アバターを用いて「自分の拡張」を実現する? 石黒浩氏が大学発ベンチャーを設立
Techable / 2021年9月8日 19時0分
ロボット学者の石黒浩氏が、AVITA株式会社を設立しました。
大阪大学大学院基礎工学研究科教授であり、20年以上にわたって、人と関わるロボットやアバターの研究開発に携わってきた石黒氏。AVITA社では「Virtualize the Real World」というビジョンを掲げ、アバター技術によって人々の可能性を拡張するといいます。
このビジョンの実現に向けて、大阪ガス株式会社、株式会社サイバーエージェント、塩野義製薬株式会社、凸版印刷株式会社、株式会社フジキン(五十音順)より、5.2億円の資金調達を実施。各社と事業連携を行いながら、アバターの社会実装に取り組んでいくとのことです。
実世界の仮想化と多重化で自分を解放する人には誰しも「複数の自分」というものが存在するといいます。例えばそれは、「働く自分」「家庭の自分」「友達といるときの自分」など......。
同社は「アバターを用いれば、その自分を実世界でさらに多様に拡張し、状況や目的に応じたいろいろな自分で自由に活動することができます」と語ります。これを、アバターを用いた実世界の仮想化と多重化(virtualize the real world)と呼ぶようです。
AVITA株式会社は、大学発スタートアップとして実世界の仮想化と多重化により、人々を解放する新たな世界の創造を目指しています。
凸版印刷と資本業務提携AVITA社は2021年7月、凸版印刷株式会社と資本業務提携契約を締結。両社の持つテクノロジーを活用し、デジタルツイン推進に向けた製品・サービスの共同開発を開始します。
凸版印刷の提供する多言語AIサイネージ「BotFriendsⓇ Vision」や、バーチャル空間上でショッピングを可能にする「IoA Shopping™」をはじめとしたサービスと、AVITAの持つ話者の意図推定に基づく対話戦略技術や人と関わるアバター技術を連携していく予定です。
資金調達の出資元でもある凸版印刷社は、「AVITA社のアバターや対話関連技術、知財などのアセットと我々のアセットを掛け合わせながら、既存事業をより強固なものにしていくと共に、新事業開発及び新サービスの市場投入を図っていきたいと考えております」とコメントしています。
PR TIMES(1)(2)
(文・Takeuchi)
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