アニメ業界のDX推進! 「アニメーション自動着色AI」を活用した共同PJT発足
Techable / 2021年1月19日 17時23分
AIソリューションを提供する株式会社シナモンは、株式会社ギークピクチュアズに対し「アニメーション自動着色AI」の提供を開始。
今後両社は、同AIをはじめとするさまざまなAIを活用してアニメ業界のDXを推進する共同プロジェクトに取り組んでいく構えだ。
なお、同プロジェクトの運用は、ギークピクチュアズのグループ会社であるアニメ制作会社 株式会社ギークトイズが行うとのこと。
時間とコストを大幅カット!「アニメーション自動着色AI」は、アニメ制作のなかでも専門技術を要し、業務負荷が高い色付け業務に対して導入することで生産性向上に期待できるAIだ。セル画の前処理から着色までの各フローにおいてAIを活用し、着色精度96%という高い水準の着色を実現しつつ、色付け業務の時間を90%、コストを50%以上削減するという。
具体的には、データを取り込んだ際に発生するノイズの除去やスケッチ内における欠落した線の補完を行う「前処理」と、画像認識によりキャラクターのパーツを判断し、着色箇所を抽出する「セグメンテーション」のAI処理を実行。そのあと、カット内のキャラクターなどの参照カラーをAIが学習する。「着色」フローでは、1カットにつき1枚の参照画像を色付けすると、同じカット内の残りのスケッチをAIが着色するという流れだ。
今後は、ペイントツールとの連携インターフェイスも視野に、システムの構築を検討しているとのこと。
業界全体のDXを目指す30分ほどのアニメでも必要なセル画は数千枚を超えるという。このセル画を着色は、一定のスキルを持った人の手作業によって行われてきた。
国内のさまざまな業界で人手不足が課題となるなか、アニメ業界もまた例外ではないようで、多くのアニメ制作会社では専門スキルを持った人材を採用するほか、海外のアウトソーシング会社に依頼をすることが一般的なようだ。
このような状況を受け、両社はアニメ業界の革新に向けて同プロジェクトを発足。「アニメーション自動着色AI」を活用することで、正確かつスピーディーな着色と処理枚数の増量が実現すれば、アニメ制作者が高付加価値業務に比重を置きやすい状況が生まれると期待されている。
また今後は、ギークトイズでの制作にとどまらず、ほかのアニメーション制作会社へも同サービスを提供することで、多くのアニメ制作現場のDXを支援することを目指していくとのことだ。
PR TIMES(1)(2)
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