「トランプ関税」に中国側が最大15%の“報復関税” 米中とも協議に関する「発表なし」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年2月4日 16時58分
アメリカのトランプ政権が中国に対して予告していた10%の追加関税を発動しました。中国側はアメリカ製品に最大15%の関税を課すと発表。報復措置とみられます。
アメリカで日付が4日に変わった日本時間午後2時、トランプ大統領が表明した中国に対する10%の追加関税が発動したと一斉に報じられました。
これを受け、中国政府はさきほど、アメリカからの輸入品の一部に最大15%の関税を課す方針を発表しました。具体的にはアメリカ産の石炭や液化天然ガスなどに15%、原油や農業機械などに10%の関税を10日から課すということです。
トランプ大統領は中国側と協議するとしていましたが、今のところ、そうした発表は米中双方ともにありません。
これに先立ち、メキシコとカナダへの関税をめぐっても動きが。
アメリカ トランプ大統領
「メキシコとは、すばらしい話し合いができた」
トランプ氏はメキシコのシェインバウム大統領と電話会談を行い、4日に予定していた25%の関税の発動を1か月遅らせることで合意しました。不法移民や合成麻薬「フェンタニル」のアメリカ流入への対策として、メキシコ側が軍の兵士1万人を国境地帯に派遣することを決めたということです。
アメリカ トランプ大統領
「カナダはとてもタフだ。我々は良い扱いを受けていない」
カナダのトルドー首相とも電話会談し、関税の発動を1か月遅らせることで合意。カナダは不法移民や合成麻薬の流入対策に13億ドルを投じるということです。
トランプ氏が関税を課すとしたEU=ヨーロッパ連合も“対策”を急ぎます。
EU フォンデアライエン委員長
「(トランプ新政権から)不当または恣意的な標的とされた場合、EUは断固として対応する」
こうした動きにニューヨーク株式市場は大荒れ。“トランプ関税”で世界経済へ悪影響が及ぶとの懸念から、取引開始から売り注文が膨らみ、先週末に比べ一時、650ドル以上下落。その後、発動の延期が発表されると下げ幅を縮め、結局122ドル75セント安で取引を終えました。
一方、早期の終結を強調しているウクライナ侵攻に関して、こんな発言が。
アメリカ トランプ大統領
「ウクライナには素晴らしいレアアースがあり、私はレアアースの安全保障が欲しい。彼らは前向きですよ」
ウクライナ支援の見返りに重要鉱物=レアアースの供与を求めているというのです。支援が必要な国にさえ、取引をするつもりなのでしょうか。
また、治安対策では、アメリカから国外追放される不法移民や様々な国の犯罪組織のメンバーを中米・エルサルバドルが受け入れることで合意しました。
エルサルバドル ブケレ大統領
「トランプ大統領への同感を隠すつもりはない。関係を強化する良い機会だ。私たち双方にとって有益になると確信している」
ブケレ大統領は4万人を収容な可能な巨大刑務所を建設し、犯罪組織を厳しく取り締まっています。一方で、人権侵害との批判も受けていますが、トランプ氏は賞賛していて、今回のタッグが実現。トランプ氏は民主国家、専制国家にかかわらず、経済圧力による外交をおしすすめています。
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