佐賀の賢人とプリンセス愛子さま…ご就職先の創設者と時空を超えた対面
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年2月12日 7時0分
TBSテレビでは「春の皇室スペシャル プリンセス愛子さま“初めてづくし”の1年」という番組を制作中です。大学卒業、そして日本赤十字社への就職等々、この一年さまざまな「初めて」の体験をされた天皇皇后両陛下の長女・愛子さまのエピソードを軸に構成する番組となります。
初めてのお一人での地方公務で「佐賀の賢人」とご対面
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愛子さまは2024年10月、初めてのお一人での地方公務で佐賀県を訪問されました。主たる目的は国民スポーツ大会の視察でしたが、佐賀では就職先の日本赤十字社の創設者と時空を超えた対面もされたのです。
舞台となったのは佐賀城の本丸歴史館。そこでご覧になった寸劇の主人公が、「佐賀の七賢人」の一人である佐野常民でした(「佐賀の七賢人」とは、幕末から明治にかけて活躍した佐賀出身の七人=鍋島直正、島義勇、佐野常民、副島種臣、大木喬任、江藤新平、大隈重信のことです)。
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佐野常民は、明治維新の原動力になった薩長土肥のひとつ、肥前・佐賀藩の藩士で緒方洪庵の開いた大阪・適塾に学びました。時代に先駆けて西洋学問を対象とした適塾は福沢諭吉、大村益次郎など多くの俊才を輩出した名門です。さらに幕府が近代的な海軍創設のために作った長崎海軍伝習所にも派遣され、ここにはあの勝海舟も参加していました。
その後、佐野常民はのちに世界遺産になる「三重津海軍所(みえつかいぐんしょ)」の監督になります。これは佐賀藩が近代的な造船・修理のために作った施設で、2015年に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」のひとつとして世界遺産になっています。当時の佐賀藩は積極的に西洋の科学・技術を導入して日本の近代化をリードしており、その中核のひとりが佐野常民だったわけです。
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さらに1867年、佐野はパリで開催された万博にも佐賀藩使節団の団長として派遣されています。幕府、薩摩藩と並んで使節団を送った佐賀藩の狙いは、特産の伊万里焼などの売り込みと、西洋文化の吸収でした。ここで佐野は「赤十字社」の活動を知り、帰国して「博愛社」を創設。それが明治になって日本赤十字社と改称し、佐野は初代社長になったのです。
愛子さまは「全身が愛で出来ているような方」
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愛子さまの目の前で上演された寸劇は、パリ万博から帰国した佐野常民が博愛社を創設するところ。起立したまま、自らの就職先である日本赤十字社の創設シーンをごらんになりました。
寸劇の中で、佐野は西洋には戦場で敵味方の別なく医療を行う赤十字社があることを伝え、「人間を救うのは人間だ」と訴えるシーンがあるのですが、実はこれは日本赤十字社のスローガン。
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演じ終わると、愛子さまは笑いながら常民役の俳優に近づき、「佐野常民さま」と、呼びかけたといいます。そして、「“人間を救うのは人間だ”という(日赤の)キャッチフレーズをお芝居に取り入れてくださって、ありがとうございます」と声をかけました。
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このとき案内をした山口祥義佐賀県知事によると、「初代の日本赤十字社社長とお話ししたので緊張しました…。日赤に入って最初にテストで(佐野常民の問題が)出たんです」と、愛子さまがユーモアのある説明をしてくれたそうです。確かに新入社員が初代の社長と話をしたら…緊張します。
一方、愛子さまの前で演じ、会話を交わした役者たちを番組で取材すると、「愛子さまはその場の空気を柔らかく温かく包んでくださるような、もうふわーっと周りが桜色に染まるような…。愛子さまのことをみんな好きになってしまうと思いました」と、感極まったように語っていました。
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実は、愛子さまについて同じような思いを抱いたのが、「あしたのジョー」で有名な漫画家のちばてつやさん。ちばさんは2024年11月に皇居で開かれた茶会に招かれ、やはり初めて茶会に参加した愛子さまと話をしたのです。
「“締め切りに追われる漫画家のお仕事は、徹夜して大変なんでしょうね”とねぎらってくれて、もう全身が愛で出来ているような方ですよ。見ているだけで、心が温かくなります」と、番組の取材に答えています。
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ちばさんと愛子さまの会話、さらに面白いところを放送で紹介しますので、ご期待ください。また「TBS皇室スペシャル番組」としてX(Twitter)も始めたので見てみてください。
執筆者:TBSテレビ「春の皇室スペシャル プリンセス愛子さま“初めてづくし”の1年」プロデューサー 堤 慶太
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