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AIによるマンガの自動着色サービス「Petalica Paint for Manga」

Techable / 2021年6月1日 14時0分

日本のマンガ産業が国際化と海外展開を本格化する中、海外ではカラーマンガという新たなマンガ文化がスタンダードとなりつつあるようです。この流れを受け、日本のマンガ業界でもカラーマンガの制作が活性化しているようですが、カラーリング作業に求められる専門スキルの高さ、費用などが課題となっているといいます。

そんな課題を解決してくれそうなのが、このたび法人向けに試験提供を開始したマンガの自動着色サービス「Petalica Paint for Manga」。これは、ピクシブ株式会社と株式会社Preferred Networks(PFN)が2019年11月より共同運営してきたオンライン線画自動着色サービス「Petalica Paint」の新モデルとして開発されたサービスです。

「Petalica Paint for Manga」は今後、正式版のリリースを経て、個人向けサービスとしての展開も目指します。

作業時間50%以上カット

「Petalica Paint for Manga」は、色のついたキャラクター画像をAIが学習し、モノクロ原稿上のキャラクターを自動着色するというもの。「カラーヒント機能」によって自動着色の結果に細かく調整を加えることができるのもポイントでしょう。

また、自動着色後には「髪・服・肌・目・背景」などの要素をレイヤー分けし、業界標準であるAdobe Photoshop画像形式データとして書き出しする機能を搭載しています。クリエイターは、下塗りに自動着色を導入し、仕上げに各クリエィティブの制作・編集ソフトでハイライトや影を入れるなどの処理を施すことも可能です。

ピクシブ社内での調査によると50%以上の作業時間短縮に成功。これまでは、1キャラクターあたり数時間~数十時間を要していた着色が、同サービスを活用すれば、複数のキャラクターが登場する1ページを数時間で着色することができるといいます。もちろん、作業の均一化という点もメリットのひとつでしょう。

「Renta!」などに導入!

このたび「Petalica Paint for Manga」は、株式会社パピレスが運営する「Renta!」をはじめ、ゲームのイラストやマンガ制作をサポートする株式会社フーモア、大日本印刷株式会社へ試験提供されています。

「Renta!」では、縦読みマンガコンテンツ「タテコミ」を中心に同サービスを導入していく構え。カラーマンガの制作時間やコストを削減すると同時に、カラー化による作品の魅力向上や海外展開を含む新たなユーザー層の開拓を進めたいとしています。

「自動着色」と言えば、2021年1月に株式会社シナモンが株式会社ギークピクチュアズに対して提供を開始した「アニメーション自動着色AI」が浮かびます。両社は、これをきっかけにアニメ業界のDXを推進する共同プロジェクト「アニメーション自動着色AI」を推進。5月には、東映アニメーション株式会社が同プロジェクトに参画しました。

今回の「Petalica Paint for Manga」と「アニメーション自動着色AI」は、マンガとアニメーションという違いはありますが、専門技術と時間を要する着色作業を大幅に効率化させてくれるでしょう。海外でも広く受け入れらている日本のマンガ・アニメの文化がより発展していくことに期待したいところです。

PR TIMES(ピクシブ株式会社)
PR TIMES(株式会社パピレス)

(文・Higuchi)

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