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石破総理の“手腕”は?トランプ大統領と首脳会談へ 専門家「“何を求めているか”感じる取るセンスが肝心」【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年2月3日 21時14分

TBS NEWS DIG

トランプ大統領がメキシコなどへの関税措置を発表する中、週末に日米首脳会談が行われる予定です。初めての対面での会談で、良好な関係をつくることはできるのでしょうか。

日米首脳会談 7日開催へ 石破総理は“弾丸スケジュール”

山内あゆキャスター:
対面では初となる日米首脳会談が7日に行われる予定です。

石破総理は「両方の国益を満たすような新しい形の同盟を築き、日米同盟を新たな高みに引き上げていきたい」と語りました。

一方、トランプ大統領は「どんなことを話すかは分からないが、日本に多大な敬意を抱いている。日本が好きだ。楽しみにしている」と話しています。

今、わかっているのは“弾丸スケジュール”だということです。

6日 石破総理 訪米
7日 石破総理 トランプ大統領 会談
8日 石破総理 帰国

一方で、会談時間・共同会見・食事会の有無などの詳細は、現時点で明らかになっていません。

安全保障・エネルギー政策など幅広い分野で議論が行われる予定で、日米同盟の強化に繋げられるかも大きなポイントです。

アメリカ政治に詳しい早稲田大学・中林美恵子教授は「初めての対面で悪い印象を与えてしまうと、その後軌道修正が難しくなる。特にトランプ大統領は個人的な関係を大事にする人物。信頼関係の構築が最重要ポイントになる」と指摘します。

井上貴博キャスター:
会談時間がまだ明らかになっていないということですが、こういうものなのでしょうか。

岩田夏弥 政治部長:
ギリギリまでわからないことが非常に多いです。今回の特徴は本当に短時間の滞在で、どうしても安倍元総理と比較されてしまいます。

確かに安倍元総理はゴルフや食事など、さまざまな歓迎をしてもらったことがクローズアップされましたが、当時はトランプ氏が大統領になって初めての会談で、ほとんど各国を知りませんでした。何とか「G7の1か国の首脳でもある安倍元総理にも味方になってほしい」という強い意欲があって大歓待をしました。

今は、トランプ氏にとっても日本とアメリカの関係はある程度実績があるので、今回は安倍元総理のときと同じように長くなくても、短時間の日米首脳会談で、同盟関係の大事さを確認することが一番大事です。

ホラン千秋キャスター:
首脳会談を行う場合、訪問した次の日に会談をして、次の日に帰るというスケジュールはよくあるものなのでしょうか。今回のスケジュールは、中でも短めといえるのですか?

岩田政治部長:
今回のスケジュールはだいぶ短いです。アメリカまで10数時間かけて行って会談してという、とんぼ返りに近い形です。

国会が開かれていると総理はなかなか国外に出られないのですが、その中でも、何とか最少の日数でトランプ大統領と会談するというのが今回の会談です。

ホランキャスター:
最少の日数でも会った方がいいという判断ですか?

岩田政治部長:
間違いなくそうで、ズルズルと時間が経ってはいけないという判断でしょう。早いうちに、日米同盟の重要さを日本、アメリカ、世界にアピールする場にもなると思います。

なぜ安倍元総理は良好な関係を? 専門家「関税引き上げを回避し、自動車産業を守ることに」

山内キャスター:
安倍元総理はトランプ氏となぜ良好な関係を築いたのでしょうか。

2016年11月、大統領選に勝利したトランプ大統領と会談しました。G7首脳が面会を控える中、すぐに訪米し関係性を築いたことが大きかったのではないかということです。

その後、日米首脳会談は電話も含めて51回行われました。

そして、トランプ大統領が来日した際には、食事やゴルフ、大相撲観戦なども報じられました。

中林教授は、良好な関係を構築することで「自動車関税の引き上げを回避することができ、日本の自動車産業を守ることにつながった」としています。

井上キャスター:
今、トランプ大統領にとって、日本の優先順位は高くないのだろうと想像できます。

自民党が少数与党であることで、トランプ大統領に「あまり話してもしょうがない」とみられることはあるのでしょうか。

岩田政治部長:
やはり日本国という国を見てると思います。日米同盟があるからこそ、アメリカにとってもメリットがあるわけです。

なので、石破総理は「日米同盟を維持・強化していくことが、トランプ大統領自身にもプラスになる」と、しっかり伝えることが大事だと思います。

首脳会談で良好な関係を築くためには?

山内キャスター:
首脳会談で良好な関係を築くためにはどうすればいいのでしょうか。

早稲田大学・中林教授は「トランプ大統領の提案をすぐに否定せず、“何を求めているのか”感じ取るセンスが肝心」とし、さらに、“駆け引き”と悟らせない話術も求められるということです。

TBS報道局・岩田政治部長によると「雇用創出など、日本がアメリカに国益をもたらしていると端的に伝えることが重要」だといいます。アメリカの国益を前面に押し出すのが良いのではないかということです。

井上キャスター:
トランプ大統領は交渉・演出のプロだと感じます。共同会見は時間がなくても行えるものだと思うので、共同会見の有無などはポイントでしょうか。

岩田政治部長:
会見という形で何か発表するのかなどはまだはっきりしていませんが、一つのポイントかと思います。

ホランキャスター:
ただ、かなり絶妙な塩梅を求められますよね。

岩田政治部長:
トランプ大統領は長い話があまり得意じゃないという話も聞きます。

安倍元総理のときは、日本はどこにいくつ工場を作って、どのくらいのアメリカ人を雇用しているかというのを、アメリカの地図に示して説明したということです。

国会の審議でも石破総理は似たようなことを話していたので、何か考えているのだろうと思います。

==========
<プロフィール>
岩田夏弥
TBS報道局政治部長 前ワシントン支局長
2020年 米大統領選を取材

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