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EPFL、ヤツメウナギを模した水中ロボットで神経系のメカニズムを調査!

Techable / 2021年8月16日 11時0分

スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)、東北大学らの研究者らは、動物の運動を司る神経系のメカニズムを探るためにロボットを開発しています。研究者らは、ロボットを使用して神経系をシミュレート。複雑なダイナミクスの理解に役立てます。

このほど研究者らは、ヤツメウナギをモデルにした水泳ロボット「AgnathaX」を用いて、一部の脊椎動物が脊髄損傷後も運動能力を維持できる仕組みを調査しました。

波打つ身体を持った水泳ロボットでヤツメウナギを模倣

AgnathaXは長くて波打つ身体を持った水泳ロボットです。10セグメントから構成され、それぞれに備わったモーターをヤツメウナギの筋肉に。セグメントに沿って横方向に配置した力センサーを皮膚の感圧細胞に見立てています。

モーショントラッキングシステムを備えたプールでAgnathaXを泳がせて動きを測定しますが、泳いでいる最中に、各セグメントで中枢および末梢神経系の入出力をアクティブ/非アクティブにできます。

研究者らは、中枢神経系と末梢神経系の両方がロバストな運動の生成に寄与することを発見しました。

2つのシステムを連携させることで神経系が破壊されても泳ぎ続けられる

2つのシステムを連携させることのメリットは、セグメント間の通信の失敗やセンシングメカニズムのミュートといった、いわば神経系の障害に対してのレジリエンスが向上することです。これにより、多くの神経系が破壊されても高速で泳ぎ続けることが可能になります。

また皮膚に備わった力センサーは、身体と水との物理的相互作用とともに、リズミカルな筋活動の生成および同期に役立つ信号を提供することもわかりました。

この調査結果は、捜索救助や環境モニタリング向けロボットの開発にも役立てられる可能性があります。

参照元:Swimming robot gives fresh insight into locomotion and neuroscience/ EPFL News
(文・山田洋路)

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