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Honda発スタートアップが開発する視覚障がい者向け靴装着型ナビ「あしらせ」

Techable / 2021年6月14日 16時0分

本田技研工業株式会社(Honda)の新事業創出プログラムIGINITION発の第1号スタートアップとして設立された株式会社Ashirase。現在、視覚障がい者向けナビゲーションシステム「あしらせ」を開発し、2021年内の実証実験実施、2022年度中の製品化を目指しています。

ポイントは足の甲への振動

「あしらせ」は、100人以上の視覚障がい者へのヒアリングをもとに開発された、靴に装着して使用するナビゲーションシステム。スマートフォンアプリと靴に装着する振動デバイスによって構成されています。

ユーザーが、目的地をアプリに音声入力して出発すると、前進・停止・右左折といった指示を足の甲への振動位置の変化で伝えるという仕組み。この指示は、独自のアルゴリズムによってGNSS測位情報とユーザーの足元の動作データから生成された誘導情報をもとに発せられます。

振動を伝えるのが足の甲なのは、手や顔に次いで感覚神経が多いということと、周囲の音を聞き取る耳や杖からの情報を感じ取る手、点字ブロックなどを踏む足の裏の感覚を邪魔しないということが大きな理由です。

また、振動デバイスは、靴に簡単に取り付けでき、つけたままで脱ぎ履きできることや、マグネットで充電可能なこと、1回2時間の充電で1週間程度使用できることなどUXに配慮された設計となっています。

製品化へ向けて

Ashiraseは、2018年12月に前身となる任意団体SensinGood Lab.として発足。その後、経産省主催「始動」プログラムにてシリコンバレー派遣メンバーに選抜されたり、内閣府主催「S-Booster2019」にて最優秀賞を受賞したりと注目を集めつつ、2020年9月に「あしらせ」のプロトタイプを完成させました。そして2021年2月に「Asics Accelerator Program」にて優秀賞を受賞したのち、4月に会社としてAshiraseを設立しています。

「あしらせ」は、実証実験を経て製品化される見込みですが、それまでにも量産試作機を開発し、より多くの視覚障がい者からのフィードバックを得て、さらに機能拡張・改善を図る構えです。

そのために今回、Hondaおよびリアルテックファンドからシードラウンドにて5,000万円の資金調達を実施。視覚障がい者の方々が単独でも安心して外出できるソリューションの提供を目指し、開発・改善を加速していくようです。

PR TIMES(リアルテックホールディングス株式会社)
PR TIMES(株式会社Ashirase)

(文・Higuchi)

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