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農地状況把握アプリ「ACTABA」を開発したサグリ、新規サービス開発も加速

Techable / 2021年6月3日 8時0分

農地法では、自治体に対し毎年の農地の利用状況調査(農地パトロール調査)を義務付けていますが、その手法はいまだアナログな部分が多いといいます。また近年では、農業従事者の高齢化などに伴う耕作放棄地の増加が危惧されていることもあり、耕作放棄地などを把握する過程の効率化が求められているようです。

そんな中、サグリ株式会社は、自治体向けにデジタル地図上で耕作放棄地を把握するアプリ「ACTABA(アクタバ)」を開発。茨城県つくば市や静岡県裾野市での実証実験を経て、現在の耕作放棄地判定精度は9割を超えるといいます。

同社は、この「ACTABA」の普及を土台として、農業におけるデータプラットフォーム構築を目指し、農家個人に向けた営農サービスの展開を見据えているようです。

「ACTABA」とは?

「ACTABA」は、AIが衛星画像から耕作放棄地とみられる土地を判別し、赤色で表示するアプリ。このとき、農地のあれ具合も加味して判別するため、放棄されている疑い(耕作放棄地率)の高い場所ほど濃い赤色で表示することができます。担当者はこの結果に基づいて農地のパトロール調査を行い、分析情報と調査情報をまとめて管理することが可能です。

その他、これまで調査状況を把握するために白地図にマーカーで線を引いていた地図作成作業が不要になることや、国の台帳システムに手作業で行っていた入力が自動化されることなど、業務負荷の軽減に大きく貢献します。なお、「ACTABA」は農地分析を重ねるたびにAIによる学習を行い、その精度を高めていくようです。

目標に向け、資金調達も

今後同社は、新規サービスとして個人向けの営農サービスを展開します。まずは、衛星データによる土壌解析技術を用いた土壌診断で、施肥量適正化による肥料コスト削減と、土壌より生じる温室効果ガスの把握・削減による地球環境改善から着手。そして、植生解析による収量増加と環境にやさしい農業を展開することで、農家の収益向上とサスティナブルな農業運営に貢献していきたいとしています。

同社が見据える、「ACTABA」の普及と新規営農サービスの開始。これを実現すべく、リアルテックファンドをリード投資家として、みなとキャピタル株式会社、池田泉州キャピタル株式会社、株式会社広島ベンチャーキャピタル、ひょうご神戸スタートアップファンドおよびエンジェル投資家などを引受先とする総額約1.55億円の第三者割当増資を実施しました。これにより、全国における市町村のACTABAユーザー獲得・導入を目指すとともに、営農サービスのアプリ開発を完了したいとしています。

ちなみに、Bonds Investment Groupが無限責任組合員を務める「ひょうご神戸スタートアップファンド」においては第一号案件となったようです。

PR TIMES(サグリ株式会社)
PR TIMES(Bonds Investment Group株式会社)

(文・Higuchi)

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