしくない。私も含め隊員もけがしないように、住民もそうなんですけど、すごく不安に思いながら作業していました」

撮影した隊員は、のちに「事後検証のためにも記録は重要」としながらも、「胸が詰まり、シャッターを切れない現場もあった」と、当時の葛藤を語っています。

こうした経験を語り継ぐ活動が続けられています。

西宮市消防局 瓦木消防署 田井辰雄 署長
「『知らない』『分からない』『教わっていません』、こういったことは通用しないということを各々覚悟し、“1人でも闘う覚悟”が必要となってくる」

14日、西宮市消防局で行われていた研修。発災当時在籍していた職員が全体のおよそ12%にまで減少しているため、震災を“知らない世代”への研修を定期的に実施しています。

参加した職員(20代)
「優先順位をつけないといけないというのは、すごく苦しい中で、そこを考えて活動しなければいけないというのが印象的」
参加した職員(40代)
「現場現場において、1人1人で出来ること、いいと思ったことをとりあえずする。“各自で最善の活動をせよ”と、それが全てなのかな」

西宮市消防局は、今後も活動記録を活用し、発生が予想される南海トラフ地震などに備え、市民や職員らに啓発をしていきたいとしています。

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