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『脳の老化防止』には鶏むね肉or鶏もも肉?集中力のピークは43歳!脳科学者が教える「老人脳」【ひるおび】

TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年2月7日 15時43分

TBS NEWS DIG

「20代の頃と比べて人の名前がどうも覚えられない・・・」これって年齢のせい?
『脳の老化』は30代から始まるとされています。
脳科学者の西 剛志氏に、脳の老化のメカニズムや予防の方法を聞きます。

30代から脳が“萎縮”!?

≪脳の老化の主な兆候≫
▼物忘れが多くなる
▼耳が聞こえにくくなる
▼集中力が続かない
▼感情的になる
▼新しいことが面倒になる

脳の老化が進むと、いわゆる「老人脳」になってしまいます。

脳科学者 西 剛志氏:
年齢と共にだんだん脳が萎縮していくことがわかっています。成人の平均の脳の重さは1200~1400gなんですが、80歳になると平均100g縮みます。
脳をスキャンすると65歳でも結構隙間ができていたりします。その部位によってこういった症状を引き起こしているということですね。

コメンテーター 友利新:
「新しいことが面倒になる」はもう“まさに”ですね。新しいお店に行くのが面倒くさいからいつものとこでいいやとか、そういうのは思っちゃいますね。

恵俊彰:
昨日ついに、眼鏡して書類を書きながら「眼鏡がない!」ってなりました。本当にあるんですね…

「人の名前を覚える力」は32歳がピーク!“脳の働き”を知る

ハーバード大学などの研究機関が調査したデータによると、脳の働きには、それぞれピークがあります。

情報処理能力・・・18歳
人の名前を覚える力・・・22歳
人の顔を覚える力・・・32歳
集中力・・・43歳
相手の気持ちを読む力・・・48歳
語彙力・・・67歳

脳科学者 西 剛志氏:
43歳を過ぎてしまうとどうしても集中が続きにくくなるという傾向があります。
ノーベル賞などは高齢の方がとられているというイメージがあるかもしれないですけど、実際に研究業績を上げた年齢を調べてみると、大体30代から40代のときが多いんです。

熊崎風斗アナウンサー:
語彙力は67歳がピークなんですね。

脳科学者 西 剛志氏:
言葉の力は後半にかけてピークが来ます。小説家や文豪の方は割と高齢の方が多いんですね。結晶性知能というんですけども、実は高齢の人の方が蓄積されてきます。
私はこれを最初に知ったとき、非常に勇気づけられました。

ただ、脳の老化現象は個人差があり振れ幅も人それぞれです。
何もしないと脳は自然に老化しますが、対策することでピークを長く保つことができます。

脳科学者 西 剛志氏:
例えば80代でバリバリ経営されているビジネスマンもいらっしゃいます。そういった方を調べていくと、実は40%が環境要因でできているということも今わかっています。
生まれつきというよりも、工夫次第で変えることができるということです。

“片足立ち”で脳の老化度をチェック

【片足立ち診断法】
目を閉じた状態で片足立ちをします。
目安は30秒で、右左どちらの足でもOKです。

※転倒などの危険もあるので無理のない範囲で周囲に気を付けて実施してください

西氏によると、30秒未満でバランスを崩してしまった人は「老人脳」が進行しており、30秒以上できれば脳はまだ若いということ。

平衡感覚は目から脳に情報発信しています。
目を閉じることにより視覚情報を遮断され、脳だけで体のバランスをキープすることになるので、脳の状態が分かるのです。

脳科学者 西 剛志氏:
立っているときには前頭前野が活発に動いていて、例えば右に倒れようとすると前頭前野が左に行けと指令を出すんですね。反対側に倒れようとすると逆に行けと指令を出す。これが若い人は高速なので、止まっているように見えるんですよ。
脳が老化していくとこれが遅れてしまいますので、それで倒れてしまうと。

また、この【片足立ち】は老化度がチェックできるだけでなく、意識して行うことで脳のトレーニングにもなります

恵俊彰:
やればできるようになるんですか?

脳科学者 西 剛志氏:
その通りです。ただ筋肉が鍛えられてるんじゃないかという方もいらっしゃるんですけど、実は研究で筋肉は関係ないことがわかってます。どんなに筋トレをしても倒れる方は倒れるんですね。バランス感覚は脳の高次機能になりますので、それを練習するだけで鍛えられるということです。

魔法の言葉『でも』の法則

A『いつもしつこいんだよな、でもありがたいな』
B『ありがたいな、でもいつもしつこいんだよな』

この2つの文章は同じ内容ですが、Aの方がポジティブな印象を受けます。

脳は文章の一番最後の情報を印象に残しやすいという性質があり、この性質を活用したのが【「でも」の法則】。

例えば一日の終わりに「よく頑張った!でも疲れた」と思うより「疲れた!でもよく頑張った」と、最後の方にポジティブな言葉を持っていくことで脳にストレスを与えないようにします。

脳科学者 西 剛志氏:
私たちは朝起きてから夜眠りにつくまで、1日に約3万回から6万回言葉を使っています。声に出して喋る言葉のほかに、自分の頭の中で話す「今日何食べようかな?」などの言葉もあります。
例えば「疲れた」という言葉を使うと、私たちの視覚野に「疲れた」イメージが浮かんで、本当に疲れた感覚になってしまうんです。

恵俊彰:
「疲れた」って心の中でも言わない方がいいんですか?

脳科学者 西 剛志氏:
言っても良いんですが、その後に『でも』を使って「今日は疲れたな、でも今日は頑張ったな」とすると最後のイメージが印象に残りますので、脳がストレスを受けにくくなるんです。
ストレスは脳の老化に良くないことがわかっています。
血圧が上がると血管が収縮しますので、隠れ脳梗塞といって気づかないうちに脳梗塞になっている場合があり、認知症のリスクになるんです。

「鶏肉パワー」で老人脳を予防

Q.脳の老化防止に最適なのはどっち?
A:鶏むね肉の焼き鳥
B:鶏もも肉の焼き鳥

正解は・・・
A:鶏むね肉の焼き鳥

鶏むね肉には、脳の老化の改善効果がある「イミダゾールジペプチド」が豊富に含まれています。鶏もも肉にも含まれていますが、むね肉の方が含有量が多くなっています。
加熱をすると分解されてより多くなるのですが、中でも効果的な調理法は「焼き」。茹でると肉の成分が煮汁に移ってしまいますが、焼くと肉の中にとどまるのでそのまま摂取できます。
イミダゾールジペプチドは加齢で減少するので、高齢者には特におすすめです。

脳科学者 西 剛志氏:
実は、鳥がなぜ長時間飛べるかに、イミダゾールジペプチドが関わっています。
特に渡り鳥にはかなり豊富に含まれていて、飛ぶときに「もも」よりも動く「むね」や「手羽先」に多く含まれています。
イミダゾールジペプチドには疲労回復効果が顕著にあり、抗酸化作用があります。近年は記憶力の改善や、アルツハイマー型認知症の予防に効果があったという報告もあります。
摂取量の目安は鶏肉だと1日に手のひらサイズのものを一つ程度。
食べ始めて2週間後に一番効果が出るとされています。

コメンテーター 友利新:
試験の2週間前から食べるといいですね。今日から焼き鳥だわ。

(ひるおび 2025年2月4日放送より)
==========
<プロフィール>
西 剛志(にし たけゆき)氏
脳科学者として企業から個人まで3万人以上をサポート
『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』など脳に関する本を多数執筆

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