有機米デザイン×井関農機、田んぼの自動抑草ロボットの早期社会実装を目指す
Techable / 2021年6月12日 9時0分
2050年カーボンニュートラル・脱炭素社会の実現に向け、農林水産省は2021年5月に「みどりの食料システム戦略」を示し、その中で「有機農業の取組み面積割合を25%、100万haに拡大する」という目標を掲げています。
稲作における有機農業の課題のひとつが、除草作業の時間・人的コスト。これを解決すべく、有機米デザイン株式会社は、雑草を抑制する「自動抑草ロボット」を開発中です。そしてこのたび、農業機械総合専業メーカーである井関農機株式会社と業務提携を締結。性能評価や開発への技術サポートおよび販売面で全面的なバックアップを受け、同ロボットの早期社会実装を目指します。
除草作業の省力化有機米デザインは、有機米づくりのハードルを低減し、米本来の味と力を多くの人に届けることを目標に、「自動抑草ロボット」の開発および有機米の生産支援および流通・販売に注力している企業です。
同社が開発するロボットは、代掻き後の水田を自律航行して、水中をかき混ぜて泥を巻き上げることで光を遮り、水面下にある雑草の生長を抑制します。これにより、除草剤を使わずとも雑草が生えにくい状態になり、除草作業の省力化に貢献するようです。
今回の業務提携により、圃場での実証試験と性能評価、開発技術サポート、早期販売に向けたマーケティング、販売とアフターサポート、同ロボットによるスマートオーガニックシステムの構築およびユーザー指導などを強化。数年以内の販売を目指すとのことです。
有機農業の普及・拡大を目指すには有機農業は高い利益率を見込めると言われていますが、農林水産省によると国内の耕地面積に対する有機農業取の面積割合は0.2%(2017年)と、普及しているとは言い難いでしょう。
2016年の同省の調査では、有機栽培に取り組みたいとする慣行栽培従事者は55.1%に上っており、意欲は高いものの、そう簡単に有機農業に切り替えることができないのが現状のようです。先述のような時間・人的コストを考えたとき、高齢化や就農人口の減少がネックとなるのでしょう。こうしてみると、「自動抑草ロボット」の社会実装は、除草作業に課題を感じ有機農業に二の足を踏んでいた農家に新たな可能性を示すかもしれません。
世界的に見ると、有機農業の栽培面積は増加傾向にあり、有機栽培された食品に対する消費者の需要もニーズも高まっているといいます。国内でも健康志向や食への関心の高まりからニーズが高まっているようで、スーパーや百貨店などでの有機栽培食品の売上が伸びているようです。つまり、有機農業は成長産業のひとつであり、その成長を後押しするのは栽培・サプライチェーンの課題解決なのかもしれません。
PR TIMES
(文・Higuchi)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
耕作放棄地を減らし、オーガニック日本茶を増やすマイファームのお茶ブランドOchanowa有機JAS認証を取得
@Press / 2024年11月21日 10時0分
-
株式会社NEWGREEN への出資に関するお知らせ
PR TIMES / 2024年11月15日 13時20分
-
株式会社Agrihubと井関農機株式会社が、農機OpenAPIの初の商業利用を実現
PR TIMES / 2024年11月13日 16時15分
-
農機の自動操舵システム『Value Line』シリーズを発売
@Press / 2024年11月11日 15時0分
-
【投資家数100人超】未来の農業危機を救う!?ロボットで重労働からの解放を目指すアグリテックベンチャー「ハタケホットケ」、イークラウドを通じて1740万円の資金調達を実施
PR TIMES / 2024年11月5日 17時15分
ランキング
-
1HD-2D版『ドラクエ3』勇者「俺だけバラモス倒せなかった…」←なんで? 嘆きの声続出の理由
マグミクス / 2024年11月25日 17時25分
-
2ビューカード、顧客との通話内容を録音したSDカード20枚を紛失
ASCII.jp / 2024年11月25日 17時5分
-
3メルカリ、不正利用へのサポート強化と補償方針を発表 ネットで意見「当たり前」「個人的には期待」「悪意のあるやつは排除して」
iza(イザ!) / 2024年11月25日 13時21分
-
4スタバ福袋当選発表に悲喜こもごも SNS「3度目の正直来た」「外れてうつになりそう」
iza(イザ!) / 2024年11月25日 12時11分
-
5「不要なスマホなどをdポイントと交換」 ドコモ、小型機器の買い取りに挑戦 都内の25店舗で
ITmedia Mobile / 2024年11月25日 16時21分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください