イチロー氏「（満票まで）1票足りないのはすごく良かった。ジーターと一緒」「不完全だから進もうとできる」

TBS NEWS DIG

イチロー氏（51、マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター）が日本時間22日、日本人初となる米野球殿堂入りを果たした。歴史的快挙を成し遂げたイチロー氏はこの日、専門局『MLBネットワーク』のリモート出演後、マリナーズの本拠地・Tモバイルパークで会見を行った。

MLB史上2人目、さらには野手史上初の“満票”での殿堂入りが期待されたが、2020年のデレク・ジーター氏（ヤンキース）と同じく満票に“わずか1票”及ばず。得票率は99.7％だった。

イチロー氏は会見で「1票足りないっていうのは、すごく良かったと思います。しかもジーターと一緒」と口にし「これも数字的な話なんですけど、足りないものを、これって補いようがなく、努力とかそういうことじゃないからね。ですけど、いろんなことが足りない人って、それを自分なりに、自分なりの完璧を追い求めて進んでいくのが人生だと思うんですよね。これとそれはまた別の話なんですけど、やっぱ不完全であるというのはいいなって生きてく上で。不完全だから進もうとできるわけでね」と“イチ流”の捉え方を話した。

またジーターとの思いでについて「最後に会ったのはマイアミ（マーリンズ）の3年目が終わって、シーズンオフになってから球場で（当時オーナーの1人であった）ジーターから話があるということで。そのときに“来年の契約はない”とはっきりと告げられました」と“ラストシーン”を回顧。

「それで次に僕は進めたわけですけど、会う機会がなければ当然電話で話すわけでもないですから、この機会にどこかで再会したいという思いがずっとあったので。もしこのタイミングで会えたら、夏になりますかね。それは当時できなかった話ができるんじゃないかということも含めて、楽しみにしています」とかつてチームメイトでもあった盟友との再会を期待した。

また、ジーター氏はこの日、球団を通じてコメントを発表し「イチローは常に尊敬していた選手でした。また、彼と一緒にプレーし、個人的に知り合うこともできました。彼は本当に唯一無二の存在です」と殿堂入りに祝福のメッセージを送った。

会見の冒頭でイチローの背負っていた背番号“51”がマリナーズの永久欠番となることが発表された。