インドのスマホ市場は今後どうなる? カウンターポイントが最新調査を発表
Techable / 2021年5月10日 9時0分
COVID-19の感染拡大が猛威をふるうインドですが、現在のスマートフォン市場の状況はどうなのでしょうか。カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチは、インドにおけるスマホ市場についての最新調査を発表しました。
前年同期比で19%の大幅成長同社の調査によると、インドの携帯端末全体の市場は、スマートフォンとフィーチャーフォン(スマートフォンよりも前の世代の携帯電話端末)が両方とも好調で、2021年第1四半期に前年同期比で19%成長しています。フィーチャーフォン市場は、JioPhoneが新機種発売とその後のプロモーションで出荷が伸びたことを受け、前年同期比14%の成長を記録。また、中国深センにの携帯電話メーカーであるitelは、フィーチャーフォン市場の首位を守り、2021年第1四半期は21%のシェアとなりました。
個別の企業では、Xiaomiがインドのスマートフォン市場首位の地位を死守。「Redmi 9」シリーズが特に好調で、2021年第1四半期は前年同期比で4%成長し、ベストセラー機種になりました。最近発売された「Redmi Note 10」シリーズも消費者の受けが良く、これらの機種は、OLED(有機EL)ディスプレイ、デザイン、カメラ機能(108MPixel)を重視しており、同社はBYD、DBGなどのEMSと提携し製造拠点を拡充しています。
COVID-19が消費者心理に影響へなかでも注目すべき点は、インドにおけるスマートフォン出荷量が2021年第1四半期に前年同期比23%伸び3,800万台に達し、第1四半期の出荷台数として過去最高を記録したことでしょう。カウンターポイント社シニアリサーチアナリストのPrachir Singh氏は「絶好調を維持したまま、インドのスマートフォン市場は三期連続での過去最高出荷を、2021年第1四半期に記録した。積みあがった需要にうまく乗った形である。同国でワクチン接種が始まり、消費者心理が上向いたことも後押しした。とはいえ、この記録的な数字に楽観は許されない。COVID-19の第二波が前回を超える猛威を奮っており、次の四半期以降に影響を及ぼす可能性が高い。現在のCOVID-19の流行と、その影響によって開始したロックダウンが需要に影響を及ぼすだろう」と話しています。
中国と並ぶ大国と目されるインドは2021年第1四半期に記録的数字を記録したものの、今後はCOVID-19流行の新たな波が消費者心理を冷やすことになりそうです。引き続き、同社のマーケット調査に注目していきたいと思います。
PR TIMES
(文・Takeuchi)
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