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問われる石破総理の“外交センス” トランプ大統領就任で日米関係の行方はどうなる?東南アジア外遊から見えた“石破流”の外交術

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年1月19日 7時0分

TBS NEWS DIG

まもなく、アメリカの大統領が代わる。2期目となるトランプ氏だが、就任前から周辺国に対する過激な発言が大きく取り沙汰されている。石破総理は、どのようにトランプ氏に対峙し新たな日米関係を構築していくのだろうか。

石破総理 信頼関係の構築どうする?

トランプ氏と日本の関係で象徴的なシーンの一つは、安倍元総理とゴルフを楽しんでいた姿ではないだろうか。良い信頼関係を構築しているようにも見えた2人だが、石破総理はトランプ氏とどのように関係を築いていくのか。実は石破総理、高校時代にはゴルフ部に所属していたが、両者の“ゴルフ外交”が見られるのかは全くの未知数だ。

まだ直接対面したことのない2人だが、トランプ氏が大統領選の勝利を確実にしたあと、石破総理はトランプ氏に祝意を伝える電話をしている。5分ほどの短いもので、じっくり話せたわけではない。

日本時間1月21日未明に行われる大統領就任式には、岩屋外務大臣が招待を受けた。就任式に外務大臣が呼ばれることは極めて異例で、次期国務長官となるマルコ・ルビオ氏と会談の機会を作れるのかということが注目されている。

実現すれば、日米同盟の重要性や日米間に限らない各諸課題に対する日本の考えを伝えることができる。また、2月中にもと噂される「日米首脳会談」の実現に向けた“地ならし”ともなる。そういう意味では、岩屋外務大臣が訪米することは大きな意味を持っている。

座ったまま握手に、スマホいじる場面 南米外遊では手厳しい指摘も

石破総理は就任後、すでに複数回の外遊を終えている。最近では、マレーシアとインドネシアを訪れた。東南アジアは、「対中国」の外交を考える上でも非常に重要なエリアなわけだが、日本が長年にわたって経済援助をしていた縁もあり、歓迎ムードで石破総理を出迎えてくれた。マレーシアでは急遽、アンワル首相と同じ車に乗って移動するなど、いい関係値を築けたように見えるシーンもあった。

本格的な外交デビューとなった南米外遊では、石破総理の「マナー」を指摘する報道も目立った。座ったまま握手をしたシーンや、会議場でスマートフォンをいじっている映像が取りざたされた。

とはいえこの南米外遊だけで「石破総理は外交のセンスはない」と断じるのは早計だ。

官邸や外務省の関係者を取材をしていても、「石破総理は外交に向いていない」と言う人は少なくとも現段階ではいない。今回の東南アジア外遊で言うと、「エネルギー資源の連携」における石破総理の実績を高く評価する声もある。また、それぞれの国が独自に進めている政策への支援を打ち出したのも印象的だった。例えば、インドネシアの「給食制度」を後押しする援助については、石破総理からの提案で決まったという。相手の国に「寄り添う支援を」という“石破流”の姿勢が垣間見えた。

外交デビュー 石破総理の妻、佳子夫人もキーパーソン

外交の場面では不慣れな面も見えた石破総理だが、そのフォロー役として大きな期待を寄せられているのが、佳子夫人だ。東南アジアで“外交デビュー”となったわけだが、早速、高い評価を得ている。

和やかな表情で相手と接し、マレーシアのアンワル首相が佳子夫人につられるように笑顔になるシーンもあった。石破総理に負けず、精力的に活動をした裏で、「勉強熱心だ」と夫人のことをほめる声もある。

トランプ氏との首脳会談が実現した際には、メラニア夫人との関係構築も佳子夫人には期待される。そうした意味でも、石破総理以外の「良好な日米関係」のカギを握る一人は、佳子夫人と言っても差し支えないかもしれない。

一方で、日本製鉄によるUSスチールの買収問題や、防衛費の増額要求がトランプ氏から持ち掛けられた場合の返し方など、石破総理の“交渉術”が試されるタフな局面は必ずやってくる。

安倍元総理や岸田前総理と比べて「外交」のイメージは乏しく、その手腕も未知数である石破総理。大きな山場となるトランプ氏との会談で、どのようなファーストインプレッションを与えられるのか。内政の諸課題も山積する中、新たな日米関係の行方も注目される。
(TBSテレビ政治部 堀宏太朗)

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