「WHILL自動運転システム」、3つの病院で実証実験を実施中!
Techable / 2021年6月17日 9時0分
WHILL株式会社は、パーソナルモビリティを自動で走行させる「WHILL自動運転システム」を開発中。人の移動をサポートするシステムとして、「CES2019」ではAccessibilityカテゴリで最優秀賞を受賞しています。その後、アムステルダム・スキポール空港や羽田空港など国内外の5つの空港で実証実験を重ね、2020年6月に羽田空港第1ターミナルにて実用化されました。
導入施設として、空港の他にミュージアム、大型商業施設などさまざまな場所が想定されていますが、その中でも移動のサポートを求める人が多い病院は、スタッフの負担軽減の観点からもニーズが高いといえるでしょう。
そしてこのたび、2020年9月から検証を行っている慶應義塾大学病院での検証エリアを拡大。加えて、大阪大学医学部附属病院と国立成育医療研究センターでの実証実験を開始しました。
検証エリア拡大「WHILL自動運転システム」は、同社が独自に開発した自動運転・自動停止機能などを備えたパーソナルモビリティ「WHILL自動運転モデル」と複数の機体を管理・運用するシステムで構成されています。
あらかじめ収集した地図情報とセンサー群で検知した周囲の状況を照らし合わせ、タッチパネル操作によって目的地までの自動走行および自動運転による定位置への無人返却が可能です。
同システムは、2020年9月より慶應義塾大学病院にて外来患者を対象とした自動運転モビリティサービスの実証実験を実施し、累計4,000人以上に利用されました。
2021年6月1日からは、これまでの1号館1階案内カウンター~正面玄関のルートに加え、2号館2階(外来採血室~1号館連絡通路スロープ手前)のルートを追加し、検証エリアを拡張。より多くの患者の移動をサポートしていくとのことです。
2つの病院で検証を開始このたび新たに実証実験を開始した国立成育医療研究センターでは、国内初となる病棟内(産科)での検証となります。産後の女性は身体の痛みなどのため車椅子でLDR(陣痛・分娩・回復室)から病室に戻ることが多く、この移動を自動運転モビリティが担うということです。このときの移動は、新生児のカートの移動や分娩時の荷物運搬などスタッフの負担が大きかったため、同システムによる負担軽減に期待が寄せられています。
また、大阪大学医学部附属病院でも6月7日から実証実験がスタートしました。阪大病院1階外来・中央診療棟エリア内の2つのルートを2台のモビリティが走行し、外来患者の移動をサポートします。なお、西日本の病院での検証は初とのこと。
PR TIMES(慶應義塾大学病院)
PR TIMES(国立成育医療研究センター)
PR TIMES(大阪大学医学部附属病院)
(文・Higuchi)
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