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ジョージア工科大はX線で固体リチウム電池を診断する!

Techable / 2021年2月15日 6時0分

現在広く用いられている液体電解質を使用したリチウムイオン電池。これの代替として、よりエネルギー密度と安全性の高い全個体リチウムイオン電池の開発が進められている。ただ今のところ、個体リチウムイオン電池には信頼性および作動時間に課題があり、商用化はまだ先だ。

こういった課題は、電池の充電/放電プロセスで材料内部に空洞が生じることに起因し、挙動の詳細が究明できれば解決策が導き出せる可能性がある。

こうしたなかジョージア工科大の研究チームは、X線トモグラフィーを使用して、固体リチウム電池の充電/放電時における材料の内部進化を明らかにした。

充電と放電の間の挙動を視覚化

リチウムは非常に軽いため、X線でのイメージングは困難。テストセルには特別な設計が必要になる。研究チームは、幅約2mmのテストセルを作成し、高分解能X線トモグラフィーにより観察した。

研究はアルゴンヌ国立研究所内の放射光光源研究施設、Advanced Photon Sourceで実施。ここで用いられる技術は、医療用のCTスキャンで使用されているものに近いという。

さまざまな方向から電池内部の画像を取得し、コンピューターアルゴリズムを使用して再構築。時間の経過とともに3次元画像を作成する。イメージングは電池の充電と放電の間に行い、内部の状況がどのように変化するかを視覚化した。

個体リチウム電池内部の接触の喪失を確認

イメージングにより、リチウム/固体電解質界面での電極材料の動的変化が捉えられ、固体電池の挙動が明らかに。電池の動作によりインターフェースに空洞が形成し、セルの故障の主な原因となる接触の喪失を引き起こすのが観察できたという。

今回はテストの制限のため、観察できたのは単一のサイクルのみだった。研究チームは今後、続くサイクルで何が起こるかを究明する計画だ。研究から得られた詳細な3次元情報は、個体リチウムイオン電池の信頼性と性能向上に役立つ可能性がある。

参照元:X-Ray Tomography Lets Researchers Watch Solid-State Batteries Charge, Discharge/ Georgia Tech

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