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「インフルを早く治すには?」「家族と歯磨き粉は分けるべき?」30年間インフルにかからない医師に聞く“素朴なギモン”【ひるおび】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年1月17日 15時41分

TBS NEWS DIG

全国で猛威を振るうインフルエンザ。
意外な予防法や街の疑問を、感染症の専門家に聞きます。

ウイルスが24時間以上残る!?プラスチック・金属

30年間インフルエンザにかかっていないという池袋大谷クリニックの大谷義夫院長に、日常生活で気を付けていることを聞きました。
【食べ物】
・朝起きてコップ一杯の水を飲む
⇒インフルエンザウイルスは乾燥を好むので、喉を潤すことが重要
・朝食はバナナとヨーグルトを必ず食べる
⇒発酵食品や食物繊維を積極的に摂取する。腸には免疫細胞の約7割が存在していて、腸活で免疫力が上がると言われている

池袋大谷クリニック 大谷義夫院長:
これだけでは足りないので、もちろん野菜やパンを摂っています。週末時間があるときには納豆にご飯という時もあります。

【日常生活】
・宅配のサインには、自分のペンを使う
・電車では座らずドア付近で立ち、つり革には極力つかまらない

日本医科大学の北村義浩教授によると、プラスチック・金属に付着したインフルエンザウイルスは24~48時間残っているので注意が必要です。
ボールペンや手すり、ドアノブは、衣服よりもインフルエンザウイルスが長く残りやすいということです。

日本医科大学 北村義浩教授:
昔からインフルエンザは「手洗い」の方が効果がある。マスクも大事だけど手洗いの方が大事。たくさん人が来るような場所だったら定期的にドアノブをしっかりアルコールなどで拭くのがいいと言われています。

大谷医師:
私は、指先にウイルスが付く可能性をなるべく避けたいんですよね。ですから、ドアノブは握らず手のひらで開けています。
指先にウイルスが付いてしまって目・鼻・口を触ると接触感染が成立します。
エレベーターのボタンは、私は第二関節で押しています。

恵俊彰:
ウイルスは一回付いたところにずっといるんですか?

北村教授:
インフルエンザはエンベロープウイルスですが、エンベロープは油の膜のことなので、ペタッと付くとそこにずっといます。油がついたのと一緒です。

コメンテーター 副島淳:
指先が非常にキーだと思うんですけど、例えば手袋していたら予防できるんですか?

大谷医師:
手袋に付いて、それで顔を触ってしまったら駄目ですよ。
そういう点では、指先を汚染させないのもそうですけども、特にこの時期は、顔を触らない意識をしてください。

【街の疑問】Q.体を暖かくして寝たいので寝る直前に風呂に入るようにしているが効果ある?

【大谷医師の答え】
直前というのはおすすめしない。睡眠の質を高めて免疫力アップさせるためには、約1時間半前に入ると良い。

大谷医師:
1時間半前ぐらいに入っていただいて、深部体温を上げるんですね。そこでお布団に入っていただくと深部体温がそこで下がっていい眠りになります。

Q.家族と歯磨き粉をわけているが、意味はある?

【北村教授の答え】
感染予防の点では分けるのは良い。でも、そこまで気にしなくても良い。

≪家庭内感染を防ぐポイント≫
・手拭きタオルを分けたほうがいい
・洗濯が大変だからペーパータオルがおすすめ

Q.衣服をパンパン叩いてから家に入るようにしているが効果はある?

【北村教授・大谷医師の答え】
衣服や髪についたウイルスは15分程度で感染力が弱まるのでそこまで気にしなくても大丈夫。

北村教授:
言ってみれば、液体をポトンと落とすと布に吸い込まれて、振ってもそんなに出てきませんよね。結局振っても振らなくてもずっと布の中にいる。しかも15分ほど経つと、もう感染力としてはかなり弱くなります。
電車の中でゴホゴホされたりしててどうしても気になるという場合は、香りが付いたような除菌スプレーがあって、アルコール15%程度しか入ってませんけれどもある程度ウイルスを減らす効果があると言われてますので、消臭も兼ねてやるのはいいかもしれませんね。

Q.冬に薄着で過ごせば逆にインフルエンザになりにくいと聞いた。実際娘も半袖で元気に過ごしているが本当なの?

【北村教授・大谷医師の答え】
適度に暖かい服装が望ましい。

恵俊彰:
冬でも半袖・半ズボンみたいな子っていますよね。

北村教授:
皮膚に「寒さが攻めてくるぞ」的な刺激が来ると、アドレナリンなどいわゆる戦うモードのホルモンが出るので体温が内部的に上がって免疫を上げるんですが、それは人によります。
7割、8割の方はごく普通に手足を出さずに暖かい恰好をする方がいいですね。

Q.感染した後、どうしたら完治までのスパンを短くできますか?

【大谷医師の答え】
発症後12時間後に検査。陽性であれば48時間以内に抗インフル薬を投薬。検査と投薬のタイミングが大事。

【北村教授の答え】
食べられるようであれば、いわゆるおかゆなどの“病人食”ではなく、食事を摂りしっかり休養することが大切。

大谷医師:
抗インフル薬を飲まなくても、若い方だったら数日間で治るんですけども、少しでも早くという点では使った方が楽になりますね。
ただ、5日間経っても熱が続く方がいらっしゃるんですよ。
65歳から79歳では肺炎を合併する方が2%、80歳以上ですと13%というデータがあります。今シーズンも50代男性で、5日間の抗ウイルス薬を飲んだ後でも熱がずっと続いてレントゲンを撮ると肺炎になっていた人がいます。
さらにはインフルエンザをきっかけにして咳喘息や喘息になってしまう方もいらっしゃいますから、咳が長引いた場合には、やはり医療機関にご相談いただいた方がよろしいかと思います。

恵俊彰:
抗ウイルス薬を飲んで、熱が下がらないから解熱剤も飲むのは大丈夫ですか?

大谷医師:
大丈夫です。ただ、抗ウイルス薬を飲んでも5日間も熱が続く場合は、インフルエンザだけでなく、他の病気を合併している可能性も考えていただいた方がよろしいです。

(ひるおび 2025年1月16日放送より)
==========
<プロフィール>
北村義浩氏
日本医科大学教授 専門は感染症学
国立感染症研究所、中国科学院などで研究に従事

大谷義夫氏
池袋大谷クリニック院長
肺炎・インフルエンザの診療経験が豊富

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